Thomas Dupont

Bombyx
ホビージャパン

2〜4人用
30分

クナール

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あなたは新しい目的地に送るバイキングのリーダーです。
乗組員の募集を管理し、探索するのに最適な地域を選択します。
到達した目的地 (交易や影響力) と同行するヴァイキングに応じて、評判を高めてさらに多くの富を得ることができます。

プレイ感

COQがゴールドメダルに認定してたので、買うてみた。
コタ13歳、そーじろ9歳、miaとの4人プレイにて。


最初に。このゲーム、名声のところが分かりにくいので注意が必要である。間違ってやったのでやり直しになった。

各自、手札として3枚の船員カードを配り、2枚ずつオープンにした船員カードを置く。この時同じ色の船員が出たら引き直す。
個人ボードとヘルメットと腕輪トークンを3個ずつ、1個ずつを個人ボードに置く。


めちゃめちゃビューリホーなカード。手札3枚。情報は色と上のアイコンだ。

メインボードの下に5枚の船員カードを表向けて並べて、プレイヤーの個人ボードの色に応じた丸い勝利点駒と四角い名声点駒をメインボードに置く。
上には、AとBと書かれた交易地カードを3枚ずつめくって置いておく。

はしごタイルを裏向けにして、1枚めくり、その色がスタートプレイヤーである。


はしごタイルをめくりスタートプレイヤーを決めるというきめ細かさ。

手番は、船員募集か探索のどちらかを行う。
ちなみに日本語ルールには徴兵と書かれているが、バイキングが徴兵とは到底思えない。わしの認識が間違ってるのかと調べてみたら「徴兵とは国家が国民に兵役を義務と課すもの」とあった。やんな。いくらなんでも違和感ありまくりなので、募集としておく。翻訳者はわしの苦手な例の人である。ホビージャパン、絶対に校正してへんやろ。

募集をした場合、自分の手札からプレイして、色ごとにカードで列を作る。それから出した色のカード全ての効果を適用する。最後に、出した色に応じたメインボードの下のカードを手札にする。この時、ヘルメットトークンを支払えば、好きなカードを手に入れられる。


全体図。募集する場合、自分が出したカードの色の船員を手札に加える。たとえば、赤のカードを出したら、一番左の黄色のカードを手札に加える。ボード外周が得点で、真ん中にある駒が名声点だ。

探索をする場合、メインボード上の交易地カードのコスト(自分の船員カードの色でみる)を捨札にして、そのカードを個人ボードの上に配置する。
交易地Aは手に入れやすいが効果は資源入手が基本で、交易地Bは手に入れにくいが勝利点がかなり入る。

これらのアクションとは別に1度だけ交易をすることができる。
腕輪トークンを支払って、個人ボードとその上に置かれた交易地カードのものを手に入れる。腕輪トークンが1個なら一番左の列全てのものを、2個なら、2列目までを、3個ならすべての列のものを手に入れる。つまり交易地が増えれば、一度に大量のものが手に入るということだ。


交易所はこのようにアイコンが見えるよう積み重ねて個人ボードの上に置き、3つの列から手に入れるアイテムが決まる。

カードの効果は、勝利点、名声点、ヘルメットトークン、腕輪トークン、それと交易地にカードがある。ヘルメットと腕輪は各自3個までしか持てないので、それでやりくりする。
問題は名声点であり、これは手番のアクションの最初に、名声点が表示している点数だけ勝利点が手に入るのだ。名声点のマスには、いくつか数字が描かれている。この数字以上のマスに到達すると毎手番その勝利点が入るという事だ。

あと重要だと思うのが、船員カードが枯渇して補充できなくなると捨札をシャッフルするのだが、それすら枯渇することがこのゲームのルールではありうる。その場合は、船員カードをたくさん出しているプレイヤーがカードを捨てる必要がある。


個人ボードも凝りに凝っている。各自3個ずつの使いまわしなので、ここですべて管理する。
出した手札は自分の場にこのように色ごとに並べる。出した色のカードがすべて発動する。

こうして、誰かが40点を超えた時点で、最後の手番プレイヤーまで回ってゲーム終了だ。得点が高いプレイヤーが勝ちである。ボーナスなどはない。

序盤からコタだけがやり方を違う方法を取る。
わしも、これどう考えても同じ色を集めまくった方が強いよなあと思ってたのだが、そこはちゃんと考慮されてるでしょと、集まった船員で交易地Aをゲットした。交易地Aは交易で資源が手に入るのが多いので序盤向けなのだ。おそらくそういう風にデザインされてるはず。

手番に1回交易できるので、これで効果があがるのでは?

ところが、ひたすら紫を集めて活性化させるコタは、ぐんぐんと点数を伸ばしていく。
紫のメンバーに募集のアイコンがあるやつがおるので、場に紫がでたら簡単に手札にできるのだ。


コタの場。同じ色のカードで列をつくるのだが、紫伸ばしまくり。紫を出せば、こいつらが全員発動するのだ。

miaも中盤、交易地を手に入れる。そーじろもそこまでは独占していないが、いまいち交易地のことが分かっておらず、コタと同じような戦法となった。ここからが厳しくなってきた。
というのは紫のカードをコタが独占しているおかげで、欲しい交易地が手に入らなくなってしまったのだ。

そうこうしているうちに名声点が3のゾーンにまで達したコタは、ぶっちぎりの様相になる。初期にカードを使って交易地を手に入れたわしはぶっちぎりのベベ状態。

最後はコタがBの交易地を購入して一気に40点を超えて勝利した。

コタ「やったー! 僕の思った作戦どおり」

所要時間30分


茶色のコタがぶっちぎってる。

え、なにこれ?

システム破綻してへんか?

mia「なに、このゲーム?」

わし「もっかいやろか。今度は、コタの作戦が強いので、そんな感じで進めるか」

コタがぶーぶー言うものの、というわけですぐに再戦。

今度はためてためて、ためまくる。
当然、効果は何度も現れるので、勝利点や名声点が伸びる伸びる。

そして、案の定のことがおきた。
船員カードが不足したのだ。

船員カードがなくなると、一番船員を出しているプレイヤーがカードを1枚廃棄する必要がある。

これが順繰りに起きる。

そーじろ「えー!! やだ。捨てたくない!!」

ここでぎゃあぎゃあ言い出して、辞めると言い出す。

捨てたら他の人より1枚少なくなるので、こればっかりは順番やと説得してようやく席に戻る。


前回の反省を踏まえて緑を集めまくる。周りもそんな感じで、ひたすら同色を伸ばすプレイだ。

しかしこれらも1巡もすると、実はもうみんな30前後の得点になってるのだ。

ここで、一気に交易地Bを買い漁るわけだ。

わしがギリギリ40を超えたので、1巡回ってそーじろで終わりだ。

コタはぶっちぎりのべべ。

miaはもう少しで40点超えだったが、そこまで。

そーじろは、交易地Bを買い、一気に伸びてきて、2点差をつけられて負けてしまった。

そーじろ「やったーやったー!」

コタ「でも、レビューは僕の勝ちだよ!」

写真撮ろうとしたら、コタが自分が勝利した事を書いて貰おうと邪魔して最後はぴんぼけになってしまった。


2回目の最終得点。茶色のコタはぶっちぎりのベベ

コタのコメント

僕の思った通りで勝てた。僕が勝ちだよ。

ソマーリオ

こ、これは・・わしのルール解釈間違いなのか、システムがまったく生きてこない。
え、え、?

交易地Aなんか何の必要もない。こんなんを買うたら、船員パワーがなくなって、ジリ貧になってしまう。できる限り同じ色の船員を集めて、アクティブ化した方がよっぽど容易に、交易するより多くのモノが手に入る。

2個交易しても、勝利点が1とヘルメット1あるいは名声1くらいが関の山である。交易するための腕輪は、カードパワーがないと毎回なんて手に入れられないし、そのカードパワーも交易地を買うことで少なくなり、数ターンに1度しか出来ないのだ。

ところが船員パワーは、簡単に色さえ揃えれば、それがたとえ2色であっても、コンスタントに名声2、勝利点2くらいは楽に入る。後々、交易地Bを買う時の貯金にもなるし、圧倒的にこちらの方が有利だ。

交易地Bは勝利点がでかいのでラストに1枚か、2枚買うプレイヤーがでてくるだろうが、それくらいで十分だ。

船員カードの山札はなくなるし、交易地のほとんどは役立たずやし、これはシステム上の壮大なバグなのか、わしのルール解釈が間違っているのか。多人数プレイでやってても、皆、同じ色を集めるほうが良いので、色ごとの棲み分けさえできてしまう。

コンポーネントは、美しい絵柄、カードを収納する箱、船首がついた木製の駒、持ってるだけで満足度の高い素晴らしいものであるだけに、これだけこけるのはいかにも残念至極である。まあ、名声点の駒がでかすぎて、邪魔というのはあるが、そこは御愛嬌。

同じ色のカードが活性化するというのは、グレンモアのようであるが、グレンモアがそんな簡単にタイルを隣にくっつけることができず、活性化できないのに対して、これは単に色させそろえれば活性化できるので、あまりにも効果が簡単だ。そしてそれだけでなく、カードは後々の交易地貯金となるため、ひと粒で二度美味しいという最強の作戦ともなる。何一つデメリットがない。制限枚数がないとこれはどうしようもないと思うが、どうなんやろ。

BGAでもあるようやし、たまたま今回の2セッションが悪かったのかは不明だが、まあ、あえてもっかいやろうとは思えんかな。もっと一手一手がシビアなんかな?

gioco del mondo