Antoine Bauza
&
Bruno Cathala

Repos

2人
45分

世界の七不思議 デュエル

アマゾンで購入
このゲームは世界の七不思議シリーズの独立型ゲームで、2人プレイ専用として作られている。
このゲームでは、各プレイヤーは1つの文明を率い、七不思議を建造することになる。

プレイ感

二人用の名作としてよく語られていたが、世界の七不思議の面白さがいまいち分からないのでこのデュエルもあまりやる気がおきなかった。それプラス、そもそも世界の七不思議は二人でもできるので、あえて二人専用として出す意味もわからない。まあ、評判がとても良いので、学校に忙しいコタではなくソージロ9歳とやってみることにした。二人プレイの初見プレイでソージロは初なんじゃないかな。


世界の七不思議ではブースタードラフトが特徴的だったが、これを二人用にするためにロチェスタードラフトを採用した。ロチェスタードラフトってのは、順番に場から取っていく日本プロ野球の2巡目以降のドラフトだ。ただのロチェスターだけやと新鮮味に欠けるので、そこは置き方を工夫して、表と裏が交互になるようにピラミッド型とした。

最初に七不思議カードを4枚のロチェスタードラフトで2回行う。お互いに4枚ずつ、これやと八不思議になってしまうので、7枚目をどっちかが建てた時点で、もう1枚は建てることはできなくなる。


表裏交互にカードをピラミッド型において、上に重なってるカードがなくなればオープンにされる。それを交互に取っていくだけ。
お互いにロチェスタードラフトで取った七不思議カードを4枚ずつおく。


表裏交互にカードをピラミッド型において、上に重なってるカードがなくなればオープンにされる。それを交互に取っていくだけ。

ボードの真ん中に紛争駒や交戦トークンをおき、ランダムに選んだ進歩タイルを5枚表向きにおく。
第一世代カードを見本通りにピラミッド型に並べる。世代によって置き方は違う。
各自7ゴールドずつ受け取ってゲームスタート。

手番は、一番上の世代カードを1枚取って、コスト必要であればコストを支払って自分の場に建てるか、裏向けにして2ゴールドで売り払うか、七不思議のカードの下に裏向けに差し込んでコストを支払って七不思議を建てるかを行う。

このとき、裏向けの世代カードの上のカードがなくなれば、即座に表向けにして、選択できるようになる。


第一世代終了時。左には交戦を表すマーカーと、ランダムに選んだ進歩タイルが置かれている。

基本はこれだけだが、資源として木材、レンガ、石、パピルス、ガラスがある。これを持っていれば、毎手番にその資源がでる意味となる。資材駒はないので資源のストックはできず、1つしかなければ毎回1しか出ないということだ。これらは建設コストに使うのだが、自分から出なくても、銀行に2ゴールド支払うことで1つ手に入れることができる。ただし、もし相手にその資源カードがあれば、その算出数だけ余分に銀行にお金を支払う必要がある。石が欲しくて、相手に石が2つあれば、1石に対して4ゴールド支払う必要があるということだ。

同じマークの発展アイコンがある場合は、そのカードを持っていれば、無料で建てることができる。

またカードを裏向けにして売る場合、上に書いたように基本2ゴールドなのだが、それにプラスして、自分の建てた金色のカードの枚数分だけゴールドが増える。


第2世代終了間近は、軍事でかなり押してる状況。そーじろは文化の発展に力を入れすぎた。
写真がなくて申し訳ないが、世代ごとにカードの置き方が変わる。

赤の軍事マークは、相手側に紛争駒を動かす。少し見えにくいがラインがあって、そこを超えると交戦トークンの効果が発揮される。相手側の端まで押し込んだら即座に勝利である。

こうして第三世代までやって、勝利点の高い方が勝ちである。3ゴールドにつき1勝利点となる。

もうひとつ勝ち方があって、緑の科学シンボルを6種類集めても即座に勝ちである。また科学シンボルは、同じシンボルを集めると、進歩タイルを1枚貰える。これが結構強いので科学もあなどれない。

ちゅうわけでゲームスタート

ルールは簡単で、表向けのカードを選んで建てていくだけ。
最初の指針はなんといっても自分の選んだ七不思議のカードである。
こいつに使う資材を優先するのは基本戦術である。タイトルのカードだけに、当然強い。

わしはレンガを多く必要とする七不思議だったのに対してソージロは石だ。お互いにそこは意識して取っていく。


第3世代はかなりやらしい配置。

ソージロが一度建てた青の文化カード路線が、次の発展文化カードへと連なって次々の勝利点を重ねていく。
わしはいつの間にか軍事国家となっていき、ここまできたら、押し込むのもありかと軍事を進めていく。

七不思議は、なかなか建てられないという錯覚はない方が良い。第2世代に差し掛かると普通に建てられるんで、狙っていくべきだ。

ソージロ「お金がないんだよ」

わし「売ったらええやん。相手が欲しがるカードを取って売るとええで」

サシの勝負なんで、自分が取らなければ相手に渡る。これの対抗手段は、相手に必要だが自分にはそれほど必要のないカードを裏向けにしてお金や七不思議に替えてしまうことだ。この状況はカードがピラミッド状に置かれているので時々起こる。全部、要らん! というシチュエーションが。

ソージロ「じゃ、この軍事を売る」

(|| ゜Д゜)ガーン!!

何度かは貧乏になってカードを売ることになるので、効果的に売りたいものだ。


同じシンボルを2つ集めることで得られる進歩トークンはめっちゃ強いので、狙っていったほうが良い。
七不思議はすでにわしは3つ建設している。カードは常に1枚使う必要があるので、殺すカードを七不思議カードの下に入れて建設を表す。

第2世代の後半になった頃、このまま勝利点勝負やとぶっちぎりで負けることが判明する。ソージロは文化的な国となっているからだ。
科学はある程度売り払ったりしたので、6種類集めるのは不可能である。
となると軍事しかない。北朝鮮のように軍事強国を目指すのだ。

第3世代のカードの置き方のやらしさには、作者がこのゲームを如何に面白くするかの知恵が垣間見られる。
最初から選べるカードはわずか2枚である。

軍事カードは奥の方に1枚だけ見えているが、裏向けのカードのどこかにもきっとあるはずだ。最初から3枚抜かれるので、出てこないカードがあるのだ。

そうなると、ポイントは、如何に相手側に裏向けのカードをめくらざるを得ないカード選択をさせるかだ。

それ以外にもひとつ方法がある。それは手番を再度行うという七不思議にしかないアクションを使うことだ。表向きのカードをその七不思議建設に使い、それが抑えていた裏向けのカードがオープンになることで、再度手番を行うのだ。実のところ、このアクションはかなり強いのでおすすめである。

わし「よっしゃ、でてきた軍事取った!」

完全に押し込んで勝利

所要時間45分


最後は押し込んで勝ち。


最終はこんな感じで、ひたすら軍事と商業である。

ソマーリオ

なるほど、皆が絶賛するだけあって、本家よりおもろい。ロチェスタードラフトのカードの配置に妙がある。

今回は軍事で勝ったが、かなり絶妙な枚数になっており、ラクラク勝てるというわけじゃない。当然、軍事で押し込まれると負けるので、相手も軍事を闇に葬り去ろうとするが、それを交わして勝つテクニックが今回のプレイ方法なのだ。

実はこのプレイは2回目で、1回目はそーじろが拗ねたので、第3世代までやりながら途中で辞めたのだ。あのときもそーじろは文化を集めてたのに対して、わしは虻蜂取らずのやり方をしてたのであのままやってれば間違いなく負けてた。というのをそーじろに話すと、悔しがってた。

コタとも何度かやってて、未だに科学シンボルで勝利した人はいないが、これもまた絶妙な組み合わせなので、軍事と同じような熱い戦いになるだろう。

ルールは簡単でサクサク進められるくせに、濃厚な駆け引きが生まれるので、二人しかいないときに気軽に出してやれる。
今まではクラッシュオブデッキをよくやっていたが、あれ、途中からカード性能がぶっ壊れててやる気がなくなってしまい、こっちをよくやるようになった。MtGのようにテキストでないとバラエティに富ませるのには限界がある。

収納性も考えられたコンポーネントはとても良い。欠点をあげるなら、アイコンが分かりにくいところだ。ルールブックも調べるために七不思議の説明はカード名だけでなく全体の絵を載せてくれないと、探すのに苦労する。間引きすぎだ。

ボザの中では一番キレのあるゲームだと思う。
拡張もでており、これがあれば本家世界の七不思議は要らんかなと思える出来である。

gioco del mondo