Bruno Faidutti
&
Bruono Cathala
Asmodee
3〜5人
70分
ミッションレッドプラネット
西暦1889年,パリ万国博覧会では、最先端の技術が展示されていた。エッフェル塔は多くの人を驚かせたが、最も多くの人を驚愕させたのは「火星を征服し、火星の鉱石を採掘する」といういわゆる火星計画の立案であった。
プレイ感
テーマ的にかなり好み。非常にセンスのある背景。周りの評価も悪くないので、購入。TAM、たっかん、たかだとの4人プレイにて。
このゲームはフェドゥッティを知ってる人ならすぐにどんなゲームか解るくらいフェドゥッティテイストに溢れている。特殊能力をもった役割カードをプレイし、それに従って火星に駒を送り込んでいく。火星行きのロケットにはそれぞれ行き先が書かれており、それに乗り込み、満員になれば出発するのだ。
ロケットにコマを乗せていくだけ。ロケットには目的地と定員が書かれており、定員を満たせば火星に出発する。下はターンマーカー。赤字のところで得点計算する。
得点計算は、特定ターンにおいて、火星の各地点で手に入る3つの鉱石、氷、シルヴァーナイト、をエリアで多数を占めてるプレイヤーの総取り方式。
他にも条件を満たせばボーナス点がはいるカードなどもある。
最初に火星に到着すると、何の資源が産出するかタイルがひかれる。外周では資源以外にも特殊カードが置かれるケースがある。LISってのは宇宙に散った人ね。
最初はとりあえず、どんな資源があるか解らないので、行き当たりばったり未知なる火星へ出発を繰り返す。一番最初の駒がたどり着くと、そのエリアにある鉱石が明らかになるのだ。鉱石は、氷から安い順に1、2、3と価値が違う。氷は一番価値が低いが、最後に一番持ってる人は追加ボーナスを貰える。
各自、こんなにキャラクターカードを持ってます。取り忘れのためGeekより拝借。
ここで3の鉱石がある場所が人気になると思いきや、ロケットの行き先が限られているのでそううまくはいかない。特殊能力で、火星上の駒を動かす事も出来るが、ターン数が非常に少ないので、そんなにたくさん選んでられないのだ。
とりあえず、人は力なり、という事で、一気に3つ駒をロケットに配置出来るツアーコンダクターをよく選んだ。一度キャラクターを選ぶと、1のキャラクターを使わない限り回収出来ない。なお、あやつり人形などにある、キャラクター1セットを皆で回して選んでいくのではなく、各プレイヤーがそれぞれ同じキャラクターセットを持っている。
キャラクターは火星上の駒を除去して自分の駒と交換する無茶苦茶、強力な悪女とかがいて油断がならない。これを喰らいまくったTAMがかなりLisに送り込まれる。悪女というのは、何時の世も恐ろしいものよのう。
段々と激しい陣取り合戦が始まる。緑コマのLIS多しw。数が多い方がエリアを支配するという例の方式。
わしは、あまり価値の高い場所を攻める訳でもなく、悪女の眼鏡にかなわなかったおかげで、着々と火星侵略・・・もとい火星移住計画を実行している。悪女よりももっと恐かったのが、ロケットをいきなり爆破してしまうテロリストであったが、誰も選ばずほっとした。乗組員をたくさん載せている時に爆破なんてされた日にゃ、目もあてられんわ。
こうやって非常に強力なキャラクターがいるのは解っていながら、皆、悪女を除いて割と穏健なキャラクターを選んだのには訳がある。そこまで手が回らないのだ。ターン数が少ない割に、キャラクターの多い事多い事。さらに、相手のプレイヤーを攻撃するという事は、他のプレイヤーを利するという事に繋がるので、ひたすら自分本位なプレイになるのだ。
向かう目的地は、緑としのぎを削ってる、あの3のゾーンである。出航じゃ!
そんな中でも科学者はなかなかに意義の深いキャラクターだ。様々な効果があるカードを引けるのだが、中に発見カードってのがある。これはどこかのエリアに伏せて置かれて、科学者を使うまで中身を見ることが出来ない。例えばわしがやったのは資源が放射能汚染され、無価値になるってカードをTAMのエリアに置いた。こういうえげつないカードもあるので、科学者は非常に重要なのだ。
また、よく使われたのはパイロット。行き先を変更して出発するというもので、これを使うといつもTAMが「ちんこ、曲がった」とお下品な事をいっていた。ま、確かに、そんな感じである。
結局、終始、安い鉱石を数多く押さえ、指定エリアを支配すれば8ポイント貰えるなどのボーナスカードを満たしたわしが、2位にダブルスコアほどの大差をつけ、ぶっちぎりの勝利。何故か今回のプレイでは皆に狙われなかったのが大きかった。
所要時間70分
最終結果。わずか1個差であそこを抑えた。
TAMのコメント
これ今一番欲しいです。こういうの好きなんです。
たっかんのコメント
感じとしては、
キーラルゴ
に似てますねえ。
ソマーリオ
至る所にフェドゥッティテイストが溢れている。テーマやムードもいい。しかし消化不良のところがたくさん見受けられるのが残念である。
まずやたらと多いキャラクターカード。これはもっと少なく出来るはず。実際にまったく使われなかったキャラクターがたくさんいた。ターン数がそれほど多くないので、使いきれないのだ。何度かやってくると様々な戦略が取れて楽しいのかも知れないが、1回だけのプレイでは多すぎるように感じた。
また無価値にするなどの強力な発見カード。こういったアバウトなカードが有りなら、キーラルゴのようにもっとその世界に浸れるような探検気分を満喫出来るようなイベントやシステムにして欲しかった。
真面目な陣取りゲームなんだが、雰囲気を楽しむパーティーゲームなんだか、よく解らない中途半端さが見受けられる。
と、まあこんな風に書いたが、よくある陣取りシステム、フェドゥッティお得意のキャラクターカード、イベントカードで、目新しさはまったくないが安心して遊べる出来映えとなっている。またロケット型に切り抜かれたタイルといい、コンポーネントはなかなか雰囲気があってよい。絵柄は、キーラルゴの方が上であるが、フランスらしい味わいのある絵になっている。
最後にもうひとつ。パーツ類を切り放した後、箱に戻す事が出来ないのはちょっと考えて欲しい。でかい箱のくせにカードしかしまえるスペースを作っていないのだ。駒がたくさんあるのに、これは酷い。わんこさんが、しまえないので内箱をひっくり返せばいいと書いていたので、なるほどと思い、俺もそうした。
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