Stefanie Rohner
Christian Wolf

HABA

2〜4人
5分

マーブルすくいゲーム

さあ、今日のお菓子は何を作ろうかしら?
白い砂糖に、色とりどりの花林糖をぱらぱら
真っ赤な飴ちゃんをのっけて出来上がり







レビュー

日本ではマーブルすくいゲームという名前で売っていたようだが、原題を訳すと凄いケーキである。マーブルすくいってあまりにもロマンがない邦題だ。このゲームはマーブルすくいではなくお菓子作りのゲームなのだ。
かつてViserさんが子育てに使ってたという話をきいて、いつか手に入れたいと探していたところ、ゲームマーケットで手に入れる事ができた。子供が出来るようになるにはもう少し掛かるのでmiaと二人でやってみた。


親がレシピカードをめくる。そのレシピに必要なトッピングが描かれている。ヨーイドンで、スプーンを使って同じ色の飴ちゃんをすくいあげるのだ。最初に全て揃えたプレイヤーがそのレシピカードを貰う。これを繰り返して最初に規定枚数のレシピを手に入れたら勝ちである。


めくったレシピに描かれているマーブルを先にすくいだすのだ。スプーンの真ん中には穴が開いており、ここにマーブルを載せる。ちなみにスプーンは木製である。


チョコトルテ完成! 美味そう。

わし「めくった方が損やから交代べんたんで、めくるぞ」

mia「了解」

二人とも先に穴の開いた木製のスプーンを手に持ち、飴ちゃんのあるボード中央部のくぼみに視線を集中する。

レシピカードがめくられた刹那、電撃のようなスプーンですくいあげるのだ。


はっきり言うて無茶苦茶激しい戦いになる。大人げなくはじき出したりは辞めとこう。紳士協定がないと出来ないゲームなのだ。

スプーンの作りがこのゲームのキモで、先は斜めになっており、穴が絶妙な位置に開いている。
すくい上げるためには、穴に玉を落とし込まねばならないのだが、ボードの縁を使わないと上手く載せられないように出来ている。

阿鼻叫喚となる。

わし「ちょ、お前腹立つなー」

mia「あー、取られた」

レシピカードは1個から4個の飴ちゃんが描かれている。
1個のときなんか勝負は恐ろしく早い。


完成したレシピを見てるだけで楽しくなってくる。

一進一退の良い勝負をして、最後にわしがレシピを完成させて勝利。

所要時間5分

mia「もっかい!」

すぐに何度か再戦することとなった。


これなんかは最高難易度の4個である。

ソマーリオ

お料理アクションゲームといえば、同一の食材が場の中央にあり、それらを取り合うというのは日本でもドイツでも同じなのか。日本ではフライパンゲームがそれであり、ドイツではこのマーブルすくいゲームがそうである。

フライパンゲームの楽しさは同じ場所で取り合う事とバランスの取り方の2点であったのに対して、マーブルすくいゲームは、阿鼻叫喚だけに楽しさの焦点をあてた。

フライパンゲームでは食材の形が色々とあって見てるだけで所有欲を満たす。こちらは、木製の素敵なスプーンにカラフルな玉がそれにあたるが、こちらも負けていない。
ちなみにプレイ感はまったく違う。フライパンゲームは、載せる時に落ち着いた間があるが、こちらは終始騒がしい。

年齢の低い子供にはうってつけのゲームなのだ。
ただし相手がすくい上げたものは弾いたら簡単に落とせるので、そうした汚い邪魔をしないというモラルがなければゲームは成り立たない。

ひねりも何もないゲームだが、子供と一緒に遊ぶアクションゲームとしては、定番としてもいいし、何よりかなり楽しい。
フライパンゲームとどっちの完成度が高いかと問われればマーブルすくいゲームと即答する。単純なところにゲームの楽しさを濃縮している。ゲームというのは複雑であればいいというものではないのを教えてくれている。といってもフライパンゲームも単純やけど。

gioco del mondo