Klaus Teuber

KOSMOS

3〜4人
120分

紀元1503

時は大航海時代。
あまたの男たちが新しい大陸を目指し、志半ばに海に消えていく。
その中でも成功を収めたものは、香辛料やタバコを自国に持ち帰り莫大な富と名声を得た。

プレイ感

タイトルとそのテーマから前評判はやたらと高かったが、実際にふたを開けてみれば、見栄のしないコンポーネントで人気のなかった作品がこれ。

その後もソロプレイという評判しか聞かなかったので、二人プレイでも一緒かとBBと二人プレイにて。


サイコロを振って、出た目で資源を貰えるってのはカタンの開拓者と一緒。資源カードを組み合わせて発展させるというのも一緒。

大きく違うのは、他のカタンシリーズのように資源を貰うために発展させるのではなく、資源を売るために発展させるという事だ。

これが凄く分かりにくい。人のイメージとしては物をたくさん手に入れたいから大地を耕し、都市を発展させるのであって、売る場所を発展させるとは思いにくい。これは売るために市場を発展させていくのだ。

すなわち植民地化を目指すゲームなのだ!!


自国のボードに(資源を売るための)町を建てていく。カタンらしく上に書いているさいころの目が出るとその横の資源がもらえるが、これは各ボードによって微妙に違っており、それぞれ(確実に資源はもらえるが)違う資源を貰う。それを使って船を建設して新しいものを発見していくのだ。

物を買え買えとのたまい、その商品はうちではお取り扱い出来ませんとなれば、じゃあ、ニーズを作ってやろうと発展させてやる。発展途上国を発展させるのは、全て自国の物を買わせるためという恐ろしいイデオロギーが根底に流れている。

勝利条件もとにかく変わっていて、どうやって勝てばいいのか分かり難いので、BBは終始「えー、これどうしたらええんやろ」と言うてた。
確かにどうしてええのか分からん。とりあえず、航海してたら何か指針が見えるやろという感じで、わしゃ、船を建造して、がんがん出港をかける。


ボード上下についてるのが発見によって手に入れたタイル。これは高価な品物を売ったり、安く手に入れたりするのに役立つ。土色の部分が公共施設で、これで災害を防いだりする能力を得るのだ。

当初タバコ販売所を見つけたBBが高価に売り付ける事が出来るタバコで、自国民をニコチン漬けにする計画がたったが、市場が未発達ゆえに四苦八苦していた。

わしゃ、指針表を見比べてその通りにやろうと思ってたが、意味が分からんかったのと、自分でやった気がしなくなるのが嫌になり、途中で好き勝手にやった。
いっちゃん大きかったのは、公共施設である鍛冶屋を作ったことであろう。

海賊だー!!

我が国は鍛冶屋の強力な武器でこいつらを叩きのめす。
しかし、BBの国沿岸は何度も出る海賊によって多大な被害を受けた。


ゲーム終盤、BBのボード。5つの勝利条件があり、それを先に3つ達成させたほうが勝つ。最後はすさまじい接戦となるが、なんせ勝利条件が多くてどれを目指せばいいのか分かりにくいのだ。

最後は、お金をどちらが先に30ゴールド貯めるかになり、タバコで儲けられるBBが勝つかと思われたが、様々な物を売る市場を持ったわしが勝利した。

所要時間80分

BBのコメント

最初は何してええか分からんかったけど、途中から分かってきた。

ソマーリオ

歳入が同じなので、最後はかなりいい勝負になるのがこのゲームのいいところ。
同じ歳入でも使い方で差がつくというのは面白いアプローチだ。日本の役人に是非やらせてみたいものである。

ただ、本文にも書いたが、目的が非常に分かり難いばかりか、売るために開拓するっていうのがどうにも馴染めない。馴染めないという事は、ルールとして覚えにくいという事だ。例えばプエルトリコなどはルールは多いが、人間にとって馴染みある内容なので意外と早く理解出来る。

そのおかげで、やってて煩雑な印象を受けてしまいゲームに没頭出来ない。作業をやらされてる感じがするのだ。それを探すのにほとんどの時間を費やしてゲームテンポ悪くなりやたらと時間のかかるゲームになってしまった。慣れれば大丈夫なのだろうが、そこまでやり込むにはわしには他にやりたいゲームが多すぎる。

他人との絡みが少ないというのは、航海するという事でルールを読んだ感じよりも悪くない感じだし、素晴らしいゲームバランスは特筆すべきところがあるが、こういった欠点がとても目立った。

持っているゲーム数が少なく何度もやれる環境であるならば購入してもおもしろいだろう。

最後に、カタン+エントデッカーとよくネットで言われてるが、なんのなんの、どちらにも似ていない。むしろ内容はプエルトリコ寄りだ。

gioco del mondo