Roberto Fraga

HABA

2〜5人
15分

ふくろのネズミ

大泥棒が牢屋から逃げ出した!
ネズミポリスは、大騒ぎ。
「どうやら、この付近の下水道にいるみたいだぞ」
ところがこの下水道ったらへんてこな住民ばかりが住んでいるんですもの。
はたして、ネズミポリスは大泥棒を捕まえる事が出来るでしょうか?

プレイ感

何人でやろうとも大泥棒対ネズミポリスの1対1の勝負である。つう訳でmiaとの二人プレイにて。


マンホールの蓋になっているタイルを4×4の形に並べる。そして泥棒側プレイヤーが、このどこかに泥棒ネズミのマンホールを配置するのだ。ネズミポリスの駒を適当な場所において、警察からスタート。駒を縦横斜めに1マス動かす。そしてそこのマンホールをひっくり返すのだ。それが泥棒ネズミなら警官の勝ちで、チーズ駒を1つ貰う。外れれば、今度は泥棒プレイヤーの手番で、どこでもいいから、タイルを1枚縦横斜めにその場所のタイルと交換するのだ。それを繰り返して、8枚めくられるまでに捕まらなかったら、泥棒が自分の位置を示して間違ってなければチーズ駒を1つ貰う。これをお互いに繰り返して勝敗を決める。


ネズミポリスを動かしそのタイルをめくるだけという単純なゲーム。このように斜めにも動けるので、注意が必要。

最初はわしが泥棒である。miaは適当に駒を進めて、マンホールを開ける。

わし「はっずれ〜」

全然違うところにいった。しばらくは安泰である。


めくったタイルはそのままにしておく。泥棒側は、タイルを交換して目をくらませるのだ。

わしはとりあえず、全然関係のないタイルを交換する。
こうやってブラフをかますのもよしである。

mia「じゃ、こっち」

と思いきや、4×4しかない上、斜め移動もOKなので、すぐに近くに来るのだ。
もし、次に斜めに移動されたら終わりやな。と今度はネズミタイルの移動を行う。

mia「また、外れか」

おお、これ結構ドキドキすんぞ。
ネズミポリスが開けたマンホールはゲーム中ずっとそのままにされているので、段々と絞られていくようになっている。

結局、最後まで逃げ切ったわしは、自分の位置を示して、チーズ駒ゲット。攻守交代。


8回終了後、泥棒側がこのように自分の場所を示さなければ得点とならない。

適当に駒を動かすわし。

わし「ここかな」

mia「残念」

こいつの動きは単純な筈である。つまり今、移動させたタイルが本物だ。


ネズミ駒は木製でなかなかに可愛い。

わしは常にmiaの動かしたタイルを追って進めていく。

mia「はずれ」

が、当たらない。かれこれ7枚もめくっている。

そこで一計を案じた。結局のところ、タイルを8枚めくればゲーム終わりだ。つうことは、既に開けているタイルに移動させて、様子を見る事は可能なのだ。

※8ラウンドで終わるのではなく8枚めくれば終わりなので、既に開いているタイルに移動すればタイルをめくらずに済む。ルール的にこうして手番を稼ぐ事が出来る。

わし「わかったぞ! ここやな!」

mia「はっずれ〜、ここだよ!」

わし「ちゃうやんけ…」


ちゃうやんけ。それ蛇やん。見ての通り、他のキャラクターにはHABAのゲームのどこかでみたものが混じっている。

mia「あ、あれ? どこだろ…」

次々にめくっていくmia。こいつ、アホか?

mia「あ、ここだった。勘違いしてた」

わし「ルールに則り、チーズは貰えません」

攻守交代。

こうして、次にわしは捕まってしまい、その後逃げ切られてしまい、同点で終わり。


くっそ〜、捕まってしもうたあ!

所要時間15分

miaのコメント

駒が可愛いねえ。逃げる時、ドキドキする。

ソマーリオ

コンパクトなゲームながら、非常によう出来てる。ゲーム内容は、スコットランドヤードそっくりだが、あっちがチケットタイルを使ってめんどくさい事をしているのに、ふくろのネズミはシンプルなコンポーネントで、同じようなドキドキ感を味わう事が出来るのだ。

マンホールの動かし方で、泥棒ネズミを避難させる事も出来るし、あえてブラフで他のマンホールを動かしても良いという心理戦となっている。

ただし、スコットランドヤードでもそうだったが、追いかける側がいまいちおもろくないという欠点がある。なんせ当てずっぽうで動かすのでやっててつまらない。動かしたリアクションに対して、何かあればいいのだが、なかなかそうは行かず、なんとなくそうかなという曖昧な推理で進めていくにすぎない。

それに反して、逃げる側はかなり緊張感があっておもろいのだ。スコットランドヤードは長時間ゲーム故に怪盗Xを持ち回りでやる事は出来ないが、ふくろのネズミは短時間で済むために、逃げる側も愉しむ事が出来るってのは非常に大きい。この手のゲームは逃げる役割をやらないとさっぱりなのだ。そういった意味で、これさえあればスコットランドヤードはもう要らんやんとさえ思った。

コンポーネントは見ての通り、可愛い木製のネズミポリスに、厚手のタイルは非常に好感の高いものとなっている。二人でやる場合、1回ずつ交代でやってお終いというルールよりも先にチーズ駒を3つ先取したら勝ちというルールの方がしっくりきそうだ。

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