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Dirk Hanneforth
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HABA
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2人
30分
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槍、もって!
我が国は、誰よりも勇敢で強い騎士を求めておる。
そういう騎士は数あれど、ドラゴンをも倒す騎士は彼しかいない。
すぐに我が王国の騎士に招待するのじゃ。
なに? 相手国もこの騎士をまねこうとしておるじゃと?
それはいかん。
すぐに魔法使いを呼び寄せるのじゃ。
プレイ感
かれこれ10年以上前に、くにちーの名作アンギャルドと比べて、これまた面白いと話題になった。HABAが出していたミニかんかんシリーズのNo39。
大きさは3.5インチの液晶画面くらいの大きさだが、中にはカードと駒が入っている。こたが5歳となって、ボードゲームに興味を持つようになったので、久しぶりに出してきた。みるとレビューしてなかったので、せっかくの機会なので写真をとりつつレビューを書き起こしている。
こたと二人プレイ。
まずはボードを作るため、カードを7枚繋げて並べる。それから真ん中に騎士駒を置く。
それぞれ手札は同じで、1〜4の数字とドラゴン、魔法使いがある。
同時に「槍、持って!」という合図と共に1枚出す。数字が大きい方が勝ちで、騎士駒を1マス自分の城へ近づける。4のカードより強いのが魔法使いで、ドラゴンは暴れまくるのでどんなカードも無効にする。
自分の城まで騎士を呼び寄せたら勝ち。手札を使い尽くした場合は、自分の城に近い方が勝ちである。こうして先に3回城に呼び寄せたら勝ちである。
カードをつなげてボードを作る。そして騎士駒をおく。槍、もって! の合図でカードの数字比べをする。騎士を自分の陣地に引き寄せれば1勝である。3勝で勝利する。
このゲーム、子供用と銘打ってるくせにカード枚数が12枚とやたらと多く、それがすべて手札となっている。手の小さい子供には当然持てないので、カードホルダーを用意した。
わし「せーの、槍、もって!」
最初は様子見の1である。
こたも1を出して様子見だ。
このゲーム、3と4が1枚ずつ、2が2枚で残りは全て1なのだ。
なんとなく出し惜しみして1を出してしまうのが心理というものだろう。
次もおそらく1を出してくると思ったわしは、2を出す。
槍、もって!
予想通り。
さすがに5歳児だと、読みやすい。
なんせ手札が多く、ほとんどが1なのがミソ。
こうやってわしの城までリーチとなった。
ただ、このゲームの勘所を教えておかないと、楽しくないと思うのでここでレクチャーする。
わし「次にパパが勝つために魔法使いを出したら終わりやねんけど、こたはドラゴンを持ってるからそれで潰す事ができる」
こた「うん」
わし「でもこたがドラゴンを持ってくると読んで、1を出したら切り札のドラゴンが空振りする。その次に魔法使いでパパが勝つ。そこをよく考えて出しや」
ちゅうわけで、1回目はわしが引き寄せに成功。
2回目は、出せるカードが読めるので、わざと負ける事にした。
ここでカードの出し方講座をBoogie Boardに書いて説明する。
こた 4 3 2 1 魔 ド
パパ 3 2 1 ド 4 魔
このようなパターンで出せたら最高だと。
数字で勝つにせよ、1差で勝つのがベストで、2差、3差はあまり良くないと説明した。
それを片手に一生懸命考えるこた。
これが勝利カード。3枚集めたら勝ちだ。
最後はどちらも2回引き寄せたところで、最後はわざと読み負けしてあげた。
こた「やったー!」
まだまだ小さいので、本気勝負は難しい。
所要時間30分
ソマーリオ
アンギャルドと違い、手札枚数が多く読みが難しいので、むしろ子供にはアンギャルドの方が向いてるような気がする。デッキから手札にするというルールではきっとこのゲームは成り立たないのだろうから、システム上しょうがない。
この中でやっぱり気になるのは1の多さ。これゆえに読みがとても難しくなっている。
駒や絵や箱は抜群の可愛さを誇っているのだが、内容が大人向けの心理戦過ぎだ。カイジに出てきたEカードのようなゲームなのだ。
その機微が非常に難しく、同じ人同士でやりこまないとこのゲームの面白さは解りにくいと思う。ガイスターのように心理戦そのものしかないのだ。そういった意味ではわしは少し苦手なゲームかも知れない。
むしろこれを子供向けとして販売してたほうが意味不明なくらい、楽しむのに難しい大人向けなゲームである。間違いなく人を選ぶ。
今となっては入手難で、やたらと高値で取引されるようだが、アンギャルドと違う駆け引きをしたいというゲームマニアならいざ知らず、普通は大人でも子供でもアンギャルドの方がお勧めできる。ただ、箱を含めて、中身は何もかも可愛い。
駿河屋で購入