Michael Schacht

ABACUS

2〜4人
75分

アフリカーナ

19世紀末、アフリカ
ヨーロッパ列強国は最後の秘境アフリカ大陸を開拓しようとしていました。
プレイヤーはアフリカの探査会社と契約を交わし探検を遂行します。遠征ルートをうまく使い、多くの探検を成し遂げたプレイヤーだけがより価値ある工芸品探索のための資金を得られるのです。

プレイ感

昔、簡易版ヴァルドラというのを読んだことがあり、同じシステムならばとずっとスルーしてたがアフリカを探検するテーマに魅力を感じて、ずっと心残りだった。今頃になってどうにも欲しくなったので、ネットで探すとお値打ち価格で出てたのでポチった。
そーじろ10歳、miaとの2025年正月明け3人プレイにて。コタは遊びに出かけた。


イタリアから順番にプレイヤー順が決まっている。わしはイタリアをやりたかったのだが、そーじろの青駒に合わせると、miaがイタリア白で、わしがドイツ黄となった。先手は有利なので最初の資金が少し違う。最初の初期マスが指定されているのでその場所に探検家駒を置く。
会社駒4個ずつ、ジョーカーカードと遠征カード(大きい方のカード)を山積みにして1枚ずつ受け取る。遠征カードには助手カードがあるが、これは別途抜き出しておく。ちなみにジョーカーと白助手は絵柄が同じだが、ジョーカーは4枚ある方だ。

本に見立てたカード置き場に北半球と南半球用の冒険カードを山札にして置く。どちらの本からカードを買うかは自分の探検家駒の位置によって決まる。北なら北から、南なら南からだ。


北半球と南半球に分かれており、地名が白と茶色で区別できる。マスにあるマーク(色)のどれかを出すことでそのマスに移動できる。

裏面にABCと書かれた探検カードをそれぞれシャッフルして、Cからプレイ人数に合わせてカードを抜いておき、ABCの順に山札にする。それからカードを5枚めくりボード下に共通の探検カードとして配置する。

手番は、3つのアクションのどれかひとつを選ぶ。
1.遠征カードを山から2枚引く
2.本から冒険カードを5銀貨(=1金貨)で買う。1ページめくるのはタダだが、それ以上は1銀貨ずつ支払う。
3.遠征カードをプレイして、探検家駒を動かす。1マス動かすのにマスに描かれたマークのあるカードが1枚必要で、ジョーカーと助手カードはプレイ後に手札に戻って来る。

移動途中や移動前後に、冒険カードの指定したマスに止まると、そのカードを手に入れたことになり、工芸品なら描かれた銀貨を手に入れて自分の国カードの下に入れ、助手ならその色の助手カード(遠征カードの一種)から手札にする。
助手は超強いのだが、2枚以上持つとマイナス点になる。

ボード下においた探検カードはスタートマスとゴールマスが指示されており、移動途中や移動前後に誰でもスタートマスにいたらそのカードの上に会社駒を置いて探検に参加できる。すぐに参加ボーナスとしてカード上に書かれたボーナスを得る。
その探検に参加しているプレイヤーがゴールマスに着いたら、そのカードを手に入れて、ボーナスの銀貨も貰う。会社駒は全員に戻されるので、再利用できる。そして探検カードをめくって補充する。

上記のカードの目的地は、同時に達成することもできるし、同時に参加することも可能である。


探検カードはスタートとゴールが書かれており、スタートマスにいたら駒を置いて参加することができる。その時に上の参加ボーナスを貰う。
最初にゴールマスに着いたプレイヤーは、左下のお金とそのカードを貰う。右下にあるのが勝利点である。

手番の最後に、遠征カードは5枚まで(ジョーカー、助手込)、冒険カードは3枚までなので、それ以上は捨てる。

こうして、探検カードが補充できなくなったラウンドに、スタートプレイヤーの右隣まで手番を行ってゲーム終了。

冒険、探検カードに描かれた勝利点と、工芸品カードボーナス、お金、それに助手のマイナス点を加味して勝敗を決める。

最初は手札が2枚しかないので、最大でも2マスまでしか移動できない。miaはカードを2枚補充した。

そーじろ「これ、最初から探検に参加できる?」

わし「は? 手札補充せんとどうしようもないんちゃうの?」

そーじろは、さっとジョーカーを1枚出して移動させた。

そーじろ「これ、探検参加できる?」

そこは探検カードのスタートマスだった。

こいつ、いっつもルール説明のときに聞いてるのか聞いてないのか分からんねんけど、こうやって驚かされる時がよくある。

わしもチェックしたがそういったマスがなかったので、遠征カードを補充した。

遠征カードを補充したmiaは、早速それを使って、探検カードのスタートマスに移動させて、会社駒を置く。

そーじろは逆にカードを補充する。

わし「じゃあ、冒険カードを1枚めくって、と・・・」

赤道付近のわしは冒険カードを買うことにした。


本に見立てた冒険カード。紫助手と工芸品の首飾りが5銀貨で購入可能。目的地にいけばカードが手に入る。カード裏表は同じ絵柄になっている。
北半球では目的地は必ず南半球にあり、南半球はその逆で、近距離で手に入らないように出来ている。

わし「あ、あれ? 金ないやん・・・」

そう、最初に与えられたお金は僅か3銀貨なのだ。

わし「なし。今のなし」

最初の1枚だけ残してシャッフルして、戻す。

mia「これ、どうやったらお金稼げるの?」

確かにお金がなさすぎるのでひょっとしてルール間違いかと確認するが合っている。

わし「探検を繰り返してお金を稼ぐしかなさそう」

こうやって序盤は探検カードを狙って動き、参加ボーナスのお金でせこせこ集めるか、目的を達成してお金を稼ぐことに費やす。

探検カードのスタートからゴールまでは大体3マスか4マスになっている。
見逃しがちなのは、大外を回るルートがあるので、港のある上下方向には楽に進めるところだ。内陸にあるコンゴとかの方が行きにくい。

ある程度お金が貯まるとわしは工芸品の太鼓カードを買うことにした。そしてこれを達成すると、もう一つの太鼓カードを購入した。するとまた太鼓カードが現れたので、お金を工面してこれまた購入した。工芸品は同じ種類を3枚集めるとボーナスが12点もあるのだ。

そのおかげで思いっきり金欠になった。5銀貨は高すぎる。ぼったくりだ。


太鼓を1つ達成したあと、無理して太鼓ページをさらに2つ購入した。手札が5枚という制限は思いの外きつい。

かたやそーじろは助手の冒険カードを手に入れて早々に助手を手に入れる。初めてやったので分からなかったが、これが相当に強いのだ。

そーじろ「じゃ、ジョーカーと助手で進んで、目的達成。カードを戻してと」

この2枚のカードは手札に戻るので、何度も使えるのだ。

わし「そんなにお金溜め込んでもしょうがないで。10銀貨で1点にしかならんねんから、冒険カードを買うた方がええで」

わんさとかお金を溜め込むそーじろにアドバイスした全然聞く耳持たず。

そーじろは更に二人目の助手もゲットして、縦横無尽にアフリカを駆け巡ってお金をためまくる。

そーじろ「ジョーカーでここに行って探検に参加して、助手、カード、助手で目的達成」

アフリカヌスや・・・

慌てたのはわしとmia。圧倒的な助手パワーにオロオロ。

なんせ助手がいないわしらはカードをいちいち補充しないと、動きが取れないのだ。

わし「これ、絶対、助手いるわ」

わしは白の助手が欲しくて、本カードをめくる。

でない。

1銀貨支払う。

でない。

1銀貨支払う。

でない。

1銀貨支払う。

mia「うお、まだ使うか」

でた。

こうして白の助手を手に入れたが、miaは1枚目を手に入れてた。

mia「問題は、2枚目をどうするか」

この段階で2枚目の助手を手に入れる意味があるのか、ないのか。

ここでマイナス5点は失敗するんじゃないかと。


後半になると助手二人いるそーじろが楽々移動を行って探検カードで無双し始めた。

白の助手を使って2手番くらいはうまく回したが、ここでわざわざ手に入れた白が役に立たなくなった。

手札がジョーカー、白助手、白、白って、舐めとんのか。

これで動きが相当に苦しくなってしまった。

なんとか参加ボーナスでもと動かしていく。

参加ボーナスでカードを引くと、白だった。

(|| ゜Д゜)ガーン!!

それを尻目にそーじろはまじでボコスカ探検を繰り返す。

次々に探検カードがめくられて、最後はわしが自ら終了の探検を行った。

ゲーム終了。


国カードの下に隠しておいたカードを出して得点計算する。
達成しなかった工芸品カードも1点もらえるので、10銀貨1点より、5銀貨で工芸品を無理やり買うて1点の方がお得である。

達成したカードは隠し情報なのでまったく勝敗が分からない。

せーので、答えたらわしが48点、mia43点、そーじろ28点だった。

わし「え、そんなけ?」

そーじろ「うん」

工芸品ボーナスがカード自身の得点にプラスして加算されるので物凄くでかいのだ。工芸品を1枚も持っていないそーじろは惨敗した。

所要時間75分

miaのコメント

これ古いゲーム? 行動が分かりやすいし、楽しかった。古いのはシンプルでいい。

ソマーリオ

ヴァルドラのプレイ感はすっかり忘れてしまったが、このゲームはなんか移動のところで妙に手間が掛かるなというのが第一印象だ。

ルール間違いでなければ移動のタイミングではいつでも、探検カードや冒険カードの目的を達成できるので、頻繁に確認する必要があるのだ。色のある宝石だけを視認すればいいヴァルドラの方がプレイアビリティは高いように感じた。
その結果、プレイ時間が思った以上に長くなってしまった。次回は60分で収まるとは思う。コタを入れて4人プレイしてみたが、80分くらい掛かった。ヴァルドラもそうだが若干時間のかかるゲームかもしれない。

そういったところはあるけれど、ルールは直感的で、縦横無尽にアフリカを堪能できる。おそらくゲームで一番楽しんだのはそーじろだったと思う。
わしは勝ったものの、金欠気味と白地獄のせいで、かなり苦しい展開だった。
次回は、助手カードをすぐに2枚手に入れて、勝負してみたいと思う。

さてコンポーネントについては、本に見立てたカード置き場は相変わらず秀逸で、ページめくりシステムのおかげでこのコンポーネントでなければならないというのが良く出来ている。また木製の駒もしっかりと大きめの探検家駒であり、文句のない出来である。
あ、そうそう、パソコンで検索するときにいちいち声でやるよりキーボードを打ちたいというのでそーじろにローマ字を教えたので、地名が読めるようになった。地名が日本語になっていないゲームが多いので気にする必要がなくなったのはでかい。コタは車が好きで止まっている車のロゴを読んでる内に読めるようになったのでかなり早い段階で読めたが。

実のところ、まさにこういったアフリカを巡る探検(お使い)ゲームが欲しかったので、をつけていないが満足している。もっかいやったら評価はあがるかもしれない。くにちーのアフリカは手放してしまったし、アバロンヒルのアフリカ探検は、今やるのは流石にしんどそうやし、アフリカ探検はこれで良い。
確認性の良さはあるもののルール的にはヴァルドラの方が多いので、自分の好みに合わせて選択するのが良いと思う。わしはどっちもキープやな。アフリカーナ自体は日本のショップで取り扱ってなかったかもしれないが、輸入などで入手すれば紺碧さんとこか、たっくんのところで日本語訳は手に入る。

というわけで、2025年のゲーム始めをすぐにレビューしました。
今年もぼちぼちと更新していきますので、よろしくお願いします。

gioco del mondo