Johannes Sich

Edition Spielwiese
ホビージャパン

1〜4人
30分

ミクロマクロ:クライムシティ


犯行現場、被害者、犯人、動機などを探し出して事件を解決する、
今までにないタイプの協力型の探偵ゲーム「ミクロマクロ:クライムシティ」の日本語版。

いたるところに犯罪が潜んでいる町、クライムシティへようこそ。
この町では、命にかかわる秘密、卑劣な強盗、冷酷な殺人事件が日常的に発生し、もはや地元の警察の手に負えない状況になっている。
そのため、捜査官諸君の助けが求められている。

プレイ感

前々から面白いと話題になっていたが、ポチろうとするとウォーリーを探せやんけ、と分かり購入をためらっていた。わしの求めるボードゲームはこれじゃない感があったのだ。
そしたらドイツゲーム大賞に輝いた。大賞コレクターとしては、しょうがなしに嫌々ながら、買うことになった。
コタ10歳、ソージロ7歳、miaとの4人プレイにて。


A1サイズ程度のマップに白黒でみっしりと人物が書き込まれている。
全部で16の事件があり、カードセットになっている。それぞれ中を出来る限りみないで、封筒に入れておく。これは一つの事件をわかりやすくするためで、やらなくてもいいが、やっておいた方が管理しやすい。


でっかい白黒マップにみっしりと町の様子が描かれている。封筒に一連の事件カードを封入しておき、それを開いて最初のカードから順番に探していくのだ。


拡大するとこんな感じ。

親プレイヤーが、事件の最初のカードを読み上げて、裏にしてカードを読み上げて次のカードの表に書かれている捜査をするという流れとなっている。それが終われば2枚めのカードの裏をめくり(答えが書かれており、さらに次のカードの導入となっている)、次のカードの表の捜査をするというのを繰り返す。

最初は簡単な導入用事件、消えたシルクハットからスタート。

1枚目裏。フェルナンドブランカさんが酒場に行く途中シルクハットを奪われた。
2枚目表。酒場を探せ!

と書かれている。
導入用カードにはどのようにゲームを進めるか丁寧に書かれているので、今後もこの形でゲームを進めればいい。


これが導入用の事件で、どのようにカードハンドリングすればいいのか書かれている。

わしが読み上げている時点で、コタとmiaがあっという間に酒場を見つけてしまった。さらに

コタ「ここの人だよ。ほら、シルクハット取られてる。ちょっとまって、ここではまだシルクハットをかぶってる。となると、この間でシルクハットを奪われたから、あ、ここだ」

と、もう事件を進める前から次々と解決してしまった。

ここでウォーリーを探せとの大きな違いが分かると思う。
ウォーリーを単に見つけたら終わりではなく、このゲームはストーリーを辿れるのだ。

同じ人物が複数描かれており、その人物の軌跡を辿れる4次元マップとなっている。
内容を書いてしまうと、ゲームがつまらなくなるので、導入用をもう少しだけ説明して終わりにする。

カードを進めていくと、物語の核心に迫ってくる。なぜなくしたのか? だとか、それは今どこにある? だとか。物語によっては犯人はどこにいるとかもある。
副タイトルにあるように犯罪都市なのだ。


人物の軌跡を追っていくと事件の真相が明らかになってくる。

ここでも違いは明らかだ。
単純な白黒の絵なのに、人物が特定できるだけでなく、驚くべきことにこのゲームのこのちまちました小さな絵から、犯人の動機だとか、どのように犯罪を行ったかなどが、読み取れてしまう。

すげぇ…(絶句)

導入事件はそんなことで、5分ほどで終わってしまう。

次の事件からも、コタがメインにmiaが次々と解いてしまい、わしは単にカードを読み上げるだけとなった。

ソージロは、コタにグイグイ押しやられまったく参加もできない。
4つほど事件を解いたら

わし「もうやめ。わし、読んでるだけで先々やられてまったくゲームに参加できないし、ソージロとコタは喧嘩しだすし」

mia「わたしが読むからもっとやろうよ」

わし「あかん。ソージロとコタの押し合いがあかん」

体の小さいソージロは夢中になったコタに追いやられて全くゲームに参加できない。
そのうち殴り合いになった。

というわけで、4つの事件を解決して一旦ゲーム終了。

後半になると物語がかなり複雑になって、アメージングな感じである。


複雑な事件となってくると、軌跡がかなり多くなってくる。

所要時間は書いてもしょうがないけど、50分くらいやった。
事件によってカード枚数が違う。つまり見つける回数も違うということだ。

miaのコメント

もっとやりたかった。むしろこれ、大人が夢中になるゲームだよね。

コタのコメント

楽しい。ぼく、こういうのが得意なんだよ。

ソマーリオ

ウォーリーを探せのおもろさがさっぱりわからんし、そもそもゲームとして成立せんやんけと思ってた。
ところが、このゲームは、先に書いたようにまるで絵本を読み解くように、物語がみえてきて、この町が生き生きと動いていることが分かる。

場所をさがすという昔からある単純な絵本が、現代的に大人でも楽しめるように生まれ変わった。
そら、ドイツゲーム大賞取るわな、というのが感想である。
わしの求めるボードゲームはこういうのもアリとなった。

単純な絵さがしだけでなく、推理力も必要だ。それによって犯行現場を抑えることが出来る。「これをやるために、きっとここをこうしてるはずだ、その現場をみつけよう」となるのだ。
刑事として事件を解決してる気分になるのだ。「やっぱりな」というセリフがつい出てしまう。

ボードはペラ紙、ただの白黒で、全く見栄えしない。
箱からしてそうで、知らない人がゲームを買いにきたらこれを手に取る確率はかなり低いと思う。
それ故に、大賞のポーンのマークは力強い味方となる。

このゲームの欠陥は、老眼にはかなり辛いことだ。虫眼鏡もついているが、なんといっても光の加減が最も大事で、人が覆いかぶさってボードを見ることになるので、暗くてますます見えなくなってくる。そこで、わしはLEDの懐中電灯で照らして探した。明かりは、ルールにも書いているように、最重要であるため、是非、このやり方をお勧めする。

全然関係ない話で恐縮だが、魔法の国ザンスというファンタジー小説のシリーズで、物語が動くタペストリーなるものが登場する。
このゲームは、まさにそれであった。
一度しか遊べないが、ちょっと感動すら覚える素晴らしいゲームであった。

システムデザインとアートワークは同じ人が手掛けている。ベルリンのボードゲームカフェ、シュピールヴィーゼがプロデュースされた異色の経歴を持っている。

翌日、コタが塾に行ったのを見計らって、ソージロとやった。
ゆっくりと楽しそうに探してた。次の日も「ミクロマクロやる?」と訊いてきたのでかなり気に入ったようだ。ただし集中力がなく、いつも事件の途中で別のことをやり始める。
子供同士の場合は気をつける必要があるかもしれん。

gioco del mondo