Matthew Dunstan
Brett J. Gilbert

Pegasus Spiele
ホビージャパン

2〜4人
40分

スパイコネクション

amazonで購入

君たちには東欧に向かって貰う。
ここでソ連に関する機密情報を得てもらいたい。
もちろん一人という訳ではなく組織として他のエージェントがサポートするので心配はいらない。
君たちは彼の地では一般人として振る舞うように、経歴を作った。
資料に目を通して、自分の役割を決して忘れないように注意したまえ。

プレイ感

紺碧さんのブログでチケライに似てるというので購入してみた。ソージロとやりたいのだが日本発売のチケライは日本版のくせに地名が英語表記なので小さい子供にはできないのがイケてない。バンダイからでてたチケライは日本語表記だったが、我が家で見つからないのだった。どこにいったのか。
コタ11歳、ソージロ7歳、miaとの4人プレイにて。


Twitterでもつぶやいているが、これの日本語訳がマジで酷すぎて、何を書いているのかさっぱり分からない。ルールは簡単そうなのに、読んでてムカついてきたので、紺碧さんのブログを読んで理解することにした。個人訳ならありがたいけど、大手がこんな糞みたいな訳を製品につけて売ったらあかんでしょ。社内で第三者検証くらいせえや。

セットアップとして、緑色のミッションカードを1枚ずつ配る。表向けて、赤地の都市名のところにエージェント駒を置き、スパイ駒をメインボードの都市に置く。
ミッションカードをシャッフルしてボード横に4枚表向きに並べる。


初期ミッションカードを配り、赤地の都市にエージェント駒を置き、ボードにスパイ駒を置く。
ボードの横に4枚のミッションカードをめくっておく。チケライと違い、ブラインド引きはできない。

手番には以下の3つのアクションのうち1つを実行する。
1.ボードに置かれたミッションカードを1枚取る。その時、カードの元位置によって、エージェント駒をカードに置く必要がある。これにより自由になる駒が少なくなるのだ。最後は下詰めにして新たにカードをボードに補充する。また持てるミッションカードは3枚までである。

2.まずスパイ駒を自分のエージェントが繋いでいる都市に自由に移動させることができる。それから、隣の都市につなぐようにエージェント駒を1個ずつ配置して、スパイ駒をその都市に動かせる。この時、他のプレイヤーのエージェント駒が置かれていたなら2個ずつ配置する必要がある。
エージェント駒が足りなかったら、いつでも都市間の自分のエージェント駒を回収して即座に使っていいが、自分のスパイのいるネットワーク網が分断されるように回収してはいけない。2つ置かれている駒は一緒に回収する必要がある。

3.すでにあるネットワーク網を使ってスパイ駒を移動させる。(というか、これ2の最初のアクション行うだけなんやけどルールにはこう書かれている)

手番の最後に、ミッションカードを確認して、スパイ駒が置かれた都市があれば、そこにエージェント駒を1個置く。足りなければ回収することもできる。
すべての都市にエージェントが置かれたらミッション達成で、その上の駒をすべてストックに戻して、カードを裏向けにする。ミッションカードに(+)が描かれてたら追加1手番を行う。

こうして誰かが7枚のミッションを達成したら、他のプレイヤーが1回ずつ手番を行ってゲーム終了。
達成したミッションカードの点数と、未達成のミッションカードの都市に置かれたエージェント駒1個1点で計算して勝敗を決める。


基本的には、ミッションカードの都市に向かうように、都市間にエージェント駒をおいて、スパイ駒を移動させる。
ミッションカードを複数持ち、同じ都市名だったら一挙に解決できる利点があるが、スパイ網は早いもの勝ちなので、遅れをとると厳しくなるというジレンマがある。

最初はエージェント駒があるので余裕余裕。
自分が活動する都市へ向かう。緑のカードでは隣にはないので、一旦経由する必要がある。

全員が同じようなアクションをするので、わしは違う作戦を考えてみる。
同じ都市があるカードを手にすると、同時に達成することができる。
1手番遅れるのは残念だが、これは効果ありそうとカードを手に入れる。


東欧に強いソージロのスパイ網に対して中央ヨーロッパ周辺を3つのスパイ網が交錯している。

こうして進めていくと、結構きつい状態になった。
わしが行きたかったモスクワへは、ソージロが先にスパイ網を作っていたので、強烈にエージェントを使う必要が出てきたのだ。4マスに対して2個ずつは相当痛い。

わしの築き上げたヨーロッパでのスパイ網が一撃で壊滅する。


イスタンブールから北上するためにエージェント駒を2個ずつ配置しなくてはならなくなった。エージェントの数に限りがあるので、わしが築いたイタリア周辺のスパイ網は壊滅的打撃を受けた。

ソージロもこのゲームは目的が分かりやすいので、すいすいとゲームを進めていく。

初期ミッションカードを達成した頃、新たなミッションカード探す。
自分が現在築いているスパイ網の都市から見つけるのだ。

わしはヨーロッパに向かうべくカードを選んだが、ここではコタのスパイ網が強烈に残ってやがり、めちゃめちゃうっとい。

コタ「ここは僕のものだよ」

2個ずつ置いていくしかないが、そうなると今のスパイ網がすべて破壊されてしまうのだ。

悩ましい。


更にベルリンへ向かうにもここにも先にソージロのスパイ網が築かれている。
コタはヨーロッパ周辺を一人で築き上げているのでかなり余裕となった。

できるパターンが限られているので、プレイヤーのミッションの進捗はほぼ変わらず進む。
これを破壊できるのが追加手番のミッションだが点数が低いのだ。
というより、駒を2個捧げてまでカードを取ると、めちゃめちゃ苦しいので、なかなかカードを選べない。


上の方のミッションカードを取ると、エージェント駒が担保に取られるのでめちゃ苦しくなる。このカードは左下2個担保に取られている。ちなみに下にある数字が勝利点だ。このカードは達成したので、エージェントはすべて返ってくる。

最終的には全員がリーチの体制となって、miaが1手番早く7枚達成することになった。

mia「これ、達成ボーナスないの?」

わし「ない」

mia以外は1手番できるので、わしもコタも7枚達成することができた。

点数を合計すると、わしが勝利した。miaは安いカードばかりだったので、3位に沈んだ。

所要時間60分


最後、密集しすぎでしょ。

コタがめっちゃ楽しい。もっかいやりたいというので、ソージロ抜きの3人でやることにした。

ここではコタがスパイ網をうまく作れず、進んでは潰し進んでは潰しを繰り返し撃沈した。
やっぱり2個置きは辛いので、そこを見越してゲームをせんとあかん。

2回目所要時間40分

コタのコメント

これ、めちゃめちゃ楽しい!

ソマーリオ

ビジュアル的にスパイ活動の拠点が移動してるのがおもろい。拠点があちこちと移動するのだ。
チケライにはシステム的には似てると匂わせるもののオープン情報であることと、一度置いたエージェント駒は回収する必要があることで、プレイ感はまったく違っている。

特に後者の違いというのはゲーム性を大きく変えており、このゲームを特徴づけている。他人の駒があるとき、駒を2個必要というシステムから、このゲームのキモはここにある。

ルールや目的が非常に分かりやすく、ともすればブラインド目的地のあるチケライよりも、小さな子供にも指示しやすいのは大きなメリットだろう。ソージロもすぐにルールを理解した。

とまあ、こんな感じで良い面をあげたが、実は気になるところがある。
意外と選択肢が少ないのではないか? という点だ。

ミッションカードは4枚から選べるが、自分のスパイ網からの目的地に幅がなく、ほとんど一択となってしまう気がする。上位のカードには追加コストが掛かるが、そんな制限はほとんど効かずスパイ網から選ぶ。2ゲーム続けてやったが、そんな印象だった。一手番の重みがかなり大きく、遊びの要素がないのだ。

相手のミッションカードを邪魔したり、将来を見据えてカードを選ぶという戦術を試してみたいところだが、どうにも惨敗しそうな気がしてる。

しかしながら、ルールは洗練されており、勝利に対する見通しも良いゲームだった。チケライにありがちな大量の手札は小さな子供の手では厳しいので、そこらへんも大いに評価したい。セットアップが早くお手軽なのがとても良い。

gioco del mondo