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Reiner Knizia
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SNE
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2〜6人
60分
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ロイヤルターフ(2回目)
amazonで購入
ここフランス、ロンシャン競馬場に、凱旋門賞に挑む競走馬7頭がそろい踏み。スノーホワイト、ブラックストーリィ、レッドカーペット、ブルーオーシャン、イエロータイガー、グリーンベレー、オレンジーナ、どの馬もいずれ劣らぬ名馬ばかり。ブックメーカーのオッズを利用して、世界中の人がキングオブスポーツを楽しみます。勝てばお金をもらえるのはもちろん、ビリだとお金を払わなくてはならないのです。さあ、各馬、ゲートイン開始。
プレイ感
アレアブランドとして唯一パーティーゲームチックなデザインとして発売されてた。かなり前に高額でついつい手放してしまったが、日本で新しく発売されたので久々にやってみることにした。前回のレビュー
コタ14歳、そーじろ10歳、miaとの4人プレイ。
このバージョンでは拡張の馬カードがセットになっており、アメリカで実在した馬を登場させることができる。そうなると、すわ、馬の能力が数値化されてるのか! と競馬マニアなら喜ぶところだが、そこはそれ合計が30になるようになってるので明確な馬の能力差はなく、くにちーが仕組んだこのゲームならではの差となっている。わしなんかセクレタリアトおるだけでテンション爆上がりなんやけどな。
伝説のベルモントステークスは当時は週刊競馬ブックでしか読めんかったけど、今はYoutubeで気軽に見れる。凄い。
馬カードをシャッフルして、順番に1枚ずつめくっては、その馬をスタート位置から順番に配置していく。途中、同じ色の馬がでたら、それは除外して全色揃うまでカードをめくる。これは通常ルールで、拡張の馬の場合は、色関係ないのでそのまま置いていけばいい。
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数値の違う同じ馬カードが3枚ずつある。それによって馬の状態が少し違うということ。順番に引いていき、スタート位置から順番においていく。既に出た馬なら無視して次をめくる。追い抜くことはできても同じマスには止まれないので最初にでた方が有利となる。
それから順番に、1着から3着までに入ると思う馬に掛け金チップを置いていく。各自同じ馬に2つ置くことはできない。オプションルールは、0のチップも含めてブラインドにして賭けていくが、あまり盛り上がらないというのがあって、オープン情報の方がいい。コタが最近勝ちにこだわってシステムの欠点をついてくるので、ブラインドビットのオプションルールを採用してしまった。前のレビューを読むとそれやると盛り上がりにかけるでと書いてあった。当時のわし偉いが、今のわしは浅はかや。先に読んどけやっつうの。
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今回はオプションルールのブラインドビットを採用した。賭けチップは2,1が2枚,0とある。
馬カードの下に4つのマークと数字が書かれている。サイコロの目によって進める数だが、最初の馬マークは確率2分の1で出る。
手番はサイコロを振って、進める駒を決めて進める。さいころは馬が3つ、蹄鉄、人参、ヘルメットがあり、それぞれ馬カードに何マス進めるか書いてる。
ポイントがいくつかって、まず馬は同じマスに止まれず、同じマスの場合は直後の空いてるマスに止まること、選択した馬のカードはずらして、全馬が選択されるまで、その馬は選択できないこと、馬マークが3つあることで1/2はこのマークが出ることだ。
つまり自分が勝たせなくない馬を進める目を小さい時、或いは前が混雑してまったく進めない時に選択したり、馬マークが1しかなくても勝たせたい馬をやたらと進める時に選択することで波乱が起きるということだ。
あと、ペースメーカーマーカーがあって、ここを最初に通過した馬が3着まで入ると賞金が追加される。
3着まで馬がゴールすれば、レース終了でその時一番べったの馬を最下位のマスに移動させる。
配当は、賭けたチップの量と着順とペースメーカーによって決まる。また最下位の馬に賭けたプレイヤーは罰金を支払う必要がある。ここらへんはゲーム的だ。
これらを3レース行って一番お金持ちが勝ちである。2レース目以降は一番お金持ちのプレイヤーがスタートプレイヤーとなり、3レース目はすべての配当(罰金も)2倍になる。
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今進めた馬はカードをずらしておき、もう選ぶことはできない。すべての馬がずらされるとリセットされて、もう一度選ぶことができるようになる。
このSNEバージョンのルールではカードを裏向きにすると書かれてるがずらした方がやりやすいと思う。
ちゅうわけで、スタート。
最初はどの馬が強いかとても分かりにくいと思うが、一番出やすい馬マークの数字が高い馬が安定して進めると分かるはずだ。
わりと見逃されがちだが、馬の能力よりも、馬のスタート位置にきちんと着目すべきである。
前の馬は当たり前だがゴールに近く、邪魔もされにくい。
わしは先頭の良い位置につけているオレンジーナに1を賭けた。
それからは他のプレイヤーの動向をみながら、協力プレイになるように配置していった。
オレンジーナはそーじろ以外が賭けてたので、めちゃめちゃ順調に進む。
わし「あ、にんじんか。じゃあ、ブラックストーリィを進ませる。あっと、埋まってて進めないな。終わり」
コタ「え、どゆこと?」
わし「これでブラックストーリィはこの手番進めないで終わり」
コタ「糞すぎる」
という感じで、如何に他のプレイヤーが賭けている馬を馬以外の目が出た時に選択するかが重要となってくる。
そうこうしているうちにオレンジーナはペースメーカーを取って逃げ切り体制に入る。
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3人の協力を得て、4角回ってぶっちぎりのオレンジーナ。ほぼ決まったか?
あと、この外枠の数字がめっちゃ重要で、これでどのマスにいくかが足し算ですぐに分かる。
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ところがゴール前ぱったりと脚が止まってしまった。
ところが、このゲームそんな簡単には終わらない。
ブルーオーシャンが脅威の差し脚で一気にゴールすると、わしがブラフで賭けたスノーホワイトにまで追い抜かれ、オレンジーナななんとか3着に入着した。
この時点でわしの作戦通りブラックストーリィはべった確定して罰金をわし以外が支払うことになった。
mia「なんかムカつくわあ」
賭け数によって払い戻し金額が変わるので、スノーホワイトはコタの1チップだけだったので、なんと350ドルの払い戻しである。
ブルーオーシャンは1チップにつき200ドルの払い戻しなのでmiaは2チップ賭けたので400ドルだ。
mia「やった」
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3着が決まった時点でレース終了。べべの駒を罰金マスに移動させる。
払い戻しは、着順と賭けチップの数字合計によって決まる。例えば上記ブルーオーシャンは1着の4をみると1につき200ドルの配当金である。
ただし
わし「お前ら、100ドルずつ罰金払えよ」
皆「ムカつく」
わしは最初のレースではそれほど儲けることができなかった。
レースは3レースだ。
次の手番は一番手持ち金額が多いプレイヤーから賭けていくので、コタからだ。
ここでわしは安定性よりも、一発の脚を秘めている馬の方が強いと悟った。安定性のある馬は3着には入るだろうが、やはり魅力にかける。
そこでわしはコタとそーじろの動向と2番グリッドについた末脚鋭いスノーホワイトに2のチップを賭けることにした。
ポイントはこういう一点豪華主義の馬は、一人で賭けると潰されてしまうので、人数が多いところに賭けた方が良いということだ。そうすれば皆がその馬に勝たせるように馬の目では進めないということをしてくれる。
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予想通りスノーホワイトはペースメーカーをとって最後の直線。ゴール前混戦状態である。(これ前の馬は周回遅れなのだ)
ブラインド賭けによるもので、オープンだとおそらくもっと深いレース展開になったと思われるが、これが完全にあたった。
ペースメーカー+1着で勝利した。
そーじろ「やったやった!」
なんとそーじろもしっかりと2を賭けていやがった。
わしは単騎で賭けていたイエロータイガーが3着に入ることにより、ここで所持金トップに踊りでた。
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そーじろとわしが2の賭けチップ。賞金は1につきペースメーカー加算で250ドルである。
それよりでかかったのはイエロータイガー1点である。3着でもこれだけで250ドルだ。
そして最終レース、全員が、一点豪華主義が強いことを悟るとスノーホワイトのスタート位置から圧倒的一番人気になる。さすがにこれは乗るしかない。
ここでラッキーなことにわしが2のチップ賭けたイエロータイガーが、そーじろがブラフであり、なんとこれが2着にいれることができた。ブラフといえど、それを悟られないようにそーじろが若干、進めてしまったのが幸いした。
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皆がスノーホワイトの強さにしびれ、賭けまくったので当然の勝利である。これは乗るしかない。
最終レースは倍である。なんとこれだけで1000ドル手に入れてしまってわしがぶっちぎり勝利であった。
ちなみブラックストーリィをはめたろうと、ベッタにすることに成功したが、コタもmiaもブラフだった。
コタ「やりぃ」
所要時間 60分
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わたしはこれで会社を辞めました。
コタのコメント
パパの動かし方がクソ過ぎた。
ソマーリオ
当時、思ってたイメージと違って、なんか妙に楽しかった。昔、シュウクリエイションから競馬ゲームが出てて、それでは飽き足らず自分で馬の進める目を作ったことがあるので、時には13マス進むというのがなんだか競馬のイメージから逸脱してると思って、あまり好きになれなかったのだ。
社台で一口馬主をやるほど競馬好きだったが、今ではすっかり競馬をやらなくなり純粋にゲームとして競馬ゲームを楽しめるようになったのかも知れない。これはゲームであってシミュレーションではないのだ。
そうなるとくにちーが仕掛けた面白さだけがクローズアップされてきた。
これは何度も言うように、オープン情報のほうが絶対に面白いので、そうすべきだ。
パーティゲームのようでいて、相手との駆け引きが高度に展開される。
またもうひとつ、このSNEのリメイクの馬がコミカルに描かれているところも実は楽しさに一役買ったとも思う。alea版は高級感があるものの、逆にそれが無機質な競馬ゲームとして写ってしまった。最初はチープでちゃっちいし、変な絵になってるし、と思ってたが実際にやってみるとなかなかに良いアレンジだった。
マスの数字も改良されててゴールから遠ざかるごとにマイナスの数字も併記されてるのがプレイアビリティをあげる。
このSNE版にももちろん欠陥がある。色がめっちゃ微妙で、上から見下ろすとどの馬か分かりにくいのだ。透明立て駒じゃなくて、色付きの立て駒にしてほしかった。しょうがないので、テプラで色の文字を印刷して上からみて何色か分かるようにした。
裏面から貼って上手く見えるなら、色シールを印刷すれば良いのだが・・裏面への印刷になるしな。
駒やチップがボードに対してでかいところも少しプレイアビリティが下がるところもある。駒をもう少し小さくするか、ボードを大きくして欲しかった。
馬はペラペラのカードになり、造りは安価になってしまったが、コミカルな絵がそれを補ってあまりある。
今度は、オープン戦をやってまた追記したい。