カナイセイジ

アークライト

1〜4人用
30分

Dr.STONE 千空と文明の灯

amazonで購入

『Dr.STONE』の世界をカナイセイジがボードゲームに。
ストーリー体験型の協力ゲームが登場。

2019年に放送され、息をもつかせぬ熱いストーリー展開と映像の素晴らしさで話題を独占したアニメ『Dr.STONE』
このアニメ『Dr.STONE』が『Dr.STONE ボードゲーム 千空と文明の灯』としてボードゲームになりました。
ゲームデザインを手掛けるのは『ラブレター』などで有名な、世界が認めるデザイナー、カナイセイジ氏。

プレイヤーは『Dr.STONE』のキャラクターとなり、各エピソードの目的を達成する為に協力します。
プレイ中にはいくつもの謎や驚きがあり、素材を組み合わせたり設備を作ったりして解決し、目的達成への方法を探ります。

アニメや原作コミック(「週刊少年ジャンプ」連載中)を見ている人はもちろん見ていなくても楽しめるストーリー体験型協力ゲームです。

プレイ感

ドクターストーンは、最近のアニメの中でもかなり好きな部類。ボードゲーム化するという事で、楽しみにしてた。評判も上々、ルールも簡単そうなのでmia、コタ10歳、ソージロ6歳の家族4人でやることにした。全員ドクターストーンが大好きである。

最初に揉めたのがやはりキャラ選択。miaは即座にスイカを選んだものの、子供二人がクロムで揉めた。わしはしょうがないので、コハクを選ぶ。多分コハクおらんとつらいやろと。
なんだかんだと先にクロムと言うたソージロに譲れという事になり、それなら僕、コハクやるという事になった。
そしたらわし、金狼銀狼のどっちやろうかな、やはり銀狼でしょという事でゲームスタート。


各キャラは能力が違っており、特に重要なのはアクションポイント(AP)と呼ぶ行動数である。また特殊能力も備わっている。

協力ゲームで、手番というのは存在せず、好きな順番で動かすことができる。全員がパスするか動けなくなったら次のエピソードカードをめくり、全員のAPが復活する。最終的にエピソードのEndingカードが出るまでに、規定の勝利条件を達成すれば勝ちである。
勝利条件というのはエピソード毎に違っており、今回のパッケージではエピソード3まである。内容を知ってしまっては面白くないので、できる限り秘密裏にセットアップするようにできている。エピソード1ではサルファ剤を作ること。アイテムを駆使して作れば良い。


初期配置。素材カードは各場所へシャッフルして配置。ラウンドカードをめくって進行していく。キャラの上にナンバリングされたアイテムカードと左には倉庫の素材カードがある。難易度調整の千空カードは用意したが結局使わなかった。

さてAPは1マス移動、1探索、1交換ごとにそれぞれ1消費する。
探索というのは、山、森、川、村、倉庫の5箇所で、素材カードを手に入れる行動だ。
このカードはシャッフルするので何が手に入るかは分からない。ただし、探索にサイコロを使う場所があり、知力か筋力を使って、サイコロ2個の目を足して、指定の数以上なら手に入れられる。APを追加使用することでサイコロを1個追加できるが、使える目はそのうちの2つだけである。

各キャラクターによって、持てる素材カードの枚数が筋力以下という制限がある。同じ場所にいるキャラ同士は素材カードを交換できる。誰かが1AP消費するだけで交換可能だ。

そして一番重要なのは、科学王国でのアイテム作成である。
集めた素材を使って、別のアイテムを手に入れるのだが、何が出来るかをプレイヤーは知らないようになっている。アニメや漫画を読んでれば分かるが、アイテム01をアイテム05にする、みたいな感じで書かれているのだ。

アイテムには錬成と加工の2パターンある場合もある。どちらかによって出来るものは違う。
必要APはカードに書かれているが、?マークは溶鉱炉タイルにあるようにレベルによって違う。最初は、プレイヤー人数×2なので、8APも必要となるのだ。
一人で8APも持っていないので、協力してAPを支払う事でアイテムを作ることになる。

というわけで、ゲームスタート。
コハクは筋力が高いので山にいき、素材を集める。
知力の高いクロムは、川で素材集め。


クロムは3APと少ないが、カード2枚のうち1枚を選択できるという強キャラだ。

銀狼は女の子がいるとサイコロ1個追加で振れるので、山に行く。
スイカは実は一番APが多いキャラだ。村に行く。


コハクと同じ場所で、能力を使い素材を入手。素材の種類はそれほど多くない。

mia「お役に立ちたいんだよ」

ネタバレになると困るので、細かい事ははしょるが、途中でどこで手に入れたらいいのか分からない素材が出てくる。

わし「ちゅうか、倉庫って何?」

倉庫と書かれたカード山だけが謎である。
ルールを読むと、科学王国で探索すると手に入る素材カードだった。

わし「あ、ここでも素材入るのか。クロムの家か」

それに気づいたのはゲームの後半で、その頃にはすでに間に合わない状態になってた。
ゲーム展開は非常に早く、あっという間にエンドがくる。


銅と木材を使って錬成すればアイテム05が入る。?マークなので8AP必要。
ちなみに加工のAPは少なく済む。

慌てて、色々作ったものの、エンドカードが引かれゲーム終了。
負け。

所要時間30分

コタ「もっかいやろ」


科学王国では、素材カードに制限がないので、無尽蔵に置いておける。

実のところカードの枚数が少ないので、全てのカードは把握できた。
何がどこにあり、どれだけ必要なのかの情報がある。

二回目はサクサクと進む。
あれこれ役割分担をして、必要な枚数だけをゲットしていく。

そして、サルファ剤完成! 最後のカードの写真も撮っていたが、見せるわけにはいかないのでお蔵入りしといた。
ラウンドカードの枚数をみるとほとんど余力がないカツカツのデザインとなっているようだ。
カードもほとんどを使う。

所要時間20分

miaのコメント

スイカつまらない。APをアイテム入手に使ってるだけで、やることがない。

ソマーリオ

2回目のプレイをやってみて思ったのは、協力風であるが、協力ゲームではないという事だった。単にじゃ、ここでAP4使って、わしとコタが2使うから、みたいな指示をしてるだけでただの頭数合わせである。?マークのAP消費量が半端じゃないから、余計に強くそう感じる。ゲームを能動的にプレイしている感覚がない。

1回目のプレイでは、内容を知らないだけに、協力してる感じが少しはあったが、2回目となると、一人で出来る作業以外何者でもない。

あくまでエピソード1だけの感想だが、システム的にカツカツにするようにできているのが原因である。1回やっただけで全容がわかってしまうのだ。素材の種類が少なく、システムに遊びの要素がないから、一本道で物凄く機械的になる。

何ができるか分からないというのは非常に面白いアイデアだが、それを知ってしまうと、面白さは激減してしまうのは大きな欠点だろう。

とはいうもののキャラゲームの第一人者であるカナイセイジが手掛けただけあって、キャラクターの雰囲気はそのまま、ドクターストーン好きにはたまらないゲームではある。
何ができるか分からないという以外、システム的には珍しいものではなく、昔風のキャラゲームと思えば、悪くない出来である。

2回目以降であっても、もうちょっと難易度が高ければよかったように思う。
おそらくこのデザインから次々に続編を出していくのだろうから、そこを改善して貰えれば楽しみが増える。

すでにドクターストーン好きは買い、それ以外はスルー、これをやってから原作を見るという逆の状況は考えられない。
コタなんかは非常に楽しそうにやってた。

エピソード2追記

これをやって書いた翌日、(モンハンばっかりやって、慌ててやって慌ててレビューを書いた)、マイシティをやろうと思ったらコタもソージロもどうしてもこれがやりたいとのたまう。
しょうがないのでエピソード2をやった。

まだ1回しかやっておらず、ミッション失敗。中盤で負けたのでカードの内容を知ることができず、次回も楽しめそう。時間は30分では終わらず60分近くかかった。素材カードの枚数が増えて良い意味で見通しが悪くなった。
ただやはり最適解みたいな動きが見え隠れしてしまう。
ボードゲームというより、情報を隠蔽して徐々に明らかにする手法は、デジタルゲームっぽいデザインだ。
昔、スーファミで無人島物語ってのがあったが、あれとそっくりではないかの。
無人島物語Dr.Stone版みたいなのを作れば、きっとこれをデジタルゲームにすればいいのだろう。

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