百万両を元手に武器を調達して国を盗り、相手の武将を攻め落とす戦国時代の合戦ゲーム。
京都に入城して征夷大将軍となり全国統一をなしとげる武将は誰か?
タカトクトイス 昭和57年
2〜4人
60分
戦国武将ゲーム
ルール説明
最初に100万両の資金を持ち、5万石の領地を選び5万両払って城と自分の大将駒を配置する。
自分のターンになると、出陣、税収、武器調達、航海のどれかひとつを行う。
★出陣
ルーレットを回して、0〜3までの数字分だけどれかひとつの駒を動かす。他人の駒とかち合えば合戦になる。
★税収
税収カードをひく。お金を払ったり貰ったりの指示に従う。たまに米所1ヶ所につき5万両貰うとかあるが、基本的に何もなくてもOK。
★武器調達
1万両を払ってルーレットを回す。指示された武器駒を自分の城に配置する。歩兵、弓隊、騎馬隊、鉄砲隊、大砲隊が2個、船が1隻ある。3個目が出た場合調達失敗となる。強さは合戦カードを調べてみないと解らないが、確か大砲が若干強かった気がする。
★航海
航海カードを引いて、船を動かす。沈没もある。
★合戦
出陣によって他プレイヤーとかち合うと、合戦カードを引く。鉄砲隊の多い方が勝つとか、城のある方が勝つとかが書かれている。負けた方は島流しになるカードもある。
城は自分のターンに一度、領土に書いてある値段で売り買いしてよい。攻めて勝った場合、相手の城を自分の城にかえる。
ゲーム全景。二人でやったときの最初の配置がこれね。緑が米所、青が塩所、ピンクが商業地で30万石、50万石クラスの領土だ
先に120万両溜めて、大将駒を京都に入れるか、他プレイヤーの大将駒を合戦で負かせば勝利する。
このゲーム、オークションとかで凄く人気がある。日本では珍しく戦闘物のゲームとして嵌った人は多いと思う。武器駒には、兵隊、弓、騎馬、鉄砲と、何故か大砲まであっていったい何時の戦国時代だと思わせる。駒は2個ずつあり、武器調達のルーレットで同じのが出ると調達失敗なのだ。というか、すでにルーレットに『失敗』という項目があるし。まあ、あれだ。ほら、タワシだ(謎)
武器調達の時は外側を出陣の時は内側を利用する廻りのよいルーレット。失敗とか0とかあるなよー!
自分で好きな武器駒を手に入れられないのがなんかおかしいぞ??
「おい、親父!」
「へいへい、なんざんしょ」
「鉄砲を仕入れてくれ」
「了解しました、お殿様」
……
「はい、仕入れました」
「うむ、お礼を申す。さあ、行くぞ、はいやっ」
ぱからん、ぱからん……
「って、これ馬じゃねーか!!」
どんな武器商人やねん。。。
ボードを見てみると、薩摩、甲斐、尾張など昔の地名で書かれている。そういやこれで、地名を覚えたっけ。うんうん、北は北海道から南は鹿児島まで、、、ん? 蝦夷??
なんで蝦夷があるねん!!
領土は50万石、30万石、10万石、5万石の4種類。尾張とかの有名なところは50万石で他に米所、塩所、商業地が別マークで付いている。
このゲームの素晴らしいところは、コンポーネントの良さ。小判は金色に光ってるし、船は武器駒をきちんと2個乗せる事が出来る。ちなみに小判は紙製なので噛むと歯形が残ります。もちろん、いくつかの小判には噛んだ跡があるのは言うまでもない。銀行用の千両箱もなかなかいい感じ。ルーレットの回りもとてもスムーズで、人生ゲームみたいにガガガガッ! とはならない。わしがやったゲームの中で最もスムーズに回るルーレットという記憶あり。さすがオークションの2万円クラスだ。時代背景はぼろぼろやけど、佐渡に島流しとかもあって、なんか楽しそう。昔、気に入って何回もやったもんなあ。
これが金色に輝く小判を納めた千両箱とカード置き場
プレイ感
という訳でこのサイトを立ち上げる手始めにTAMと二人でやってみた。これは今でも結構おもろい筈。実はこのゲーム、必殺技があって一度もやったことのないTAMなら間違いなくやってしまう禁断の行為がある。何かというと50万石とか30万石もの価値がある要衝地に城を建てる事なのだ。
わしは信濃(甲斐の近く)、TAMは河内(京都の近く)にまず陣取る。しばらく武器調達をして武器駒が増えたところで、米所がある東北地方にどんどんと城を建てていく。これを押さえていると税収カードに「米所1箇所につき、5万両貰う」とかあるのだ。ひたすら東北地方の米所に建てまくる俺。かたやTAMは近畿地方を制圧しようと部隊を増やす。
(さあ、やれ。すぐ、やれ!)
わしは強力なテレパシーを送る。
近畿地方には摂津、美濃、尾張、三河など石高の高い領地が多い。必ずやる筈だ。
「じゃあ、僕はここを押さえておきますわ」
50万石の摂津に城を建てた。
キタ━━━━━(゚ ∀゚ )━━━━━!!!!!
「出陣じゃあああ!!」
我が甲斐の国が誇る騎馬軍団で西下する。しかし、まったく勝てない。まさに勝ち知らずの武田騎馬軍団。それでもルーレットを回すたびに「騎馬、騎馬、騎馬」の連続でゾンビのように復活する。そうこうしているうちに大坂城を売り払って、東に前線を押し上げるTAM。
東に前線を押し上げるTAMの緑軍。こうしてみると緑が優勢ですな。武器調達あんまりせんかったし騎馬隊ばっかりやったもんなー。
(くっそー、大坂おとせんかった。。。)
のも束の間、「じゃ、ここに建てます」
30万石の美濃に城を建てるTAM。
キタ━━━(ノ゚∀゚)ノ ┫:。・:*:・゚'★,。・:*:♪・゚'☆━━━!!!!
今度こそ!
相手に大砲隊は居る(相手と同じ武器駒で行くのは意味がない。合戦カードの性質上、いんじゃんのようになってるからだ)から、弓隊でいけー!!
「弓隊の多い方が勝つ」
しゃあ!
とうとう悲願の城攻めに成功した。
「城を俺の城に交換してと……はい、売り払い、30万両ゲット」
唖然とするTAM。そうなのだ。このゲームでは等価で城を売り買い出来るので、石高の高いところに城を建てるのは自殺行為となる。昔、兄貴と二人だけでこれをやってた頃、嬉しがって石高の高い要衝地に城を建てた。そしてお父んが参入した時に、大坂城を難なく落とされ、ぺっと50万両払い戻されたっけ。このゲームで一番覚えてたのはこの屈辱よ。今、20年の時を越えて、TAMがそれを味わってる筈。このゲームって石高って全然関係ないのよ(笑)
かなり小さい駒。よう見えん。。。奥に佐渡が見える。
それから我が弓隊は次々に敵を撃破していき、3連勝で、一人きりにしたままの大将を撃ち滅ぼしてわしの勝利で終わった。所要時間、僅か20分。
つ、つまんねー!
ありとあらゆるところが運だけのゲーム。特に城を建てる意味がまったくない。合戦で少し有利になるだけなので前線だけに建てればいい。それからは5万石の領地にばかり城を2、3軒建てるだけで事足りるので、最初の100万両は多すぎるようになった。武器調達なら100回出来る。
米所などの税収カードも1枚しか入ってないのでそれほど価値はない。今回も途中で気が付いて東北の制圧やめた。大体一度も税収カード引いてないし。だいたい、税収なんて、領土がなくても普通に出来るんやもん。城、15個も要らんわっ。そして武器調達、合戦という最も大切なところがルーレット運、カード運だけという陳腐なデザイン。勝利条件も、120万両溜めるっていうのは、僅か20万両増やせばいいだけやで。それなら税収カードで「20万両貰う」ってのがあんぞ? 昔、これに気が付いて、京都の近くに陣取り、ひたすら税収ばっかりやって、たった5分で終わらせた事もある。あまりにもつまらんかったので、それ以来このゲームはやらんようになった。
うーん、、、領土を広げるメリットがないのがこのゲームの致命的な欠陥ですな。それに武器調達とか適度に済ませて一気に出陣すれば(今回、弓隊1個だけで勝てたように)ぺろんと勝ててしまったりするので、どん欲に勝つ為に動かすと、かなりおもろないゲームになるぞ。わざわざ勝てるチャンスを逃して、城をあちこちに建てて、部隊を整えて、「どーだ、わしの国は!」みたいに戦国ムードを楽しむという気持ちがないとあきまへん。
つーかね、お父ん、小さい息子に向かってこんなしょぼいルールのゲームで本気で向かってくる奴があるかっ! 思い出すだけで腹立つわ「ほい、この城売る」
まあ、20万両貰うカードをひたすら引いた息子も息子だが。
TAMのコメント
「あっこ(美濃30万石)取られて頭に血が昇りましたわ。こう、カッカしてしまって大将を城の場所に移動させるのを忘れてました」
「やっぱ頭きた?」
「かなり。もうあの弓隊、絶対殺すとかそればっかり考えてました」
「そやな。でもな、最後の合戦カード『弓隊の多い方が勝ち』やったから大将どこに逃げても結果は一緒やで」
「運だけかいな!」
まあ、確かに戦略は全然ねーな。。。
「おもろかった?」
「おもんないっす!」
船を含めてコンポーネントはなかなかの雰囲気があるだけに勿体無いなー。特に有名なシミュレーションゲーム戦国大名と比べると戦闘のテンポがええし。という訳でちょっくらルールを考えてみました。
手持ち20万両からスタート。大将、城を5万石の領地に配置する。自分のターンに出来る事は、武器調達、出陣、航海のみ。
武器調達のルーレットはなし。代わりに歩兵2万両、弓隊2万両、騎馬2万両、鉄砲3万両、大砲3万両、船3万両で調達。一度に2駒まで。
税収カードなし。代わりに、毎ターンの最初に自分の城のある領土の総石高の10分の1万両を貰う。端数切り捨て。
城は50万石は10万両、30万石は6万両、10万石は2万両、5万石は1万両で建てる。売りは不可だが廃棄は可能。攻められて負けたら相手の城になる。
城を15個建てた時点で大将が京都に入るか、相手の大将を全滅させれば勝利。
まだ未プレイやけど、こんな感じでどうかな?
ひょっとしたら二人でやったんが不味かったんかも知れんところもある。こういった運だけのゲームでも人数が増えれば楽しいかもという期待を持って、もう一度人数集めてやってみる予定。とりあえず、二人プレイはかなりつまらんという結論だけ書いておこう。
gioco del mondo