由利 真珠郎

メガハウス

3〜5人
50分

クイーンズブレイド・ザ・コロシアム

国の女王を決める4年に一度の命懸けの闘技会、クイーンズブレイド。
建国から続く伝統に従い、最も強い女性がこの国を支配できる。
12歳以上の女性であれば、たとえ他国の者でも、人間でなくとも、知的生物の女性であれば参加が認められる。
競技会はルール無用の殺し合い。己が得意とする武器や殺人技を駆使した命懸けの試合となる。一方が試合放棄するか、動けなくなるまで決着はつかない。

そして戦いの模様は宮廷魔術師の魔法により、全国土の水晶球に中継される。
民衆達はその戦いを熱狂的に観戦するのだ。

あなたはクイーンズブレイドに参加する女闘士だ。
待ち構える運命は女王の座か、敗北の屈辱か、それとも死か。

プレイ感

とうとう、ジョーコデルモンドで最大のエロゲー、クイーンズブレイドを紹介する運びとなった。このゲームは元々、ロストワールドシリーズとしてファンタジー世界のキャラクターを使ってお互いの姿が見えるように工夫された画期的なシステムだったが、かなり前に絶版となっている。日本ソフトバンク出版で、わしもかなりの数を集めたが、さすがに飽きて売ってしまった。


Geekより。これが元のロストワールドシリーズ。相手と本を交換して戦う。つまり相手の姿が見えるということになる。


こんな感じでファンタジー世界満喫のキャラ設定だった。

ところが。ホビージャパンは商材に困ってたのだろうか、今のコンピュータ時代にこのロストワールドを掘り起こして、エロいおねいちゃんキャラクターに変えて出版したのだ。
おお! エッロー! とわしは懐かしさもあっていくつか買い始めたが、前と同じく大量に出た為、なんか1パターンのゲームにお金を出すのが勿体なくなってきてロストワールドと同じく挫折した。
ところが、さらにホビージャパンは、これをボードゲームにして出してきた。周りの評判をみると悪くない。アマゾンでも大幅値引きしてるとあって、買うてしまった。mia、コツミ、OEC、タナカマと、禁断の(?)女性二人を加えた5人プレイにて。


まず、最初に苦言。このルールブック書いたん誰じゃあああ! 酷すぎる。こんなんで人によう説明できん。恐ろしく解りにくい。手番に何を出来るのかがきちんと書いてないわ、重要な手番のやり方とか処理が解らなくて、タナカマやOECに解釈して貰ったりして、3人でなんとかこうちゃうかな? という事に落ち着いてゲームをする事になった。途中、ほんまにイラついてきて辞めたろかと思ったくらい解りにくい。よって、ルールは間違ってるかも知れないので、そのつもりで読んで欲しい。

それぞれ0〜6とSPと書かれた8枚のアクションカードを手札に持つ。で、手番に一斉に出して、SPから始まり数字の小さい順に手番がやってくる。ところが同じ数字がバッティングすると、勝利ポイントが少ないプレイヤーのみが手番を行え、多いプレイヤーは今回手番なしだ。

※デザイナーの由利さんから、ルール間違いを指摘して頂きました。3,4人の時は0のカードを、5人プレイのときは6のカードを抜くそうです。たしかにどう考えても6とか移動出来ないので不要でした。


こんな感じでコロシアムに見立てたところを移動する。で、真ん中にいるアルドラを全員で攻撃するというゲームだ。見ての通り、他のプレイヤーとかなり近接しており、飛び越すことも同じマスに留まることも出来ないというところのポイントがある。赤色のマスからアルドラに対して攻撃が出来る。下の部分が勝利点マーカーで、片面印刷の折り返しだけなので見えるのはこちら側だけ。全員の視認性が恐ろしく悪い。ここは非常に重要な部分なので、もう少し考えて欲しかった。

手番は、出した数字の数だけぴったり移動する。この時相手の駒と同じマスに入ったり飛び越えたりは出来ず、そうしないといけない事態に陥っても手番はなしになる。

で、移動してから、以下のアクションをひとつだけ行える。女王アルドラへの攻撃可能マスならば攻撃するか、ライフを回復させるか、隣あった駒と自分の場所を入れ替えるか、脱ぐか、何もしないか、だ。


このアクションカードを全員が持っているが下に書いている能力が違う。剣のマークが近接攻撃時のダメージ、弓矢が遠距離攻撃時のダメージである。数が多いほど、行動しにくいので攻撃力が増している。SPはキャラクター特有のスペシャル技カード。

それが全員終わると、今度はノンプレイヤーキャラクターの女王アルドラの行動で、サイコロを振って、行動して1ターンが終了である。アクションカードはすべて使い切るまで再び使う事が出来ない、ナイアガラとかで採用されているよくあるパターンである。

このゲームの勝利点は、アルドラへの攻撃を加えた時に発生する。与えたダメージ+α入る。+αは、アルドラの現在のHPのところに書いている。で、ダメージの値は、自分が出したアクションカードに書かれている。数字のでかいカードほどダメージがでかくなっているのは、相手の駒が邪魔して移動出来ず手番なしになる可能性が高くなるからだ。

こうしてアルドラを全員でリンチにかけてぶっ殺したら(HPを0にしたら)ゲーム終了。ポイントが一番高い方が勝ちだ。

このゲームには5人のキャラクターが用意されており、それぞれ特殊能力が違う。また、クイーンズブレイド特有のエロい絵が描かれている。

わし「せーのでキャラ選ぼう」

わし「せーので!」

わしゃ、妖艶なセクシーさのある傭兵エキドナ。

mia「わかりやすー」

OECが僧侶メルファ、タナカマが巫女トモエ、miaが戦士エレナ、コツミが天使ナナエルである。それに応じたカードを渡す。カードは4枚1セットとなっており、段々と脱げていく絵が描かれているのだ。渡した瞬間、

タナカマ「うわ、これごっついエロいですねえ」

mia「凄い、こんなの子どもがやっていいの!」

OEC「なんですかね、これ凄すぎます」

皆、大盛り上がり。

タナカマ「もうこのライフマーカーのハートマークなんか、ぽよ〜んとしたエロシーンに使われるハートマークじゃないすか!」


こんな感じでセクシーなキャラクター目白押し。そら騒ぐわ。数字はどれだけ脱いだかを表し、最初は1から始める。1〜4まであって4ともなると全裸よりやらしい。脱げばキャラクターが弱くなるが、ゲームで重要な声援チップが貰えるので後半は脱がないと勝利はおぼつかないように出来ている。ライフは5あり、ダメージを受けるごとにひっくり返す。見ての通りエロハートマークであるw

わしがルールを説明するのをまったく無視して、絵柄を見せ合ったりして、まったくルール聞いちゃいねえ。

OEC「僕のん見てくださいよ。凄すぎっ!」

タナカマ「げぇ、なんかエロさを越して嫌悪感さえ抱きます」

おーい、ちょっとルール聞いてくれえ。わしゃ、この説明書に悪戦苦闘しとんねんて。

……

とこんなで、たったあんだけのルール説明に30分以上費やす。説明書悪すぎ、そして盛り上がりすぎ。

ルール自体は簡単なバッティングゲーム。攻撃値や補正値、効果がボードに描かれてたり、カードに描かれてたりしてるだけ。これをあの糞説明書は、+Xのダメージ(1−Bー2参照)、この時うんたらのボーナス値を増減すること、なんて書き方してるからさっぱり解らんのじゃ。Xとか書いてる暇があったら、ボーナスの値なんて2行ほどあれば書けるねんから説明書に載っけとけっての。そしたら「あ、ボードにもちゃんと書いてるやん」ってなる。

さて、ゲームスタート。皆、カードを選ぶ。

わし「なっるほどなあ」

タナカマ「なるほど」

OEC「なるほどですねえ」

バッティングが非常に効いてる。適当に置いたマスから、女王へ攻撃出来るマスに移動しようとすると出せる数が限られてくる。で、その数字を見ると、他のプレイヤーもその数字しか無理やったりする。これでは手番パスとなってしまう。

如何に外して行動するかがポイントだ。思ったよりもバッティングしてまうのだ。


わしゃ、2をだして右に移動してからアルドラに対して遠距離攻撃をかけたい。しかし2は他のプレイヤーも出したい数なのだ。
このアクションカードはすべて使い切るまで手札に戻ってこない例の方式である。
アルドラからのダメージっていうのは直接ライフを削るのではなく、まず手札を捨てるというものだが、足りない場合に初めてライフが1つ減る。つまりタイミング次第なので変な感じなのだが、これはこれで上手く機能している。ちなみに今回は6のカードを抜くという5人専用ルールを忘れていたので、8枚使っている。

ほとんどのプレイヤーがバッティングして行動不能。そういう間隙をついて、OECが女王に攻撃。カードに書いてあるダメージを与える。まったく人を出し抜くのが得意な男だ。最初は、与えたダメージそのまま勝利点が入る。

OEC「上手くいきました」

なんかむかつく、こいつ。

そして次のターン。再び選ぶ。
そうすると…

わし「あ、OECとバッティングした」

OEC「あ〜!!」

そう。OECは既に勝利点を手に入れているので、手番はパスとなった。

わし&OEC「なるほどなあ」

バッティングが起きた場合、点数の多いプレイヤーはパスとなる。つまり勝ってるプレイヤーはバッティングを避けるために行動を慎重にしなければならない。


この位置からだとメルファが近接攻撃が出来、わしのエキドナが遠距離攻撃が出来る。直線上に引いた場所にアルドラがいれば攻撃出来るのだ。アルドラも同様である。アルドラはボードに描いてるさいころの数字のところに移動して攻撃を仕掛けてくる。キャラクターは、本の付録になりそうな、紙を抜いた奴を立体的に組み立てた物。ぺらぺら。

こうしてひたすらあちこちから女王へのリンチが加えられる。その様はまるで「あんた、わたしの彼氏を奪ったでしょ! やっちゃいな!」みたいなおぞましい光景だ。もちろんお白州に出るくらいの長いスカートを履き、口には防塵マスクを付けている。

わし「アルドラ弱いやん。タコ殴りにされてるだけ」

タナカマ「本当ですねえ」

つうのは、アルドラの手番でサイコロを振った場所からプレイヤーにダメージを与えにくるのはいいのだが、そのダメージってのが、手札のアクションカードをダメージ分捨てるだけなのだ。それが足りない時、カードを全て捨てて初めてライフが1減る。ライフは元々5あって、1人でもなくなるとゲーム終了、その時点で得点が高いプレイヤーが勝ちというものだが、よっぽどタイミングが悪くない限り手札を捨てるだけで済むのだ。実はこの部分のルールが全然解らなくて3人で考えた結果、多分こうやろとなった。あまりのアルドラの弱さに「ひょっとして差分なんかな」と何度も読み返したくらいだ。

アルドラとの戦いというよりも、他のプレイヤーとの戦いである。当然ゲームやからそうなんやけど、お互いに相手の位置取りばかりを気にするので、本来のテーマとはかけ離れた非常に陰湿な「わたしよ、わたしが殴るのよ!」みたいな雰囲気なのだ。

それにしても重要な得点マーカーが片面印刷のちゃっちいものなんで、わししか見れん(カメラを撮るためにそうしてる)つうのがなんとも残念。この部分が誰もがパッとみて判断出来ると、読み合いが更に熱くなるのに。別の駒で代用した方がいい。

特によく出来ているのは、数の多い行動を出したら手番は後ろの方やわ、相手に嫌がらせで阻まれるわで、かなりキツいが、与えるダメージが大きくしているところ。まあ、5人プレイやと、混み混みなので大きな数は出してもほとんど失敗する。自分が攻撃マスに移動出来ない場合、相手を邪魔するためにそちらに駒を寄せるプレイをするからだ。なんせ相手のマスを越えられないというルールはかなりキツい。

(エキドナのスペシャルってなんやろな〜。どれどれ、何々、好きな攻撃マスに移動して、攻撃出来る。お、ええ感じ)

悪質な両サイドからの幅寄せに業を煮やしたわしは、スペシャルカードを断行。

わし「じゃ、ここに移動して攻撃!」

OEC「そのスペシャルむっちゃいいっすねえ!」

慣れてきた頃、自分のキャラのスペシャルを読み出す皆。

mia「あっちゃ〜被った」

コツミ「じゃ、スペシャル」

それまでずっと0点やったコツミが徐々に追い上げ開始。

と、突然…

タナカマ「脱ぎます」


脱ぐ段階に応じて声援チップが貰える。声援チップは裏向けにしておき、最後に集計する。ちらりと見えるボードが女王のHPである。ここに女王の能力が書かれており、強さは4段階に分かれている。このゲームの欠点はこのマーカーが紙を二つ折りにしただけで、正面の人しか見えないところ。

このゲームの肝。それは脱ぎます。
4枚のキャラクターカードは順番に脱いでいく絵になっている。脱ぐと、声援マーカー(勝利点1〜3ある)というのを脱いだ程度によって、ブラインドで引いてくるのだ。それは非公開情報である。全員3回しか脱げず、合計6枚までしかこれを入手出来ないのだが、非常に重要な得点源となっている。あまり脱ぎすぎると攻撃力も防御力も(当然w)弱くなるので、前半は出来る限り脱ぐのを抑えたいところだ。これはよく出来ている。

もうそっからはやんややんやの大騒ぎ。

攻撃出来ないポジションに移動したプレイヤーに対して

※攻撃も脱ぐのもどっちかひとつしか出来ないから。

「ぬーげ、ぬーげ!」

の大合唱。


あっちで…

OEC「じゃ、脱ぎます」

と言おうものなら

わしら「ヒューヒュー! ええど、ええど、ねえちゃん、脱げやあ」

もうええ年したおっさんが手を叩いて大喜び。


こっちで…

この脱げ脱げコールが出るというのはゲームも中盤である。
ここらへんにくるとゲームに新たな展開が生まれる。


脱ぎまくる!

アルドラが、強い。

アルドラにはHPのダメージ具合によって強さが4段階あって、3段階目ともなると、2回攻撃してくるわ、ダメージ数はでかくなるわで、侮れん強さになってきた。手札が足りないケースが多くなり、ライフが削られるケースが増えてきたのだ。

コツミ「わ、ライフがまた減った」

コツミはなんと3ダメージも食らって結構やばい感じである。
勝利点を支払ってライフを回復させる事にした。

わし「ええー、勿体なくない?」

コツミ「でも、もっと強くなるんでしょ? やばくない?」

確かに。

ゲームの終盤にかけて、大いに盛り上がる事になる。
既にアルドラは4段階目に達してる。

皆は脱ごうとするw

あちこちで再び脱げ脱げコールが発生。

タナカマ「むしろ、脱がせてぇ!」

おっさん、悲痛の叫びである。


さらに脱ぎは加速。終盤になると脱がないと損なので我先にと脱ぐ。ああ、なんか露出狂の気持ちがちょっと解ってきたw

ところが、アルドラ、ここにきて異常な粘りを発揮。皆、もうパンイチどころか、何も履いてないものすらいる阿鼻叫喚、狂喜乱舞の中、なんとHPを回復させて再び3段階に戻る。

mia「うわ、戻ってきた。強っ」

※アルドラのサイコロの1の目はHPを回復させる目なのだ。4段階目ともなると回復力も凄いのだ。

タナカマのHPももうやばい。

タナカマ「OECくん、やって」

OEC「やりますか! スペシャル聖なるポーズ!」

このゲーム随一のエロさ故、大興奮したわしはこのゲームが終わってから即座にアマゾンで本家のゲームブックを予約した僧侶のメルファの特殊能力ヒーリングが行われる。

タナカマ「全回復!」

OEC「じゃ、9点ですね」

な、なんと!! メルファは誰かのライフを全回復させる代りに、回復×3点というとんでもない勝利点を手に入れるスペシャルなのだ。

最期は、ほうほうの体で、コツミがアルドラのトドメをさして、ボーナス5点いれてゲーム終了。


最後のとどめは遠距離攻撃が得意なナナエルでした。アルドラ死亡。結局3ダメージも食らってしまった。声援チップは合計10点と悪くない。

声援マーカーをオープンして、点数を加算する。

タナカマ「6枚とも全部1なんです」

わし「しょっぱー」

最期は高得点の声援チップも得たOECの勝利。

所要時間50分

タナカマのコメント

単なるネタゲームかと思ったら、システムがまったく破綻していないってのに驚いた。かなりの盛り上がりで楽しかった。
まさかこのゲームが出来るとはw

OECのコメント

アナログのエロゲーですw カードスゴロクのバッティングゲーム。そして着エロ。いやいや、しかしながら、システムはどうして、なかなか。
序盤、自分はむちむちシスターで、必殺技が他人回復でポイントゲットつーことで、攻撃を当てていくしか作戦がない。バッティングをしないように、ちょこちょこ稼いで先頭集団に食い込んでおく。
中盤、銭湯(ミスタイプだけど、ああがち間違えじゃないのでそのまま)に居て、動けないこと多々。3ダメージ食らってるコツミさんの回復をしてやろうと下心丸出しでスペシャルカードを出すも、ことごとく他人の下心とバッティング。
終盤、タナカマさんを3点回復してポイントを稼いぎつつ、動きが取れないターンを「脱衣」してファンからのアツイ声援をもらってる間に女王が倒れて終了。
結果、声援チップがそこそこで1位。
なんかすごい濃密な時間を過したw
一番濃密だったのはゲーム中じゃなくて、プレイヤー決め前後の会話だったりw
裏面のお風呂仕様をなくしてでも、駒をフィギアにしてほしかった。やわらかラバーで。

miaのコメント

絵柄を見た時あまりにエロくてびっくりした。これは子供には絶対見せられない。
でも内容は意外としっかりしてて面白かったが勝ち負けで盛り上がるんじゃなく、ほぼ別の要素で盛り上がってたと思うw
キャラクターを選ぶ時に、みんなのシュミがわかるのもお楽しみの一つ。
私の敗因は声援チップが少なかったことのように思う…。
もっと脱いどきゃよかった。

ソマーリオ

最初ルール読んだ時はどうしようかと思った。説明の酷さはともかく、なんとも言えない微妙なルール。ルールの穴を埋める為に別のルールを生み出したような継ぎ足しルールの数々に、こんなんがおもろい訳ないと高をくくっていた。また、一昔前のシミュレーションゲーム風の数値まであって、どうみても同人ゲームのルールとしか思えない。

ところが、や。やってみるとこの継ぎ足しのようなルール群が、システムを破綻させずに楽しませてくれるやんか。

奇跡や。こんなんでゲームが楽しめるとはまじで奇跡やでぇ!

そう叫びたいくらい、なんか知らんが上手く機能してやがる。
どこかのドイツゲームで見たことのあるシステムを組み合わせたのだが、洗練されたプレイ感は皆無。昔ながらの効果修正値ばかりが目に付く付録に付きそうな程度のだっさいルールだ。しかしゲームとしては楽しいのだから困ったものだ。こんなんで楽しめるってのが信じられん。そしてなぜか買うて良かったという満足感まである。

わしの心では「追加キャラ出してくれや」とさえ思ってる。なんか妙に盛り上がるのだ。

あのエロさに合わせたシステムがマッチしているのだろう。コマンド”脱ぐ”は、終盤に上手く見定めて脱がないと勝利ポイントに遅れをとるところなど非常によう出来てる。全裸よりも大胆なエロさは青少年には絶対によろしからぬ絵だが、おっさん連中にはたまらない刺激となる。現に、本日はたくさんのゲームをやったが、もうこのゲームの色んな意味での刺激が強すぎて印象が薄れてしまったと言われてるくらいだ。

絵以外のコンポーネントについては言及しておきたい。ルール説明の悪さは散々ぱら書いたが、勝利点マーカーについても、もう一度取り上げたい。安価にしようというのは解るが、他に方法はあったやろうにと思う。しょうがないのでぺったりとした2次元でもいいくらいである。立ててしまうと片面印刷のために一方向しか見れなくなる。かなり重要なマーカーだけに視認性は確保して欲しかった。

キャラクターの駒は、まあ、しょうがないか。絵が命なので、かなり貧乏臭いがこれはこれでありかなと思う。

キャラクターによってスペシャルが違うってのもいい。またアクションカードの攻撃値を見れば解るが、アクションカードはキャラクター別に用意されていて、遠距離攻撃が得意なキャラや近接攻撃が得意なキャラがあるのもいい。ここらへんは絵だけじゃなくキャラクターが非常に立っていていい。思い入れが断然違ってくる。

アマゾンでみると僅か2000円にまで値下がり(なんかまた上がった)している。ドイツゲーマーとして勧められないが、ゲーム好きとしては勧めたい、そんなゲームである。まあ、この値段なら正直、買うても損はないだろう。ただし、15歳未満は購入禁止である。これは当然の措置と思う。かなりきわどいから。裸よりエロい。

駒は確かに貧乏くさいが、ボードや声援チット袋などは、かなりしっかりとしたもので好感が持てる。またキャラクターカードもボードも裏返せばお風呂場のリバーシブル仕様となっており、キャラクターが桶を持ってたりスポンジを持ってたりと、なかなかに芸が細かくて微笑ましい。やるなー。それゆえ、駒やマーカー類などのアンバランスな内容物が謎である。


いやん!

gioco del mondo