Klaus Miltenberger

HABA

2〜4人用
10分

ワニに乗る?

20mもある大きなワニが、川のほとりに住んでいました。
このワニはこの辺の主なのです。
大きな口を開けて言いました。
「そこのエリマキトカゲくん。僕の上に乗ってみないか?」
エリマキトカゲは、恐る恐る巨大ワニに乗りました。
それを近くで見ていたオオハシが言いました。
「ボクも乗っていいかな?」
ワニは大きくうなずきました。
「もっともっとたくさんの動物を集めて、どれくらい乗れるか試してみようよ」

プレイ感

こういうバランスゲームって基本は一緒やねんけど、ついつい買うてしまうのよ。で、お手軽ということもあり、miaとの二人プレイにて。


さいころを振って、出た数だけの動物をワニに載せていくだけ。すべて載せたら勝ちやけど、落としてしまうとその動物をすべて引き取らなくてはならない。相手に載せて貰う目や、相手の指示した動物を載せないといけない目、ワニの頭か尻尾にくっつけて置ける目と1,2がある。二人プレイなので動物は2個ずつ分けた。

最初は、丁寧に載せていくわしら。


サイコロを振って、出た数だけ自駒を載せていくだけ。先に全て載せた方が勝ちという単純なゲーム。木製の駒は、様々な可愛い形をしており評価高し。

どうにもこういうバランスゲームの最初というのは、すべて載せるためにやるのが人のサガのようである。


ワニの目が出ると、ワニの頭か尻尾にくっつける形で駒を配置出来る。?マークは、相手が指名した動物を載せなければならない。


ポイントはヘビである。平行に橋を掛けるようにおけるのだ。ちなみに後ろのサルがずれているのは、置いた拍子に「がたーん!」とずれたのだ。こわー

丁寧に載せていったとしてもすべて載せるにはさいころの目の助けが必要だ。ワニのマーク、こいつが出ないと結構難しくなってくるのだ。


mia、破壊。落とした駒は全て持ち物になる。しゃーけど後ろの方、恐ろしい形になっとる(#-_-)

結局、わしがすべて載せることに成功して勝った。

所要時間10分


羊の上にちょこんとのったペンギンが可愛い。

おもろかったので、即座に再戦。

それもわしが勝利を収めるとmiaが「もっかい!」と始めた。

なんかやたらと気に入ったようで、毎日のようにやりたいと言うてくる。ややわしの方が優勢だが勝ったり負けたりとやっているうちに、お互いに段々といやらしいテクニックが身についてきた。

それは、相手が載せにくいように載せる。

たまたまやった序盤、羊集中攻撃。この羊駒、ワニに乗る?のなかで重さといい大きさといい形といい、最強最悪の駒なのだ。丸みを帯びた背は他の動物たちを「載せてたまるけえ!」と拒んでいる。これをいっちゃん最初にサルと4つ乗せる定石は、恐ろしく不安定な土台となる。


な、なんつう、恐ろしい形。


もう、あれだ。てっぺんで地球を支えてるあれだ。

このシープ&モンキースタンダード(勝手に名づけた)では、miaが辛抱たまらずごっそりと駒を落としたり、わしが開発した次なる一手として、逆さエリマキトカゲが効いてくる。エリマキトカゲは、置きようによっては非常に安定した駒になるのだが、逆さに置かれると足元が真っ直ぐで取っ掛かりがなく、その上に載せると滑ってしまうのだ。

わし「ほれー」

mia「ええー、どうしてそんな載せ方するの?」

コロコロ…相手に載せてもらう目

わし「がっひょーん!」

mia「じゃ、これ載せてもらおうかな」

わし「さ、猿かー!」

猿も侮れない。奴もさっぱりつるつる、まるでニベアクリームで手入れしたような肌をしてるばかりか、重さも大きさも羊に次いででかい。

ガラガラガラー


さらに推し進めてこうなった。サル、土台にした。

わし「負けた。こんなに駒が増えてしまっては降参する」

と、このように、策士策におぼれるパターンもあって、なかなか油断できない。

mia「じゃ、最後にペンギン載せて、勝ったー!」

うむ。ペンギンは最も軽く、引っかかりが多くてどこにでも応用の効く駒なのだ。大体ゲーム終盤に残しておけば間違いない。


意外と、ワニの目が連発して載せれるようになった。あの斜めにかかったヘビはむずいんやでぇ。

しかし、あえてこの中でキーとなる駒を言おう。それは蛇だ。長く、一見すると載せやすそうだ。
確かに使い方次第ではこれほど土台となりやすい駒もないだろう。駒が2つの塔のように載せられているとき、その2つを安定させ、橋代わりになるのだ。

しかし、こいつはこうとも使える。

わし「じゃ、こうね」

mia「ええ!!」

斜めにハシゴを掛けるように置くのだ。蛇はうねっているのだが、うねり自体はつるつるだ。こうされると載せることは非常にこんなんになる。

mia「まったく」

コロコロ…載せて貰う目

mia「じゃ羊、載せて」

わし「がっひょーん!」

とまあ、かなりいろんなパターンがある。

miaのコメント

これ、すごく楽しい。スティッキーとは違った別の楽しさがある。

ソマーリオ

これあれば、スティッキーはもう要らんのんちゃうかな? とさえ思う。(mia曰く、そんなことはないらしい)他のバランスゲームでも数種類の駒を用意しているが、ワニに乗る? の種類は圧倒的であるばかりか、その駒ひとつひとつが不規則な形をしており、置く位置ばかりでなく、置き方で随分展開も変わってくる。

傾いてるよ、傾いてるよ、オイのようにバランスゲームが苦手な人でも楽しめるデザインというのもあるが、ワニに乗る? のように実力勝負に上手く運の要素をミックスさせているのも素晴らしい。相手に載せて貰う目や、ワニの頭か尻尾にくっつけて置く目を加えることで完全実力勝負になりがちなバランスゲームに運の要素を加えているのだ。

昔、麻雀牌で、どんどんと順番に牌を積み重ねて遊んだ感覚が、このゲームにはある。
金色じゃなくて、こちらのを付けたのは結構、真剣勝負でワイワイと楽しむタイプのゲームじゃないのでそうした。

動物の絵も可愛いばかりか、駒も木製なのに複雑なカッティングを施しており、この値段でこの内容はかなりお得ではないだろうか。ひとつ不満点をあげるとするならば、動物の絵が片面にしか印刷されていないところだ。これは絶対に両面印刷して欲しかった。

子供とやったらさぞ楽しいだろうと思っていたら、紺碧さんによると「すぐに飽きちゃって、大人がムキになってやり続ける」らしい。なるほど、そういうことならカップルに特にお勧めしたい。どうやら子供には難しすぎるようで、スティッキーの方が簡単で楽しめるようだ。この二つのジャンルを変更しとこ。

gioco del mondo