Mike Elliott

AEG
Arclight games

1〜5人
60分

サンダーストーン

駿河屋で購入
あなたは伝説の英雄となり、パーティを率いてダンジョンに突入、魔物を倒しながら伝説に名高い「サンダーストーン」を探します! ……という、ファンタジーRPGのコアな部分、ダンジョン探索を、デッキ型カードゲームのシステムで行っちゃいます!
プレイヤーは手札のカードを使い、「村」で「英雄」「武器」「防具」「魔法」「アイテム」などのカードを買い、自分のデッキを作ってゆきます。
そして3層からなるダンジョンに突入! モンスターとのバトルを繰り広げます。モンスターを倒せばモンスターの首が「トロフィー」として入手できたり、経験値やお金も得られ、それが、強力なメンバーをパーティに引き入れるための糧ともなります。
さあ、一刻も早くダンジョンに向かい、ライバルたちに差をつけるのだ!

プレイ感

再販の噂があるものの、いまだプレミアム価格となってる。わしは当時に購入したもののカード未開封のままでようやく開けてみることにした。
なんかカードの品質がひっじょーに悪くて、これリコールもんじゃないの? まあ、仕切りのカードだけやから話題になってないのか、わしのんだけなのか。こんな状態やから送っても、良品と交換してくれんやろしここは泣き寝入っておくか。

さてこのゲーム、何度かやろうと試みたことはあるが、説明書が非常に解りにくくて何度も途中で読むのをやめた。しかし意を決して最後まで読んでみる事にしてようやく、コタ、miaとの3人プレイをやってみた。


よく書かれているが基本システムはドミニオンと同じ。カードを購入して自分のデッキを強くしていく。
手番には、カードを1枚購入&英雄をレベルアップさせるか(村)、モンスターと戦うか(ダンジョン)、手札のカードを1枚廃棄するか(休息)を選ぶ。


一番上にダンジョンで3枚のモンスターカードを表向ける。その下に英雄カード4種類、その下にそれ以外10種類を並べる。

村での購入はドミニオンとまったく同じなので割愛、レベルアップは後述。
モンスターは常に3枚、場に出ている。手札から戦闘力を足して、モンスターのライフと比べる。以上ならモンスターをやっつけたことになる、経験値カードを貰い、そのモンスターカードを自分の捨て札にする。それからモンスターのデッキから1枚表向きに補充して3枚にする。
ただしモンスターにはダンジョンの深さによる明かり補正があり、明かりがないと戦闘力が減る。

サンダーストーンがモンスターのデッキにあり、それをレベル1まで持って来たプレイヤーが手にして、ゲーム終了。デッキにある勝利点(モンスターとレベル3の英雄にある)の合計点が高いプレイヤーが勝ち。


ドミニオンと違うのはダンジョンの存在で、これは3種類のモンスターをランダムに選び、3種30枚でシャフルしてダンジョン山札とするところ。この中に終了条件であるサンダーストーンを入れておく。ダンジョンは左からレベル1レベル2レベル3となっており、深いダンジョンほど明かりが必要となる。

簡単に書くとこんな感じだが、戦闘のところが色々とややこしくて、ここに書いてもしょうがないのでカットしてる。

最初なので、お勧めのカードセットを使った。

最初は手札のお金に応じて適当にカードを購入していく。
ほんまなら、シリアンの騎士見習いという英雄が欲しいのだが、タイミングが悪い。


序盤は左上の金色の金貨の合計が大事。これでカードを購入していくのが主となる。

しかし2度デッキを回してみて、こりゃあかんと気づいた。
お金になるカード買わんといつまでたっても高いカード買われへんやんけ!!

というドミニオンを久しくやっていない初心者っぷりを発揮。

そこから慌ててお金の多いカードを購入しだす。
しかしながら、そうなると一気に金余り現象と化した。

思った以上に、お金は必要なく、割と簡単に強いカードを買うていけるようだ。

そういったことを何度かやっているうちに誰もダンジョンに入らない。

コタ「ぼく、このペガサスをやっつけたい」

わし「計算しても、1足らんな」

今、星にはまっているコタとしてはペガサス座を知ってるため、どうしてもやっつけたいらしい。

mia「あ、これいけるんじゃない?」


中盤からは強力な英雄と武器を使ってダンジョンを攻略していくのが主となる。前半と後半ではゲームでやることがころっと変わるところが面白い。

戦闘のやり方がめちゃややこしい。
武器カードは、英雄(民兵含む)一人につき1個ずつ装備できる。ただし、武器カードの重さが英雄の力以下でないと装備できない。これらの数値はカードの同じ位置に記されてる。装備されなかった武器は今回利用できない。呪文カードはそのまま使える。

戦闘には、戦闘力と魔法戦闘力というのがある。そのうちどっちかしか使えないので今回どちらで攻撃するか宣言する。基本戦闘力は0だが、カードに魔法戦闘力+1とか書いてあるので、それを合計したのが攻撃力だ。

さらに明かり効果ってのがあって、モンスターが置かれている場所によって1から3までのダンジョンランクがある。1のランクには1の明かりが必要で、3のランクには3の明かりが必要だ。明かり効果のあるカードがあり、明かりが足りなければ足りないランク×2が攻撃力が減る。

モンスターは戦闘時と書かれた特殊能力があり、これは必ず発動する。武器を1枚廃棄とあっても、戦闘の最後に廃棄するので、効果は使ってもよい。

そうして最終的に出した攻撃力と狙うモンスターのヘルスを比べてそれ以上ならやっつけたことになる。やっつけられたモンスターは、自分の捨て札に置くのでシャッフル時にデッキに組み込まれる。やっつけられなかったら、そのモンスターをモンスターデッキの一番下に送る。


戦闘時は、どの英雄がどの武器を装備できるか確認するために、並べて確認した方が良い。

やっつけたらモンスターの左下に書かれた経験値カードを貰う。

これは何に使うかというと、英雄カードはレベルが1?3まであり、最初は1しか買えない。村にいき、この経験値カードを捨てる事で、1レベルあげた英雄カードと交換する事ができるのだ。交換つうても、手札の英雄は廃棄する。1の英雄が買われまくってなくなると2の英雄が出てくるが、これは普通に買える。

mia「よし、ペガサスやっつける」

ペガサスがmiaの捨て札となり、モンスターをずらして新しいモンスターをめくって3枚にする。

6歳のコタは、周りを見るどころじゃなくて、自分のカードとにらめっこ。

コタ「ペガサスやっつけたい!」

わし「それ、もうすでにやっつけたから。あ、でもその手札やとどっちかやっつけられるで?」

2枚とも病気持ちである。戦闘したら病気カードがついてくる。病気カードは手札にあったら戦闘ー1に強制的にするので、うっとおしいなら休息で廃棄すればいいのだが、

コタ「いやだ」

ま、そやろな。

しかし、このゲームの目的はモンスターを退治することであって、病気ごときにびびっていては勝てないぞと説得する。そもそもアンデッド系は病気持ちが多いのだ。

納得して、やっつける。
一度、やっつけだすと経験値がもらえる。

わし「経験値使って、レベルあげした方がいい」

英雄のレベルがあがるとべらぼーに強くなる。
コタとわしはそれが上手く回り次から次へとダンジョンを攻略していく。

こうなると好循環となりガンガンとダンジョンにいけるのだ。最初は、まったく行けなくてこのままではゲームが終わらないと危惧したくらいだ。

mia「あ、これいける」

民兵1枚、呪文1枚に武器4枚がずらぁ

わし「あほ。武器は一人1個だけじゃ。しかもそれ民兵やからダガーしか持たれへんぞ」

ペガサスをやっつけたものの、英雄カードを買うのを怠り、武器ばっかりのmiaは全然ダンジョンにいけず、経験値貰えず、悪循環に陥る。

そこから英雄買う必要があるとようやく解り、買い集めるものの、わしとコタの無双攻撃で、サンダーストーンが現れる。

最後は、コタが手に入れられるところまできたが、カード運に恵まれず、サンダーストーンはわしの手に。

わしの勝利。


勝利点となるカードだけを取り出して、合計する。基本セットならモンスターとレベル3の英雄だけが勝利点を持っている。

わし「サンダーストーンがコタの手におちたら、コタが勝ってたな」

コタ「悔しい!!」

所要時間90分

ソマーリオ

ドミニオンが非常に完成されて面白かったシステムゆえに、このゲームのおもろさは保証されてた。

追加の要素は戦闘で、この戦闘部分に多くのウエイトを占めているため、ドミニオンとは違うプレイ感である。
まさにダンジョンに挑むために、武器を強化していくといった感じで、それ以外の要素はまったくない。

戦闘部分に特化した仕上げのために、それ以外のところに発展性がほとんどない。ドミニオンが狭い範囲をテーマにしなかったので、バラエティ溢れるカード戦術が可能になる中、サンダーストーンは、割と一本道な展開となるが、そもそもそれを狙ってるので良いだろう。拡張を加えてもここは変わらないような気がする。

武器が持てるかどうかの判定がめちゃ面倒でプレイアビリティを下げているが、この部分をもう少し分かりやすくしてくれれば、文句無しだった。

とまあ、こんな感じでやや批判的なことを書いたが、RPG特有のレベルアップが一気に強くなるためもろに実感できるし、モンスターも各種族10枚構成だが(そのうち3種族を使う)、同じカードは2枚しかなくて、色んなモンスターが登場するためにやっつけるのが楽しくなる。

文中にも書いたが、前半と後半でやることがごろっと変わる。前半は買い物、後半はほとんどダンジョンに行きっぱなしになるので、中盤以降、あっという間にゲームが展開する。

カードの絵柄については問題ないが、冒頭に書いたようにカードの品質が非常に悪い。わしのんだけかもしれんけど。

ドミニオンにファンタジーRPG要素があるということで、まさに好きな人にはドンピシャなゲームだ。高額で取引されているのはしょうがない。これは早めに再販してくれるように祈るしかない。わしは拡張を総スルーしたが、確かに拡張を買うてもええかなと思った。

6歳の子供に手ほどきしながらではあったが、買い物で強化するというところが非常に魅力的なのか、かなり楽しそうに遊んでいた。

gioco del mondo