Stephan Riedel

Clicker

1〜4人
30分

オールドタウン

覚えてるか? 俺たちが過ごしたあの町を。確かあそこに鍛冶屋があったっけ。悪さばかりした学校は、ここだったよな。その隣にお医者さんがいた。教会には毎週親父と一緒に礼拝にいったよ。
でもさ、あの町はもうないんだ。俺たちが生きていたあの町は、もう今はただ思い出の中だけにあるんだ……

君がいつかあの町まで ゆくことがあったなら
ポプラ通りの小さな家 訪ねて欲しい
そこに今も優しい目の 娘が住んでいたら
あいつはとても元気と それだけ伝えてきて欲しい
木綿の服をなびかせて よく笑うあの子も
今では大人の恋をして 僕を忘れたろうか
ポプラ通り そこはいつも 夢が帰る所
時が流れ去っても あの日の僕がいる故郷

プレイ感

もうこのシチュエーションだけであげるわ。たまらん。だってねえ、わしらよくこういう話したんよな。商店街の人間だから、あそこって昔なんやっけとか日常会話にあるのよ。いい、最高! 懐かしい! さすがアレックスランドルフが今際のきわにテーマもシステムもオリジナリティあふれると絶賛しただけある。


昔住んでいた西部の町を思い出すのだ。4×4の区画になっている。右側に置いてるのが候補地タイルで各5枚ずつある。これが得点にもなる。

つうわけで、ろー、さとー、けがわの4人プレイにて。

カードに書いてある候補地にタイルをおいていく。学校ならこの区画のどっかにあった筈って感じで。よく使うカードには4カ所の候補地が書いている。そこに最初に貰ったマイビルディングを当てはめておいていくのが常道。ちなみに4枚置けるということは最初は残りの1枚が得点になるって事だ。


2枚のマイビルディング。これを決めていくのがポイント。無くなればまた補充する。今は候補地タイルだけがわんさかと置いてある。最初はこんな感じになる。


建物が建っていく様子。左下はまだ候補地が残ってる。例えばどちらかに教会が決まれば、両方取り除いて(2点はいる)教会タイルを置く。中には教会の隣が学校とか言うカードもあるので、一旦決まり出すとどんどん決まるのだ。

そして段々と候補地が絞られてくると、建物が確定されるって寸法だ。得点は候補地をしぼるごとに分かりやすい得点方法で集計される。

良い感じでわしのマイビルディングが決まっていく。

素晴らしい!! なんという素晴らしいシステム。当初ややこしいんちゃうのと思ってたがルールをきくとすごく簡単で誰が今トップかもすぐ分かる。

そしてまた候補地の選択もややこしいかなと思いきや、さくさくっと決まっていくところが文句なし。この後同じような感じと言われてけがわさんの薦めでフレッシュフィッシュをやったがあれはやたらと論理展開が難しく、一瞬考える。かなり人間の能力に左右されるが、このオールドタウンは違う。簡単に候補地の絞りが分かるのだ。

どんどんと町並みが思い出通りに復元されていく。イイ! この過程はサイコー!!

またここで一気に3つ決まりの大物手を繰り出してリードをぐんと広げるわし。誰もわしには追いつけない。

決まっていくともの凄く気持いい。論理パズルがどんどんとはまっていく感じである。


ラスト前。ここで手前、わんさと得点しているわし。右側のちょっとしかないけがわさんを見てみれば解るだろう。


最後、上の状態から、ごそんと一気に建物が決まりあの懐かしい町は復活した。

うまくこの建物の隣はこの建物カードを使って一気にリードを広げたわしだが、けがわさんの必殺の一撃で、4つの建物がたったひとつのカードで次々と確定して1点差の逆転負け。くやしーーー!!! こんなに悔しかったのは久しぶりだー!

所要時間30分

けがわのコメント

運だよね。最後は。これならフレッシュフィッシュの方が絶対に面白いよ。

ソマーリオ

確かに最後は順番の綾という感じでなし崩し的に負けてしまったが、勝ち負けよりも楽しさを十分に味わった。時間も短く、久々に会心作に出会ったって感じ。なんかいい。システムもテーマも。西部が舞台やけど、これ、昔の昭和の風景にして自作してみよかな。ボーリング場とか映画館とか駄菓子屋とかね。かなりノスタルジックでもうクレヨンしんちゃんモーレツ大人帝国の逆襲みたいになる。

なんせ、大阪に帰ったらすぐに頼もう。ろーさんなどドライなゲームが好きなプレイヤーには薦めん(よく出来てるとは言うけど面白みが解らないらしい)が、そうじゃなければ絶対に買い!! まあ、日本で扱ってるとこがないのと、ボードとタイルが薄くて柔い、建物の絵が一様で解りにくいってのが欠点やけどそれにあまりある魅力がこのゲームにはある。あとゲーム的には最期を決めた人が勝ってしまう(マイビルディングに一度もならなかった建物は5枚そのまま総取りになってしまう。けがわさんはこれで一気に得点を得たのだ)というところを上手く考えてくれればもっとよくなる。昭和おもひで劇場のように立体駒のデラックス版がでーへんかのう。。ほんま、いいよ、これ。わし的にはバリバリの一押し!


この人が手がけた初ゲームである。素晴らしい!!! 続編は是非、マイショウワタウンで(笑)

gioco del mondo