Corne van Moorsel

Zoch

2〜4人
50分

楽しい動物園

ゲーム説明

「あっちにパンダがいたよー!」
「こっちにおっきなワニがいるんだよ!」
子供たちは大はしゃぎです。
「こうして座ってると落ち着くねえ」
年配の夫婦はベンチに腰掛けて孫たちの姿を目を細めてみています。
この動物園は、大人にも子供にも大人気とあって、終日にぎわっているのです。
でも、油断は禁物。隣の動物園に珍しい動物が入ったとあれば、皆、そっちにいってしまい何時の間にやら閑古鳥が鳴いてしまいます。お客さんってホント移り気ですよね。

プレイ感

あまりのコンポーネンツの可愛さに思わず衝動買い。そしてすぐにひきぷと二人プレイ開始。


前に置いている5枚のタイルを順番に競っていき、自分の動物園に足していくのだ。星の数がその動物たちの魅力である。これを分野ごとに集計して多い方にたくさんの観客がくる。

同系列の動物を集める為に、アクロバチックなタイルの組み合わせを施すわし。


ひきぷの動物園。それぞれ人気のある動物ごとに観客がくる。また道が輪になるとベンチが置かれこれが永久的に得点源となる。


巨大たこが人気で、二人の観客がきたわしの動物園。また木は芝生の絵が多い方が貰える。

このゲームは同系列の動物を集める事で動物園の魅力(☆の数を足す)をあげる必要がある。霊長類、哺乳類、鳥類、爬虫類、海の生き物と5種類あり、それぞれ見に来るお客さんが違ってくるのだ。1位に2駒と2位に1駒それぞれ見に来るようになっている。


と思いきや次のターンにはうちの目玉大ダコが一人になった。何故なら……


ひきぷがサメとカジキで魅力をアップさせたからだ。またベンチがやたらと多いひきぷの動物園。老人には最適かも。

競りの価格は、ほぼ拮抗しているので、交代べんたんにタイルを競り落としていく結果になる。問題はそのタイルの配置方法だ。


右にある旗が競りのポイント。同じ値段なら上の旗の動物園が落札する。そして順番を一番下にするのだ。

ひきぷはわしとは正反対に、とにかくお客さんに優しい順路をモットーにきちきちっとタイルを置いていく。

その結果、わしの動物園は話題性が先行して、お客さんはたくさんくるが、ひきぷはベンチを置いて、ゆっくりと散策できる動物園となった。ベンチは道がぐるっと周ると置くことが出来て、これは永久に残るのだ。点数は動物と一緒。

3年目の年(ゲームは5年で終了し、点数は駒×年数となるので後半やたらと点数が高くなる)わしは大きな失策を演じた。

ひきぷに既に動物園コインがないと思って、絶対に欲しかったタイルを落札しそこねたのだ。1個で落とそうと思って失敗した。これが後々まで響くことになる。

動物園コインの補充は動物園のタイル数(わし7に対して、ひきぷ11)なので、格段に差をつけられてしまった。そしてひたすらベンチ、ベンチ、ベンチ、ベンチを作りまくるひきぷ。動物園の価値を高めるよりも、美しい外観は益々磨きがかかる。


ひきぷの動物園はベンチがやたらと多い。これにやられた。

これが決定的な差となって4年目に現れる。潤沢な資金を背景に、差をぐんと広げ、なんとか5年目には同数の駒を獲得することが出来たが、3年目4年目の差で惨敗。

所要時間50分


わしの動物園は動的な観客に重きを置いたのが失敗だった。

ひきぷのコメント

やっぱりお客さんが歩きやすい道を作らんとあかん。でも、お客さん少ないなあ。。。

後日やったOECのコメント

せりがめちゃくちゃ下手かった。最下位。
競りもへボケれば、動物の配置もすごく不味かった。
色々考えてる間は楽しかったけどね!
あああ〜、悔しい〜!
<備考>
これ、輸入予定の一つです。

ソマーリオ

なんちゅう可愛いコンポーネンツ。競りゲームであるにも関わらず、カツカツの競りといった感じは薄いので競りが苦手という人もいやがらずにつきあってくれるように思う。握り込める金貨が少なくそれほどの選択肢がないからだ。

立体的な建物とカラフルで見栄えのいいお客さん駒。そして美しくカッティングされた木とベンチの駒。全て木製である。点数計算は全て同じ得点でとてもシンプル。

自分の目指すものと相手の目指すものがとても解りやすい。相手を陥れるというやらしい面がなく、とても建設的なゲームである。箱庭ゲームとしてはトップクラスの部類に入る。箱庭ゲームの見本のようなゲーム。ゲームシステムとしてにはちと足りないが、楽しさは十分。

一見するとカルカソンヌのようだが、プレイ感はまったく違う。ゲーム的な面白さはカルカソンヌの方が上であるが、これはゲームうんぬんというよりも、箱庭を作っていく楽しさを求めるゲームである。ゲームをやっているというよりも、他人と仲良くジオラマを作っていく感じだ。Zochはほんまにコンポーネンツが素晴らしい。

ZooSimというゲームのリメイクだが、ズーシムは箱が円筒状で可愛い代わりに、駒が色分けされていないので、O Zoo le Mio!(オー ゾーレ ミーオ)の方がお勧めである。名前も気が利いていていい。楽しい動物園というありきたりな邦題はちょっと残念である。

※ これはイタリア語なのでズーではなくゾーとよむ筈。

蛇足だが、ルール説明に載っている4人のプレイヤー名は笑える。
クラウス、アラン、ライナー、ウルフガングである。
なんちゅう豪華なプレイヤーじゃあ! 仲間に入れてくでー!

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