Sid Sackson

KOSMOS

2〜4人
20分

フォーカス

ルール説明

キャップを被せて相手のキャップを無くさせたら勝ち。移動力は高さによる。3段になっていれば縦横に3マス進める。高さが5段を超えるとゲームから超過分取り除かれるが、自分のキャップの場合手元に置いておき、自分の番に使える事が出来るようになる。


これが三人の場合の初期配置。なんせぽこんちょと被せていく。

プレイ感

シドサクソンが5分で考えたゲームで、ドイツゲーム大賞を取った唯一のアブストラクトゲームである。(ラミーキューブは運の要素があるので厳密にはアブストラクトではない)

前にたっかん、TAMそれぞれと二人で楽しんだが、今回ようやく3人プレイが出来た。

このゲーム、一番最初にどう動かしていいのかさっぱり分からんのが特徴。何をどう動かしてもいきなりバッティングするし、また相手は普通に対抗出来るのだ。

悩んでも答えはでない。いきなりアグレッシブに攻撃しないと駄目なようにデザインされているからだ。よって……

わし「ほれ」
被せ
たっかん「はい」
被せ
TAM「はい」
被せ

とまあ、こんな感じで相手のキャップを被せていくのだ。


とりあえず被せるのだー! 高さはエナジー! 位置エネルギーを確保すれー!

たっかん「皆、よう考えてますけど、一体何を考えてるんですか? 苦手やなあ、こういうの。僕は考えれませんわ。うーん……」
わし「さっきからお前が一番考えとるやんけ!」
たっかん「すんません」
被せ
TAM「うーん……」
わし「お前も考え過ぎ! ぽんぽんいこうぜ。どうせ考えても無駄やって。あ、そんな事すんの?」
ぽこんちょ。愚かにも自分のキャップが2個もあるのに更に重ねて5段目の高さを作ったTAM。
わし「ほれ」
ぽこんちょ。7段になった。
わし「わしの1個は手元に戻してと……緑、ぽい」
たっかん「じゃあ、僕ものっけて、自分のを戻して、緑、ぽい」
TAM「あー!!」
わし「な? その手あかんやろ。わしもそこ被せたかったけど、そうなるから辞めたんやって」

TAM「青の帝国ですやん!」
わし「ほんまやな」
でもその2分後には
わし「オレンジばっかりやん」
たっかん「ほんまですねえ」
でもその2分後には
わし「よーし、青帝国再建」

とまあ、こんな感じにころころ変わるのよ。手元においたキャップはいきなり被せる事が出来るし、簡単に被せる事が出来るんで勝ってるかどうかさっぱり分からん妙なゲーム。


点々と低いところに存在する緑に、高さのあるオレンジが若干優勢な配置。この時はピンチであった。

そのうち、点々と点在する緑が集結しようとするところを、オレンジのたっかんが攻撃し始め、それに乗じてわしも攻撃しだすと、あっという間に緑、ほうほうの体。

TAM「あっと1個ですやん」
わし「ほれ」
手元にあったキャップを被せてTAM予定終了。
TAM「がーん」

後はたっかんとの一騎討ち。
TAM「オレンジ、むっちゃ位置エネルギー低いんすけど」
わし「ほんまや、わははは」
このゲームでは高さ=移動力なので位置エネルギーが低いとあんまり移動出来ひんようになる。パワーがないのだ。特に後半は移動力がないと何も被せる事の出来ない1手を打たなければならなくなる。

わし「ほれ」
TAM「あ、遺物が見えました」
わしが2マス進めたいので2個だけ動かした。そうすると緑のキャップがまるで歴史の遺産のように掘り出された。


海面から頭を突き出したかのように見える緑の遺物。かつてTAMTAM文明がここにあった証拠である。

たっかん「うわあ、もうあきません」
わし「じゃ、これで終わりと」
かぽんちょ。手元にあったキャップを被せて終了。所要時間20分

とりあえず今んとこ全勝。

TAMのコメント

これやっぱりおもろいっすわ。絶版なんが腹立ちますわ。ようやく複数プレイ出来ました。

これって、4人でチーム戦やっても凄くおもろいらしいで。

2人でやってもおもろいですもんね。

ソマーリオ

アブストラクト嫌いの俺やけど、何故かこのゲーム凄くおもろい。ドイツゲーム大賞で唯一のアブストラクトであるが、それに見合うおもろさがある。

※最初アブストラクト唯一のを付けていたが、トゥイクストの兼ね合いから評価を変更する。

このかぱっと被せる感覚とキャップの色使いがマッチしてて、まるでアンディ・ウォーホルの描くポップアートのようなゲームである。

手番待ちにはシカゴの四つ玉のような事も出来るし、プラスチックやけど、触れてよし、挟んでよし、被せてよしの三拍子そろったコマだ。


手品にしてよし!


吸い込んでよし!


目ん玉の替わりにしてよし!

昨年度行われた街頭アンケートの結果もこうだ。

毎日被せたいもの
1 カツラ
2 フォーカスのコマ
3 シーツ

と、1位のカツラに迫る勢いである。

いつも悪手を打つのだが、できる限り悪手を打たないようにプレイすれば勝てる、とても不思議な感覚のするゲームだ。オセロにプレイ感は似ている。

※ 勝ち方があると思うのが、オセロでさえ超弱い俺には勝ち方が分からないゲームとしか評せない。

考えても無駄。

さくさくいこう!

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