Michael Schacht

Timbuktu

2〜4人
45分

ヘルウィグ

ゲームフィールドにて販売

5000年以上の歴史を持つヘルウィグの道は中世において最も重要であった拠点です。
商品をできるかぎり安く仕入れ、できるだけ高く売りましょう。
仕入れることができるのは、ビール、塩、鉄です。
12ヶ月後、最もたくさんのお金を稼いだプレイヤーが勝利します。

プレイ感

シャハトの25周年記念作品として注目を集めたものの、ネット上ではいまひとつな感想が多い。実際問題どうなんやろと2人から出来るのでmiaとやってみた。


貿易カードをオープンにする。それから各フェイズを順番に行っていく。
まずは売却フェイズで、貿易カードの各都市を順番にみていき商品を売却していく。
それからアクションフェイズで各自2回、以下のうちのひとつを行う。
仕入として貿易カードの都市に自分の駒を置き、お金を支払って商品や台車をボード上に配置する。
市場マスに駒を置き、1ターラー支払って商品駒もしくは台車駒をボードに配置するか、単に1ターラー貰う。
商品カードを買う。


初期配置が終わったところ。真ん中のDortmundはゲームの中心となるため、ここにいかに接続するかがポイントとなっている。
都市によって取り扱ってる商品が決まっており、ビールは茶色、塩は白、鉄は灰色である。2種類の商品を扱ってる都市もあるが、それは貿易カードでどちらの商品かが決まる。

これで1ラウンド終了で、次の貿易カードをオープンにして同様にする。最終的に12枚(つまり12ヶ月)終わればゲーム終了。お金が一番多いプレイヤーが勝ち。

今回はファミリルールとしてベーシックなルールでやることにした。また本来は12枚ある貿易カードをランダムに2枚抜く短縮ルールにした。

準備として、3つの都市に商品駒とその道に台車を置く。
これが最初のランダム性を演出しているのだろうが、そもそも同じ都市に置いても問題はなく、見た目から良さそうな都市ってのは同じに見えるので

mia「あ、じゃあ、わたしもここにしよ」

となってしまった。
しょうがないので、あえて違うところに置くしかないのだが、これはどうなんやろ。

ヒントには、ビール、鉄、塩はそれぞれ売れるように商品駒を配置したほうが良いと書かれているので、その通りにした。


これが貿易カード。4箇所ある都市のマスに駒をおいて、売り買いをする。例えばXantenなら鉄2個、台車1個を5ターラーで仕入れるという感じ。これは早い者勝ちである。売るときも同じように使うが、駒は使用せず、全員が1都市につき1つずつ売れる。

で、ゲームスタート。
商品を売るフェイズは当然最も大事で、ここで売れるかどうかがこのゲームのポイントとなっている。貿易カードには4つの都市と商品が書かれている。で、順番に、その都市にある商品を1個売っていくのだ。なければ売れない。売るとき、その都市に商品がなくとも、複数の都市を台車で経由して指示された都市に売る事も可能である。流通網だ。

最初は3個の商品しかないので、ちょっとしか売れるタイミングがないが、段々と売れる可能性が高くなっていくように出来ている。ただし各都市につき1個までなので、最大で4個しか売れない事に注意する。

次のアクションフェイズで重要なのは、仕入である。
仕入は、先に使った貿易カードをそのまま利用する。貿易カードは売り買いの需要を表している。
都市のマークに駒を置き、お金を支払う。それから描かれた○の数だけその都市に商品駒を置くのだ。□があればその都市に隣接する道に台車駒を置く。
このゲームで唯一、都市マークには1個の駒しか置けないので早いもの勝ちだ。

最初はすぐに仕入をしたが、実は1個目に市場マスに駒を置いておくと、仕入が2ターラー安くなる。これは商品カードを購入する時も同じ。なので1つ目は市場、それから仕入が一番効率が良いのだ。ただこれを行うと欲しい都市マークを先に取られてしまう可能性がある。

序盤は流通網の整備がポイントとなる。
どんなに遠くとも商品を売りさばける体制があれば、最大4個までしか売れないこのゲームでは最も重要なのだ。

しかし、実はその流通網もそれほど都市が多くないので4,5ラウンドあたりには完成されてしまう。


完成された流通網。

完成してからは、貿易カードをみて商品を売れるか確認して、足りなさそうな商品を仕入する事に終始する。さらにラウンドが進めば、商品が余り始め、都市マークに駒を配置する事すらしなくなり、市場で1ターラーで商品を1個補充するようになってくる。
もうこうなったらゲームではない。ただの確認作業で、ジレンマもクソもない。

中盤以降、退屈な作業が続く。はっきり言うて最初に2枚抜いて短縮ルールにしておいて良かったと思った。
で、最後の貿易カードがめくられ、この最後だけは売る時に2ターラー高く売れ、アクションフェイズに移行することなく終了する。

途中で買い集めた商品カードと手持ちのお金の合計をして、わしが勝利。

所要時間45分


最終。商品カードは左が買値、で右が売値(勝利点)。商品カードはには特典があるが、非常に高いので、後半にしか買えない。

miaのコメント

もっと商品をじゃんじゃん売れないと全然つまらない。

ソマーリオ

これは確かにネットでの評判通りの駄作っぷり。まったくジレンマが存在せず、シャハト一体どないしたんや?? と言いたくなる。
ジレンマっぽいところといえば、商品マークの争奪と商品カードの購入だが、やってみると非常に緩くてジレンマを感じない。

特に流通網が完成してからの、悪い意味での安定度はピカイチである。貿易カードの運だけでゲームが展開する。もちろんやりんで、貿易カードをカウンティングして、狙い通りに展開させれば楽しくなるのだろうが、そこまでやろうというゲームではなかった。

序盤の流通網を完成させるところまでは楽しかった。そういった意味では、ちょっとした改良で群と面白くなるような気がするが、25周年記念のくせにシャハトはテストプレイをきちんとやったのかと疑ってしまう。流通網がキーとなっているのだから、ここに制限を課すべきだった。

もっと人数が増えれば、或いは拡張ルールを採用すれば面白くなるかも知れないのでこの評価は暫定版としておきたい。
今のところ、このゲームの価値はシャハト25周年記念レア商品という事だけだ。コンプリートを目指したいシャハト好きにのみ勧めたい。

gioco del mondo