Reiner Knizia
Hans im Glueck
Rio Grande Games
2〜5人
50分
グラディエーター
グラディエーターは、ローマ時代の剣闘士だ。
民衆は、人気のグラディエーターに大きな声援をおくる。
彼は今まで一度も負けたことのない猛者である。
しかし、その歓声は一瞬にして悲鳴に変わった。網が彼の右腕を絡め取り、身動きがとれなくなってしまったのだ。
プレイ感
結構昔のゲームになるが
くにちー
が、映画のグラディエーターに感化されたのか、ハンスがテーマを変えて儲けたろと思ったのか分からんが、グラディエーターというサイコロゲームが出た。どう見てもあんまりおもろそうじゃなかったのでパスしてたが、突然欲しくなり、Jyamaに頼んでアメリカ版をゲットした覚えがある。それすらかなり前であるけど。
で、サクッとルールが読めそうということで、コタ8歳とmiaと3人プレイでやってみた。これではまれば映画のグラディエーターを見せて教育的な展開にするつもりだ。
ルールはグラディエーターのドラフトから始まる。
手番に自分のチームとなるタイル置き場に好きなグラディエータータイルを1枚載せて、ボードの空きマスにおく。次の手番は、すでに置いているタイル置き場にグラディエーターを1枚追加するか、先と同様に新たなタイル置き場にグラディエーターを1枚載せて空きマスに置くかする。
このとき、一応のルールとして、そこにしか置けないという場合以外は、自分のチーム置き場に接触しないようにおく必要がある。
実はこの最初の配置が一番重要だったりする。
こうして全チームに4枚ずつグラディエーターが載ったら、残った空きマスにランダムに猛獣タイルを配置してゲームスタート。
手番は、隣に接触している敵、もしくは猛獣タイルを攻撃する。そのとき、先に空きマスに移動して攻撃することもできるが、条件があって、隣に誰もいないか、チームが3人以下になっているかでないと移動できない。
攻撃はこのゲームのメインとなるところで、まず、槍使いが多い方が先攻だ。それから網使いが相手のグラディエーターを1つ戦闘除外状態にする。
サイコロはまず1つ、それから剣士の数だけ追加でサイコロを使える。
サイコロの目は、星2つある完全命中と、星1つある一部命中がある。星2つ毎に相手のグラディエータータイルを1枚を獲得する。
その時、盾持ちがいれば、一部命中の星1つを無効にできるが、完全命中を半分にすることはできない。
また二又鉾使いがいれば、サイコロの振り直しができる。出た目は受け入れる必要がある。
途中で、自分のチームが全員いなくなると、好きな猛獣を使って他のチームを攻撃することができるようになる。
こうしてプレイヤーが1人になるまで続けて、最後は生き残ったグラディエーターを、自分のものにしてゲーム終了だ。
得点は、手に入れたグラディエーター1つにつき1点、猛獣は2点の合計点で決める。
配置完了。余った所には猛獣タイルを置いていく。これから順番に戦っていくだけだ。
わし「これ、どう考えても槍使いいっちゃん重要やで。ちゅうわけで槍使い貰う」
コタ「ぼくも」
mia「わたしも」
わし「別チームに槍使い」
コタ「ぼくも」
mia「わたしも」
わし「別チームに槍使い」
コタ「ぼくも」
mia「あ、いない」
剣士タイル以外は、8枚しかないのだ。剣士は24枚ある。
ちゅうわけで、次に人気したのが網使い。
すべて売り切れたところに剣士を配置。
あれこれ考えるところはない。
わし「ほな、こいつがこいつに攻撃」
剣の駒を使って誰から誰へ戦闘を行うかを示す。この場合、槍使いは同じなので、手番プレイヤーが先攻、網使いはいないので、そのままサイコロを2個振る。二又鉾使いがいるので1度だけ振り直しができる。コタは盾持ちがいるので、一部命中を1つだけ無効にできる。
槍使いは一人ずつなんで、手番プレイヤーのわしが先攻。網使いで、二又鉾使いを無力化する。
剣士が1人いるので、サイコロ2コ振る。
星1が2個でたので1人殺す。
後攻のコタが振る。星1なので、
わし「盾持ちがブロック!」
もし盾持ちがいなければダメージ駒をマスに置く。これは常にチームにつきまとって移動する。もう1つ食らえば1人死ぬことになる。
マスに置くのも妙なので、チームのタイル置き場においてみたが、そんなにこのゲームでは移動しないので、マスでOKだった。
なんせうざいのが網使い。
こいつのせいで
mia「じゃ、網使いで、剣士無効」
サイコロ1個か。。
となる。
もっと剣士をぶっこんどけば良かったと後悔する。
やはりサイコロはパワーである。
サイコロ運が悪く、早々にコタはリタイヤする。
実はこの攻撃がコタの命運を決めた。なんと完全命中3個である。全員死亡した。
わし「好きな猛獣使って攻撃すんねやで」
意気揚々と攻撃開始。
猛獣、なに、この強さ!
めっさ強い。
それで次々にグラディエーターたちが猛獣の餌食になる。
猛獣は基本的にはグラディエーターと同じように扱うのだが、いくつか例外がある。
一番えげつない例外は、完全命中がなく、一部命中が2個になるというところ。盾のマークがあれば、なんだってガンガンブロックできるということだ。
正直、このクマ、半端じゃない。サイコロ2個攻撃で、星を2個無効にし、3ダメージまで耐えられる。これでmiaのチームは全滅した。
黄色の星型駒は1ダメージ受けているという意味で、チームと一緒に移動する。
こうして、最後は、わしのグラディエーターが3人残り、ゲーム終了。それを自分の得点に加える。
結果はわしが23点で勝利。miaは21点、コタは11点であった。猛獣使えるといっても序盤にリタイアすると痛い。
所要時間50分
最後はこんな寂しい絵となる。
miaのコメント
もうちょっと何かパンチが欲しかった。
ソマーリオ
お気軽に遊べるサイコロゲームで、特に何か凄いシステムがあるという訳ではない。
miaは物足りないと書いたが、わしはこれで十分だと思った。
キャラの個性はよく出ており、当初一番人気だった槍使いはきっと次はあんまり人気しないと思う。網使いがかなりうざくて、これの次に、剣士という感じか。しかしこれはあくまで今回の展開である。これがグラディエーターの雰囲気なのかというのは別やけどw
というか、網使い、まじでこんなネタの武器使ってるのは漫画くらいやろと思うだろうが、実際にこの武器はあったようだ。塩野七生の本にも載ってた気がする。
グラディエーターは殺し合いの野蛮なものという認識が多いだろうが、ローマ時代で人気のあったスポーツだ。格闘技はルールが明快なのでいつの時代も人気するのと同じである。現代の格闘技と比べると死人は出たであろうが、別にわざわざトドメを刺す訳でもないし、強いグラディエーターはスポーツ選手として人気者だった。娯楽である。と、ローマ人の物語に書いてる。
ゲームはサイコロ部分は確かに考えどころはないが、実は準備段階に考えどころがある。接する相手に有利なチーム編成にする必要があるのだ。だからこのゲームでは一番年齢の高いプレイヤーから配置していくようになっている。
設置してしまえば、ほとんど移動はできないので後はサイコロ勝負。一喜一憂すればよいだろう。
コンポーネントは、タイル置き場が特殊なだけで、特筆すべきところはない。
流石に今どきグラディエーターでは売れないだろうから、テーマを変えて再販しても良いと思うが、このルールで大箱ではなかなか難しい。特殊なタイル置き場もあるし。そういった意味では割と貴重なゲームかもしれない。個人的には単純明快で好きなタイプである。
gioco del mondo