Reiner Knizia

Ravensburger

20分

デュエル

駿河屋で購入

ルール説明

1から5まで書いてあるカードで、自分の駒を前後させる。相手と同じマスに丁度届くカードで攻撃出来る。防御として相手がそれと同じカードを出せなければ1ポイント獲得。5ポイント先取で勝ち。

プレイ感

かつてAbacusから出てたフェンシングのカードゲームアンギャルドのリメイク。おもろいと評判やったのだが、一度も見ずに廃盤。メビウスでも◎で、1800円と安かったので欲しかったんやけど、ようやくラベンスバーガーが出してくれた。

※ちなみにその後、アンギャルドとしてNGOから日本語版が出た。

このゲーム、一体どんなゲームかなと偽アンギャルドの相撲をやってみた。こちらは0のカードが加わって、ポイント制じゃなく、なんかけったいな勝ち方になってるがルールは同じ。(0はどう考えても要らんやろ。。)

最初やった印象。これのどこがおもろい?? 単にカード出して進めるだけやん。ところがだ、あまりにも負けるので腹たって何度もやってるうちに段々と意味が分かってきた。

攻撃する時、同じカードを出せば、防御も同じ枚数で防御しないといかん。同じ数字のカード枚数は5枚。つまり3枚で攻撃したら間違いなく勝つって事。一度使ったカードはその勝負では二度と使えないので、以前にどっちかがそのカードを1枚切っていれば、2枚出しても悪くて互角となる。(残りは2枚なので、1枚くらい山に眠ってる可能性がある)
カウンティングがとても大事なゲームなのだ。

TAMに相撲を勧めたが、反応なし。多分分かってないんやろなあと思って聞いたら案の定わかってなかった。そこで同じ数字は5枚しかないと説明した。

TAM「なるほど! ようやく意味分かりました。以前聞いた時、これのどこがおもろいんやろと思ってましたわ」

つーわけで、わしも相撲しかやった事ないのでわくわくしながらゲームスタート。


左にポイントマーカーをおき、中央部に樹脂製の人物コマを置く。

TAM「攻撃!」2のカード3枚で攻撃

1ポイント先取

TAM「トゥッシュ!」3のカード2枚で攻撃

わし「パリッ!」3のカード2枚で防御

TAM「持ってたんかあ」

わし「甘い、リポスト!」3のカード1枚で攻撃

同点


最初はやはりでかい数で進んでいくのが常道。そうでないと雪隠詰めにされてしまうのだ。

TAM「1バック」

わし「1前進」

TAM「やらしいなあ。2バック」

わし「2前進」

TAM「なんすか、その動き。1バック」

わし「1前進」

TAM「やべえ、後退できん」

後退出来なければ負けなのだ。相手を飛び越えて進むのも不可。よって

TAM「3前進」

わし「オッレ!」3のカード2枚で攻撃

TAM「まんまとやられたあ。これ後退するときついっすね」

わし「雪隠詰めになると苦しいやろ?」

そこからは二人とも一進一退。どこでブラフをかけて飛び込むか。こちらが2で決めようとしても次のターンに相手は自分の射程に変えてしまう。だから相手を2の射程に納めるような動きをどこかでやらねばならない。
切られたカードをカウンティングしながら、相手の勝負間合いを読む。そしてまんまとはめるのだ!

わし「オッレ!」2のカード1枚で攻撃

TAM「まだ持ってかあ!」

結局、5対4でわしの勝利。あぶなかったぜ。今回は拡張カードは採用せず。所要時間20分。


この2の間合いが大切。勝利!


カードはなかなかに美麗。さすがは業界最大手のラベンスバーガー。

TAMのコメント

うおお、買うといて良かったあ。これもう売り切れなんすよ。

なんや、わしの言葉を信じてか?

いやあおもろい言うから買いましたけど、これごっつおもろいっすね。まさにフェンシングな感じですわ。木製の駒じゃないけど質感はあって文句なしですね!

ソマーリオ

明らかに読み合いのゲームなのにコンピュータとやってもそれなりにおもろかったから人間とやるとどうなんやろと思ってたら、期待した通りのおもろさやった。

凄く単純なルールでありながら、奥の深いゲームになっている。
実は相撲がおもろくてアンギャルドが手にはいらないので自作しようかなとさえ思ってたくらい単純なコンポーネント(ほんまに1から5のカードが5枚ずつしかない)なのだ。

駒は木製じゃないのが残念だ。ずっしりとした重みがあるのはいいが、出来たらもっと動きのあるポーズにして欲しかった。得点マーカーは木製やのになあ。


これがアンギャルド。単純な絵やけど、これはこれで味があっていいねえ。

一瞬で決まるフェンシングの間合いや緊張感が、こんな単純なルールで見事に表現されてる。クニッツィアおそるべし! さすがアンギャルドがドイツフェンシング協会公認だけある。

今度拡張ルールでやってみよう。やる前に手袋を用意しておく事!

ばしぃっ
「田島女史を賭けて決闘だ!」
「なにぃ! そんなマニアックな決闘だったのかあ! あのう、わしの負けじゃあかん?」

biscoがきたついでにちょっくらアンギャルドルールでやってみる事になった。

アンギャルドには前進攻撃のルールがある。これを入れるとまたおもろくなる。
まず、前進の要領でカードを出して、さらに攻撃のためのカードを出す。例えば8マス離れていれば、まず3で前進してすぐに5で攻撃出来る。攻撃側は手札を5枚に補充する。

防御側は、通常通りの防御をするか、後退する事が出来る。
防御を選択すると手札を補充せずに続けて手番を行う(つまり手札が少ないまま手番を行う)が、後退すると手札を補充し、相手側の手番になる。つまり後退してしまうと相手側は連続で攻撃できるのだ。
手札の補充は常に手番が終わったとき、つまり手番がうつるときに行われるのだ。

また、前進攻撃を使うとすぐに山札がなくなるので、最後の山札がめくられた時は、相手に一度だけ(カードを最後に引かなかったプレイヤー)が攻撃権を得る。それでも勝負がつかない場合、(最後に前進攻撃した場合はすぐにより進んでるプレイヤーが勝つ)カードを公開してその時点で攻撃出来るカードが多い方が勝つ。それも同点なら初めて前に進んでる方が勝つに変更される。

こんな感じでふたりで手札補充のタイミングの理解に苦しみながら上記に結論した。どうやらこれがややこしくて前進攻撃ルールをはしょられたようだ。

やってみると、今までと全く違った戦術の幅が広がっておもろいのなんのって! 今までは6マスで止めるのが一番有効であったが、今回はどこから飛び込んでくるのか分からないので間合いがむっちゃ広くなるのだ。また数字のデカいカードは早めに使ってしまうというのも一般戦術であったが、これを使う事により、最後まで活きてくるカードとなってくる。

前進攻撃は、相手が後退を選ぶと次々に攻撃を繰り出す事が可能なので、いかにもフェンシングをやっている感じがする。怒濤の攻めは手札が尽きて終わるといったところも、息切れして手を休めるみたいな雰囲気がたっぷり出ている。

ふたりで「くにちーめ、よう考えてやがる!」とうなった。手札補充のタイミングさえ解れば、絶対にこれは採用すべきである。あってもなくてもいい拡張カードを加える必要はない。この前進攻撃だけでいい。遠くから飛び込んでくる攻撃や、今まで通り引き寄せてカウンターを狙う作戦など、戦術の幅が広がるばかりか、フェンシングという観点からも見事にテーマと一致している。に評価を変更する。

gioco del mondo