Lorenzo Silva
Hjalmar Hach
Horrible Games
Hobby Japan
2〜4人
40分
覇王龍城
駿河屋で購入
崩れゆく龍城の建材を使い、自らの龍城を完成させて覇王となれ!
「覇王龍城」は中国の伝統ゲームである麻雀からヒントを得たゲームです。
崩れつつある龍城から牌を取り、それを自分の城の建設に使いましょう。
同じ種類の牌を集めてその上に社(やしろ)を建てれば、点数が獲得できます。
精霊の助けを求め、その力を解き放ちましょう。
ただしご注意を。勝利を得るためには、太古龍の要求を謹んで受けなければならないのです!
ユニークなコンポーネントと、様々な精霊たちの能力、
何よりも立体的な自分だけの城を建てられる、家族でも楽しめる城郭建築ゲームの登場です。
プレイレビュー
どう見ても上海。それほど上海にはまったわけではないが、麻雀のようなコンポーネントに惹かれて予約した。ネットではなかなかに評判も良く、ルールも簡単そうなので7歳のコタ、miaと3人プレイをしてみた。
中央に上海積みをしておく。牌は1から6までのピンズ、ソウズ、マンズの種類と、数字がない風、季節、龍の特殊牌がある。
手番には、3つのアクションのどれかを行う。牌を取るには制限があり、牌の長辺が外側になっている牌しか取れない。
一番上の段から牌を1個取り、好きな段にあるまったく同じ牌を1個取る。
一番上の段から牌を1個取り、社(屋根駒)を1個取る。
一番上の段から牌を1個取り除き、1勝利点を得る。
見ての通り、上海。積み込むときはルールに書いてある通り、3段なら3つ重ねて置いていかないと、「あれ? ここ何段やっけ?」といちいちずらさないといけない羽目になる。あ、でも今、写真でみると右下に段数かいてる絵があるなあ。下に並んでいる丸いタイルは龍チップで、終了条件になっている。
取った牌は、すぐに自分の陣地ボードに配置する。配置は空白のマスか、裏返しになっている牌の上にしか置けない。それさえ守っていれば、どのようにも置ける。
そのとき、同じ種類の牌で縦横に4つ以上(上から見て)くっついていれば、それらを裏返しにして、得点を得る。その時に社が手元にあれば上に乗っけてもよい。これは後で得点になる。
取った牌は、自分の陣地に置いていく。同じ種類をつなげていくべし。
このようにして、中央のボードに最下段だけしか牌が残らなくなったら、新たにもう1つ龍の召喚タイルを取るというアクションが加わる。これは勝利点2となり、!マークが出たら、最後のプレイヤーまでやってからゲーム終了。
社を建てた階数によりボーナスを加点して勝敗を決める。
このように縦横で4つ以上同じ種類の牌がくっつくと、裏返して得点が貰える。その時に社があれば、上に載せる事でボーナス点となる。
今回は風牌だったので、社を2個載せることが出来る。裏面にした牌の上には別の牌を積むことができる。
龍牌はあと1つだがそもそも社がないのでそんなに意味ないかも。上からみて4個以上くっつけるのだ。
まずは場に牌を積み上げていく。この作業が結構面倒で、ルールに書いてある通り、段数ごとにまとめて置いていかないと、「ここ、何段やっけ?」とボードをずらしてみる羽目になる。
コタ「じゃあ、この季節牌を2個取る。狙ってたんだ」
mia「じゃ、龍牌2個」
わし「わしも、龍牌2個」
とこのように特殊牌ばかりが人気を集める。特殊牌の効果は、陣地が出来たときに社を2個建てる事ができるのだが、そもそも社をゲットしておかないとまったく意味はない。
牌の取り方はほぼ上海なので、やったことのある人ならすぐにイメージは掴めるだろう。
徐々に龍城は取られてなくなっていく。一番最下段しか残らなくなったら、ゲーム終了近い。下にある龍タイルを取っていくことが出来るようになる。これは2点だ。
mia「うーん、ここであれを取ると、龍牌取られちゃうしなあ」
ほぼ情報公開型なので、相手に得をさせないように取りたいのだが、あまりそればかりやってると第三者が有利となるので、考えどころだ。
わしはなるべく5個以上になるように陣地を形成していく。
コタは子供らしく、どうしても欲しい季節牌ばかりを狙うので、1個しか取れないパターンが多くなり、自然、セットで手に入れる社が増える。
一見すると長考パターンに陥りがちなゲームだが、思ったよりも展開が速くて、あっという間に最下段だけが残ることになった。
こうなるとあとは龍タイルを取って終わらせるだけ。もちろん負けてる人は、牌を集めた方が良い。
点数は見えるので、どうみてもわしが勝ってる。そうなると当然、ゲームを早く終わらせるために、龍の召喚タイルをバンバンと取っていく。
そして、!マークが出て、ゲーム最終プレイヤーのわしの手番で終了。
社は、1階では1点、2階では2点、3階では3点となる。4階はルールに書いてないのでそもそも4階建てには出来ないようだ。社は建てたらすぐに得点すればいいと思ったが、わりと煩わしいので後で計算した方が良さそう。
結局、わしがぶっちぎりで勝利した。
所要時間45分
最終。結局、龍牌をあきらめたが勝利。
コタは、余らせまくったのが失敗。
これは面白いという事で、すぐに2回戦目。
今度は作戦を変えて、ひたすら密集させて高く積み上げていく作戦をとってみた。
対するmiaは、特殊牌の効果は実はそれほどでもないと気付いたため、枚数の多い陣地を作る面積作戦だ。
結果、miaがぶっちぎりの勝利だった。高く積む作戦はやり方がまずかったのか得点がかなり低かった。
所要時間25分
miaのコメント
これは面白い。もっとやりたい。
ソマーリオ
偉そうに書いておきながらわしも上海はほとんどやったことがない。上海といえばPCエンジンだが当時高価で手がでなかった。ファミコン版は絵がしょぼすぎて買う気がおきなかった。
そういう話はおいといて、上海のシステムをサブシステムとし、新たに得点体系であるメインシステムを組み込んだ非常に意欲的な作品で面白い。
これはすごい! みたいなんはないが、何度でもやれてしまう魅力があるのだ。リプレイバリューが高いというやつで、今まで自分のレビューにはこの評価はそれほど盛り込まれていなかった。凄い面白いんやけど、疲れてしまうのでしばらくはええわ、とか、ぼちぼちなんやけど、そんなに疲れないのでやり続けてしまうとか。
覇王龍城はどちらかというと後者なのだが、それになかなかの面白さもくっついてくる。
にしたのは、その複合評価からである。そのうちリプレイバリューが高いマークを作ってしまうかも。
先行作品だが、あとで遊んだ
アズール
もどうような評価だ。
コンポーネントは、麻雀をよく知ってる人からしたら少ししょぼく映るかもしれないが、重みのあるプラッチック牌で、ドイツゲームからしたら異色の出来栄え。
マークはピンズ、ソウズ以外は中国麻雀にあるのかも知れないがオリジナルデザインである。
隠し情報でないなら勝利点チップは、まあ要らんかなという印象。ボード周りに得点マスを作ってもよかったように思う。
しかし、この日本語訳はなんとかならんかったんかと思う。原題はDragon Castleなので龍城だけでええやんけと。そもそもこれ建てたんは覇王かどうかは分からんやろ。
”〇〇する義務がある”という説明も他のルールブックでは見られない表現で、どうにもこの人の訳は好きじゃない。
gioco del mondo