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Gunter Baars
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Schmidt
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2〜4人用
30分
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ブラックロック城
ドイツ南西部に位置するブラックロック城。
ここに12人のナイトが集まった。
先代ブラックロック王はここに莫大な財宝を残して死んだ。
その財宝を得るものは、ブラックロックと同じ系譜を持つ男でなければならない。
しかし、それだけでは駄目だ。ブラックロックは城のあちこちに落とし穴の仕掛けを作り、知恵のあるものだけが宝物庫にたどり着くことが出来るようにした。
プレイ感
当時は、あまりバース作品に興味がなかったので買いそびれていたので、輸入してみることにした。TAM夫妻との3人プレイにて。
このゲームは、サイコロを振って動かす事の出来る騎士を決める。ヘルメットの色が違うので、すぐにわかる。で、進める数は、なんと無制限で好きなだけである。ただし、途中、落とし穴があるので、そこに落ちたら、動き始めのマスに戻して手番を終える。タイルには4つのマスがあり、そのどれか1つは落とし穴になっている。一歩一歩進んで、落とし穴かどうかを調べて進めるのだが、宝物庫に入る前に、自分の先祖の肖像画を集めなければならないようになっている。同じ絵を2枚集めるとようやく宝物庫に向かえることが出来、3つの駒を入れれば勝ちである。
1タイルに4マスあり、このどれかひとつが落とし穴になっている。3つの角に肖像画タイルがあり、騎士は同じメット色の部屋を目指す。
全員、そろーり、そろーりと進めていく。初めに進んだ駒がいれば全員、その後をつける一列縦隊。駒が語りかけてくる。
「お前が先いけや」
「いやいや、ここはお前やろ」
ぐいぐい
「おい、押すな、押すなって!」
そんな風景が、まるで目に浮かんでくるのだ。ほら、現実にも…
ちょっと笑えるが、ほんまにこうなるw
わし「早よ、行けよ」
TAM「僕はここでいいんです。付いていきます」
箱絵そのままの状況だー!
しかしその中で果敢に攻めるTAM嫁の姿があった。
TAM「えー、お前、怖ないんか? まだ行くかー!」
わし「ま、わしらはその後付いて行くだけやねんけどな」
TAM「そうですね」
こそこそと、後ろにくっついて歩くわしらの駒。
しかし、ガターン! と落ちてしまったりすると元の位置に戻されてしまうので、今度は誰かがパイオニアにならざるを得ない。そうやって落ちる位置を覚えていくのだが、これがなかなか出来ない。
わし「わー、落ちた」
TAM「そこ前も落ちてましたやん。しょぼいですねえ」
落とし穴に落ちるとこんな感じ。で、せっかく進んだのが全て無駄になる。 ちなみに落とし穴の位置は、△のついたてとなっており、それぞれゲームをやる前に変える事が可能。
…ところが当然、記憶力のないTAMも
TAM「えー、ここ落とし穴やったんかー」
わし「そこ、さっきTAM嫁が落ちてたやん」
さらに
TAM「じゃ、これを動かしてと、…あ!」
動かした途端、同じ場所に置いていたTAMの駒がガターンと落ちてしまった。タイルは1箇所だけ斜めに落ちるようになっているので対角線上に駒を置いてると重みでバランスが保たれ落とし穴だと気づかない事があるのだ。
こういうパターンもある。白メットで黒メットが落とし穴に落ちるのを重量で防いでいただけなのに、持った瞬間、黒メットは落とし穴に。
TAM「う、動けん」
そのまま、落とし穴に乗ってる駒をまず動かすまでまったく身動きできなくなったTAM。
そしてとうとう、TAM嫁が肖像画のマスにたどり着いた。そのルートを必死に覚えるわしら。目の前にあるのに迂回を余儀なくされるのでなかなか覚えるのも大変である。
肖像画はペアマッチングとなっており、同じ肖像画でない場合は、他のプレイヤーの隣に移動してそれを交換しなければならない。とりあえずまだ1枚目なので、誰もかぶっていない。2枚目をゲットしてからが勝負である。
これが肖像画タイル。下のタイルがメット色の騎士の先祖となっている。部屋にたどり着くと2枚の先祖タイルを、対応する色に置く。同じ肖像画を2つ集めるとその騎士が真ん中のお宝マスにたどり着ける。右にあるのがロープで、こいつを使うと1マス飛び越してたどり着く事が出来る。3枚の使い捨てなので使いどころを考えなければならない。
次の肖像画室を目指す。なんせ一番近いところを全員がおしあいへしあい攻めたので、その斜め向かいの肖像画室の遠いのなんのって。中央付近で3人が一列縦隊になった。
TAM「なんかドラクエみたいになってるんすけど? むっちゃ可愛らしい」
わし「ほんまや。ドラクエ2やな」
なんかドラクエw ちなみに最初は同色の肖像画室に行かなければならないが、一度肖像画を得た色の騎士は別の部屋を目指して他の肖像画を集める事が可能になる。もちろんそのままゴールしてもいい。
まずは列の離れてTAM嫁果敢にアタック!
一歩一歩確実に進めていき、
TAM嫁「あー、落ちたー」
次に向かうは
わし「よっし、行ってくる」
TAM夫妻「がんばってください!」
ガターン
わし「すまぬ…」
TAM「最後はボクですね。もう大丈夫っすよ」
ガターン
全員が全員見事に落とし穴にはまって、再びドラクエ2に(笑)
しかし、さすがにこれで落とし穴の位置がわかったのか、TAM嫁一気にこれをクリア。第2の肖像画もゲットした。そこからすかさずTAMの横に移動して肖像画を交換してペア完成。
TAM嫁「あとはこれで宝物庫に行けばいいだけですよね」
そこからが鬼神であった。いくいく。
がんがん行って、宝物庫にとうとうたどり着いてしまった。そこからさらに、残りの2つもあっという間に肖像画を集めて宝物庫に。
最後、数分でぶっちぎりの勝利。
所要時間30分
あっという間にゴールしたTAM嫁。わしとTAMは1個ずつしかゴール出来なかった。
TAMのコメント
可愛らしいですねえ。これはおもろかった。パッケージまんまですわ。
ソマーリオ
これはバース作品の中でも秀逸なおもろさのあるゲームである。落とし穴に落ちるという見た目に解りやすいだけでなく、駒がおしあいへしあいしてる姿が、滑稽で可愛らしい。そして妙な連帯感が生まれるのも素晴らしい。
RPGのような実際にその場面を体感するような錯覚に陥る非常に完成されたゲームだ。シュミット社はすぐに絶版にしちゃうようだが、これの絶版は惜しいなあ。これとおそらく対になっていると思われるファラオの墓とはまた一味違った楽しさがある。といってもファラオの墓も絶版だが。
どうにもバースはぱっと出してぱっと売り抜けてすぐに絶版というパターンが多いが、名作集みたいな感じで復刻すればいいのになあと思う。奇をてらっただけじゃなく、ゲームとしても非常に楽しめるものが多い。このブラックロック城も子供と一緒に楽しめるところがいい。かえって子供のほうが強いかも知れないくらいだ。