炸裂する超拳!
戦う男の神話が今よみがえる!!

バンダイ
パーティジョイ -68-

2〜4人
45分

聖闘士星矢ゲーム

最強の聖闘士だけが装着することができるゴールドクロスを求めて、世界各地かの聖闘士たちがグラードコロッセオに集結した。この史上最大の戦いは”ギャラクシアンウォーズ”と名付けられた。君は星矢・氷河・紫龍・瞬のいずれかになり、これを戦い抜かなければならない。はたしてゴールドクロスを手にする聖闘士は誰だ!

プレイ感

少年ジャンプで、リングにかけろ! の必殺パンチがやたら人気が出て、この際、そういう超人的なマンガにしたらええやんと(たぶん)始まったのが聖闘士星矢である。結構馬鹿馬鹿しい物語だったが、聖衣(クロス)が変形して装着するのが、合体変形ロボを思わせて楽しみにしていた。で、自分の星座のかに座のゴールドクロスがどんなのか楽しみにしていたら、もう、いかにも悪役で、しかもすぐに死にそうな脇役顔で登場した。車田正美の絵の特徴はとても簡単なので、すぐ解る。あの登場シーンは今でも愕然とした思いで覚えている。で、このゲームは今また人気が再燃している聖闘士星矢のパーティジョイシリーズである。物語としては、黄金聖衣(ゴールドクロス)争奪戦という一番最初の話をテーマとしている。

聖闘士星矢が好きだったTAMはこれをみて、「やりたい!」と言ったので、二人でやってみることにした。当時、1つ下の従兄弟と1度だけやったが、あまりおもろかったイメージはなかったんやけどなあ。ドラゴンわし、キグナスTAMにて。


このゲームは2段階に別れている。最初はエネルギーとなる小宇宙(コスモ)チップを溜めて、青銅聖衣(ブロンズクロス)の敵カードを破る。勝敗によって、カードに書かれている指示に従う。勝ちの多くはゴールドクロスタイルを貰うになっている。この6枚に分割されたゴールドクロスタイルをたくさん集めるのが最初の目的だ。


最初は周りをまわって対決を繰り返しゴールドクロスタイルを集めるだけ。今コマのあるゾーンはコスモを溜めるゾーンで数字の分コスモチップを貰える。こいつが足らないとどうしようもない。

そして全てのゴールドクロスタイル(偽物もある!)が皆の手に渡ると、決勝トーナメントモードに移行するのだ。ここでは、集めたゴールドクロスのトーナメント表が描かれている。最初は、右腕を持ってる者VS左腕を持っている者という風に始まって、最後は頭部を持っている者との対決で優勝者が決まる。

序盤、コスモが少なくて、やたらと失策を繰り返すわしに対して、TAMは、コスモの使い方が見事で見事に上手く敵を撃破していく。このゲームは戦闘になると先にコスモチップを出す。それから敵カードの正体を明らかにする。勝つには何kg(単位がキログラムなのだw)の攻撃を仕掛けたらいいのか書いてる。出したコスモチップひとつは1000kgに相当し、これにサイコロの1000kg〜6000kgを加えて勝敗を決めるのだ。


対決にとまれば、ブロンズ聖闘士との戦いが待っている。まずコスモチップを好きなだけ出して、カードをめくる。それからサイコロの数字を足すのだ。勝てば、どんな効果があるか書かれている。

TAM「じゃ、コスモ2枚で」

敵は、ヒドラだー! 最も悪そうな負けキャラである。しかも3000kgで勝ちってオイ!

※ちなみに相手の数字を超えなければ駄目である。

TAM「ヒドラ撃破! ゴールドクロス貰い」

わし「じゃ、わしもコスモ2枚で」

敵は、ユニコーンだ! 勝つのは6000kgって。

※ユニコーンは、星矢の最大のライバルなのだ。

コロコロ、4……_| ̄|○

TAM「わはは。じゃ、僕はコスモ4で行きますよ」

敵は、ライオネットだ。5000kgで勝ち。

コロコロ…3

TAM「やったー。クロス2枚貰いですよ」

わし「くっそー、コスモが足りん。いったんここはムーの部屋でコスモを補給じゃあ」

一周回ったところに、ムーのゾーンというわき道マスがあり、ここでコスモチップを補充できるのだ。

わし「ゆぉぉ〜し、行くぜ! 燃えろ、俺のコスモ! 4枚じゃあ!!」

敵は、フェニックス一輝だ! っておい、このカードには勝てないとか書いてるんやけど…

(|| ゜Д゜)ガーン!!

TAM「ぎゃはははは」

とか、

わし「ゆぉぉ〜し、今度こそ行くぜ! 燃えろ、俺のコスモ! 4枚じゃあ!!」

敵は、ヒドラ2000kgで勝つ。

わし「勿体無いことしたなー」

勝ったら、ゴールドクロス2枚見る。っておい! ゴールドクロス貰えるんちゃうんかい!

TAM「おもろすぎ」

※こんな風に同じキャラでも強さが違って出てくるし、勝利に対しての報酬も違う。

こんな感じで、!マークの描かれた偽物まで引いて、わし、2個しか持ってへんねんけど?

くそー。直接対決ゾーンで挽回してやる! ボード4隅にはプレイヤー同士が直接対決できるマスがあり、ここで相手を指名する。フィギュアを、リングに上げて、カード勝負するのだ。


このゲーム最大のウリ。4隅にあるリング対決は、誰かを指名して、直接対決する。カードを同時に出して、数が多い方が相手に1つゲージを移動させる。リングからたたき落とせばゴールドクロスを奪えるのだ。

手持ちのカード5枚ずつで、相手を叩きのめす。同時にカードを出して数字が高いほうがリングをずらす。2回ずらせば、相手のフィギュアがリング下に落ちる仕掛けである。数字はパンチ、キックなど1〜5まであるが、キャラクターごとに必殺技カードがあるのだ。これを使えば必ず勝てるどころか、一気に2ずらす事も出来る。最後の決勝トーナメントは要するにこれをずっとやり続けるわけだ。必殺技は、星矢がペガサス流星拳、紫龍が盧山昇龍覇、氷河がダイヤモンドダスト、瞬がネビュラチェーンにそれぞれ対応しており、自分の必殺技じゃないカードは0となる。


キグナス氷河を撃破! 後ろにある円盤を回して赤い点のゲージを3つずらせば穴にぽこっと落ち込むようになっている。

これが結構盛り上がる。まさに車田漫画そのものなのだ。

わし「盧山昇龍覇!」

TAM「ぐわぁ!」



TAM「ダイヤモンドダスト!」

わし「ぐはぁ!」

と、必殺技が出たときの気持ち良さっ。

時には

わし「フェニックス乱入」

TAM「くっそー」

※フェニックス乱入カードは、リングを0の位置に戻すカードだ。やばそうなとき、最後にこれを出せばクロスが取られる事はない。

なんやかんやいいながら、このフェニックスを使って、クロスの移動はあまり起きず、とうとう決勝トーナメントになった。

わしが持ってるのは、右腕と頭部だけ。対決表で同じプレイヤーが対決しないといけないゴールドクロスを持っている場合は当然その試合は行わない。いきなり、右腕で、TAMに負けを喫してしまう。

わし「じゃ、最後はわしの頭部とお前の全ゴールドクロスを賭けて勝負な。ふぃー、俺の右腕が獲られてしまうとわ。ぴんちじゃ、ぴんち」

TAM「ちょっと待ってくださいよ。これ、ここだけやったらいいだけじゃないですか!」


わしのなけなしの頭部クロス。それ以外は全部TAMの手にある。右上にあるトーナメント表に従ってリング対決を繰り返すのだ。負けたらそれまで集めたクロス(トーナメント表で既に戦った分)を全部相手に渡すシビアな戦い。

わし「ちゃうよ、ほら、持ってるクロス同士はお前不戦勝なってるやろ。もし途中でクロス持ってなかったらゲームオーバーやん。持ってるクロスが多いほどチャンスが多いんや」

TAM「なんか納得いかんわぁ」

最後の戦いが始まる。

最後の戦いは一進一退。

(やべぇ、手札弱っ。しかし必殺のフェニックスがある。これを最後の最後で乱入させてやる)

TAM「よーし、もうちょい」

わし「フェニックスらんにゅう〜(はぁと)」

TAM「めっさむかつく!」

引き分けたのでもう一回。手札を配りなおす。

(き、きた。盧山昇龍覇。どきどきどき…)

丁度、0の位置に戻した時、それは炸裂した。

燃えろおおぉぉ!! 俺のコスモォォ!!


食らえぇぇぇぇ!! 盧山昇龍覇ーー!!!

TAM「ぐはぁぁぁぁぁぁ!!!!」

さらば、キグナス氷河よ。お前は最強の敵(とも)だった。


所要時間40分

TAMのコメント

これ、頭部だけ持ってたらええじゃないっすか!! どう考えてもやっぱり納得いきませんわ。

しかも最後の最後で盧山昇龍覇っすか! 仕込んだんじゃないでしょうね!

いやあ、それでもおもろかった。あのトーナメント形式に移行するところといい、昔の日本ゲームとは思えん。こんな素晴らしいデザインしてたんですね。あなどれん。

ソマーリオ

当時やった記憶で、もうほかしたろかと思ってたが、ほかさなくて良かった。TAMの言うとおりこのゲームにはアイデアが満ち溢れている。まさかあそこで奪い合いのトーナメント形式に移動するとは。しかも頭部持ってたら最強やし…ってこれはいいかw

おもろいのは、やっぱり実際にフィギュアをリングに立てて、勝負するところ。負けるとリングの穴に落ちてしまうところなど思わずニヤリとしてしまう。そして聖闘士星矢らしく、必殺技カードもあり、これはキャラクターゲームとしてはかなりの完成度だと思う。

確かに運だけのゲームだが、聖闘士星矢の雰囲気を見事に再現しており、随所に工夫が見られる。パーティジョイシリーズは、バンダイの下請けが作ってたようだが、このゲームは一生懸命アイデアを出して作ったのがひしひしと感じられる。名も知れぬデザイナーたちに拍手を送りたい。

実は、これ以降、TAMがうちに来るたびに、国産のゲームを探して「これやりたい」というようになった。オイルショックゲームに続いてやったおかげで、よっぽど気に入ったと見える。

gioco del mondo