Friedemann Friese

2F-Spiele
アークライト

2〜5人
25分

フルーツジュース

駿河屋で購入
毎回変わるおもしろさ!
森の仲間たちお手製、至高のミックスジュース!

プレイヤーは森に住んでいる動物となり、美しい果物を探してジュースを作ります。
親切な森の仲間たちが、あなたに果物をくれたり交換したり、様々な方法で助けてくれるでしょう。
ノドの渇きを至高のジュースで潤しましょう!

プレイ感

フリーデマンフリーゼという名前と可愛らしい絵柄にひかれて、即予約注文した。ルールはたったの4ページで、読むとめちゃめちゃ簡単。というわけで7歳コタとmiaとの3人プレイにて。


ワーカープレースメントゲームで、手番には自分の駒を動物カードに移動させて、そのアクションを実行するだけ。或いは、果物カードを支払ってジュースを作って貰うかを選ぶ。ジュースにする場合は、そのカードを1枚裏向けにして、自分の前に置き、新しい動物カードの山から1枚、場に置く。つまり、新しいアクションが増えるというわけだ。

こうして規定枚数のジュースを作ったプレイヤーが勝ち(3人なら4枚)。なのだが、実はこのゲーム、動物カードが60種類(1種類につき4枚)と山ほどあり、1ゲームだと動物カード(つまりアクション要素)の全容を知らずに終わる。というわけで、好きなだけやり続けることになる。その場合は、勝ちは2点、一番ジュースが少ないプレイヤーは0点、それ以外は1点の勝利点を得る。ジュースが同じ場合は、果物カードの枚数で決め、それも同じならタイとなる。


動物カードが6種類でている。ここに駒を置くことでアクションを実行する。ただし、既に他のプレイヤーがいたら、果物カードを1枚渡さなければならない。

最初は1から6のカードが場に出ているので、簡単に効果を確認する。よくできているのは、大きな字でアクションを書かれているが、詳細も下の方に小さな字で書かれているところだ。確認さえしとけば大きな字だけでゲームを進められるということである。

スタートプレイヤーのわしは、まずは一番オーソドックスなサイのカードに移動し、果物カードを2枚貰う。コタは、亀に移動して同じカードが出たら何も手に入れられないが、それまでにやめたら丸ごと貰えるアクションを行う。

mia「ちょっと、これ3番目不利じゃないのよ」

移動する場所に他の駒がいたら、そのプレイヤーに果物カードを1枚渡さなくてならないのだ。
そして普通に2枚以上カードが手に入るアクションは初期ではサイと亀しかない。

わし「まあ、スタートは持ち回りでやるからええやんけ」


手札の果物カードを、動物の下に描かれているだけ支払えば、ジュースが作れる。それだけの簡単ルール。動物カードの裏はジュースの絵になっている。

基本的な流れは動物が求める果物カードを集めて、ジュースにして貰うだけ。

わし「よし、ほなガゼルにイチゴ3枚とバナナ1枚でジュース作って貰う」

ガゼルに移動させて、果物カードを支払い、ガゼルカードを1枚裏向けに自分の前におく。裏面のジュースには数字が書かれているが、数字が高いほど良いわけではなく全部同じ価値だ。
それから動物カードの山札から7のバクを場におく。新しい効果のあるカードの登場である。
バクは、パイナップル2枚出すと、山札からカード5枚くれるという素晴らしい交易者である。


古いカードがなくなると共に新しいカードが次々にでてくる。アクションが全て違うので、戦術が変わるのだ。右上にこそっと見えるのが、動物カードの山で、これだけの枚数を消費するには何プレイもしなければならない。

もちろん、大人気。と共に当然、交換に使うもんやからパイナップルが不足しだす。
これ、改めてレビューしてると、非常によく出来ていると思う。パイナップルをジュースに主に使うのはサイで、果物カードを2枚という基本的な能力が備わっている。そのあと、続けてゲームをやっているが、サイは長い間、残っていたのだ。きっと他にも、登場の仕方には細工が施されているのだろう。さすがはフリーゼと言いたい。緻密だ。

果物カードを集めて、ジュースを作るという行動にはそれほど大きな差がないので、物凄い僅差の勝負となる。1回目はコタが4枚集めて、わしとmiaが3枚で果物カードも同じだったのでどちらも負けとなった。

ここでいったん清算して、再び果物カードを2枚ずつ配り、動物カードはこのままで2ラウンド目開始。


ココナッツをたくさん使うヘラジカがすべてジュースにされてなくなると、市場にはココナッツが余りまくることになる。そうなると次になくなるのはワイルドカード6枚で構成されるバクだ。

新しく動物が出てくると注意が必要だ。例えばトドには市場がある。これは出てきたら5枚の果物カードをオープンにして場を作るのだ。他にもサルが出てきたらサル駒が登場したりする。こういった小物がたくさん詰まっている。

所要時間25分(1ラウンド)

今回は3人なので3ラウンドやって後日続きをやることにした。
最初、やたらと収納するビニール袋が多いなと思ってたら、ゲームの途中経過を保存するためだった。
場にでる動物カードは常に24枚なので、それを順番にとりあげてビニールにしまえば、いつでも続きが出来る。

すべての効果を確認するには、平均10枚ずつ動物カードが出てくるとして240/10=24ラウンド必要な計算である。

ソマーリオ

こいつには脱帽だわ。フリーデマンフリーゼの天才性が遺憾なく発揮されてる。
基本ルールは簡単、できるアクションが徐々に増えていき、その都度アクションを確認してゲームを行うのでプレイするための敷居が低い。さらに勝利条件が明確かつ、手に入れるための見通しが非常に良いため、初心者からでもこのゲームを楽しむことが出来る。

通常、ワーカープレースメントはアクションが増えていくのが基本だが、このゲームはアクションが増えると共に減る。できるアクション帯が移動する感じで、ゲーム性がころりと変わることで何度も楽しめるのだ。またプレイヤーの選択肢幅が常に一定で、長考になりにくいように出来ている。

建設的で、ちょっとした嫌がらせができるのも評価できる。

最初、240枚もある動物カードでこのルールってわしの読み間違いかと思ったくらいだ。基本ルールはそのままに何度も楽しめるように出来ている。また勝敗がつくとすぐにリセットされ、得点も僅差となるように調整されてるので、飽きずに諦めずにゲームが出来る。ほんまに凄い。なんだか、ウォーゲームのキャンペーンゲームのようである。もし欠点をあげるとするならば長期展望が出来ないというところだが、それは1ゲームでそもそもゲームが終わるというシステムなので決してマイナス要因ではない。

動物の絵柄も木製の動物駒も非常に可愛い。その他、途中で出てくるであろう付属品も良い出来で、途中経過をスナップショットする事まで考えられており、ペルフェット!

7歳の子供でも大人と同じように楽しめている。値段も安く、これは2018年正月ゲームの大本命ちゃうんか? すげぇな、大したルールちゃうのに、システム作りで圧倒してる。
ドイツゲーム大賞の推薦リストどまりってのが理解できんわ。

gioco del mondo