自分の選んだガイドブックにそって、特急をうまくつかい、全国8ヶ所を早くまわりおえた人が勝つゲーム。

タカラ 昭和54年

2〜5人
60分

日本特急旅行ゲーム

ルール説明

最初に12種類ある味の旅、歴史の旅、祭の旅など書いてあるガイドブックをとる。裏面には旅に応じた行き先が8箇所あり、そこに目的地マーカーを置く。


これがガイドブック。なんか楽しそー!

東京から出発して、8箇所を巡ってマーカーを回収して一番早く東京に戻ってきたプレイヤーの勝利。
地図には特急の路線が細かくかいてあり、それに従って特急券を使って進む。特急券は全て1枚ずつしかなく、当然『はやぶさ』は『はやぶさ』だけという路線に応じた特急にしか乗れない。が、臨時特急券が4枚あり、これを使えば複数回、同じ特急に乗る事が出来る。


ゲーム全景。駒をガイドブックにそって配置するのだ。緑は飛行機ね。切符は特急に応じてあるのが格好いい。切符がない特急は(北海道や四国に多い)臨時特急を使おう。

ルーレットは1から8までの数字と0がふたつある。0である機関車と線路の場合、時刻が1時間進む。最初に特急に乗るためにはこの時刻表で現在動いている特急しか乗れない。24時の深夜はどの特急も動いていなかったりする。一度その特急に乗ってしまえば、途中下車しない限り、時刻が進んでも特急に乗り続けられる。


これがしょぼいルーレット。わかりにくいので、油性マジックで色を付けた。

また特急に乗っていない場合、普通電車に乗るが、普通電車は1から4だけしか進めないし、各駅停車していかなければならない。

近畿地方、北陸地方ごとに色分けがされており、ここの境界を超えたらすぐにハプニングカードを引いて指示に従う。

プレイ感

またもや二人プレイにてTAMと戦国武将ゲームの次にやった。戦国武将があれやったんで、これもあかんかなと半ば諦めの気持ちでスタート。
わしは燃えよ剣にはまってるので、名所の旅の人物編、TAMは食い意地がはってるので味の旅の郷土料理編を選択。各旅には、祭の旅の秋編、夏編というように2種類ずつあって合計12種類から選べる。行き先には細かいコラムがひとつずつ載っていてなんかわくわくさせられる。これはひょっとしておもろいのでは?
「まずは上野ー青森間の『はつかり』に乗ってと……」
最初は東北地方にある「宮沢賢治のふるさと花巻」を目指す俺。『はつかり』は朝早く(朝は6時からある)から出てるので東北地方を目指すのは定石だ。


時刻表。上のマーカーが今何時かを示して、どんな特急が乗車可能かが解るようになっている。青色が各駅停車の停車駅。特急は青色マスを飛ばせる。

ルーレットは5。特急列車なので青色のマスを飛ばして5進むと、関東地方を抜けた。ハプニングカードを引く俺。
「えーと何々、日本最北端の地、『宗谷岬』には、やはり男のロマンがある。北海道地方、稚内へ行きましょう、やと! なんじゃ、それえええ!!!」
いきなり開始30秒で男のロマンを求め北海道へ。次にTAMが同じくハプニングで中部地方へ。
「待てーい! このハプニングってこんなんばっかりか?」
ハプニングカードを確認……九州へ行く、好きな所へ行く、近畿地方へ行く……
「あうっ、これ、駄目ゲーやん」
と思ったのも束の間、TAMが引いたハプニングで、九州へ飛ばされる俺。
「なんで? なんで??」
そして再び自分の引いたハプニングで東京へ。しょうがないので臨時特急で『はつかり』に乗るが、またまたハプニングで中部地方へ。何故か知らないが、TAMの引くハプニングは自分は関係のないものばかり。ゲーム開始わずか5分ほどで、四国以外全て周りましたよ。でもひとつも目的地にはつけず、未だ歴史の人物に逢えず。その間にTAMは着々と郷土料理をご賞味。

「こ、こいつ、いかさましてんのんちゃうやろなあ!」


これがその舐め舐めのハプニングカード。マジで強力すぎー!

しかし3つめが集まった時点で、さすがのTAMも日本全国津々浦々に飛ばされ始める。
わしゃね、『はつかり』ばっかりで臨時特急3枚使ってもたわい! それでもなおかつ最後の1つは宮沢賢治やったりする。。。つまり4回の『はつかり』搭乗は全て無駄に終わった次第だ……(;_;)


ほとんど集まったTAMのガイドブック。説明がきちんと書かれている。

結局、最後の逆転を狙って目的地とは全然関係なくわざと境界線を越えて、ハプニングをひいて全ての旅を完了したTAMを九州に飛ばしたが、新幹線でぴゅーっと東京へ帰られて負け。所要時間40分。
これ、ハプニング、強力すぎや! なんか、最後まで特急に乗れた記憶がないなあと思ったらこのハプニングカードのせいやったのね。ハプニングが強力すぎるので、わざと境界線を越えるなんて技すら使ってしまったけど、全然特急旅行ちゃうやん。ハプニング旅行やん。はやぶさ(東京ー西鹿児島間という日本で一番長い距離を走っていた寝台特急)なんか絶対に終着駅につかんぞ。

それでもなんか楽しかったんだな、これが。確かにハプニング旅行であったが、日本を回った感じがした。地図とかがいいんでしょう。まあ、地図は凝りすぎたおかげで、特急の停車駅(黄色と赤色ふたつある)が分かりにくいのが良くないな。それとルーレットの回り方が酷い。すぐに、がががっとなる。
コンポーネントは切符とか、とても良い感じ。旅リストも説明文つきで子供とかとも楽しめる。やっぱりハプニングカードがなあ。。。だってほとんど切符余ってTAMはゴールしたし。

TAMのコメント

いやあ、日本を回って旅したって感じがしました。でもこのハプニングは頂けないですね。もう少しこれをなんとかすれば結構いいゲームやと思いますわ。
ドイツゲームに匹敵する?
それはさすがに無理です。でもまたやりたいですね。


うーん、なかなかにおもろかった。

改良点
一にも二にも、ハプニングカードの強力さ。こいつのおかげで旅の計画は全て壊れる。かといってこれがないと(他人に影響を及ぼす事の出来るのはハプニングカードだけなんで)、単にルーレットを回して進むだけのん淡々としたつまらないゲームになる恐れあり。よって、TAMとも相談したんやけど、境界線を越えたらルーレットを回して5、6、7、8ならハプニングを引かなくても良いというルールにしようとなった。だってさ、このルールがないと恐くてフェリーに乗れんよ。すぐ飛ばされる可能性あるしさ、最後やったみたいにわざと自分の気に入ったハプニング引くまで境界線を行ったり来たりする戦法もとれるからね。その後、かなり経ってからmiaとやったが、そのときは飛行機と船で境界を越えたときはハプニングを引かないというルールでやった。これが結構機能したのでお勧め。いちいちルーレット廻してたら時間が掛かる。

ところでなんでこのゲーム大阪ー和歌山間に路線走ってないん?? 凄まじく和歌山行く時不便なんやけど。まあ、この正確な地図から単にミスプリントやという事で阪和線はありという事にした。

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