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Reiner Knizia
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Hans im Gluck
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30分
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カルカソンヌ・ディブルグ
ルール説明
二人専用カルカソンヌ。周りが城壁に囲まれていて、得点ボードにうまく止まれば特殊タイルを貰える。
プレイ感
クニッツィアの作ったカルカソンヌという事で話題になったゲームだが、周りでの評価は「まあまあ」であった。
最初、城壁を周りで作る。この中でしか広げる事が出来ないって訳だ。
初期配置。城壁が得点ボードになってて、タイルの置いたところに止まると特典タイルが貰える。
タイルは水平垂直方向に分断されてるので都合8辺ある。おかげで繋ぐ時に分かりにくい。
城壁のつながってる中に修道院を建設出来る感じなので、今までのカルカソンヌの常識から離れているからだ。
「うーん、これがなんか妙な感じ」
塔と家が組み合わさって乱立するような感じになる。
スタート場所がいくつか決まってる。
こじんまりとまとまった城内都市が完成していくが、どうにもコマが不足がちになる。
なんかおもろないな。。。
確かにローさんのいうように、「男のロマン」がない。
こんな感じで細かく乱立する。一番大きな家を持っていれば最後にボーナスが貰える。手前に置いてるのがボーナスタイルで最後に5点入るとか完成してなくても点数が入るとか、いくつかの種類がある。
点差もつきにくく、ちょこちょこ小さく得点が重ねられていく感じである。
結局、30分で、TAMに勝った。城壁の半分もいかないスコアで、拍子抜けである。
TAMのコメント
クニッツィアやっちまいやがりましたね。
これやったら普通のカルカソンヌを二人でやってる方がおもろいっすよ。
ソマーリオ
うーん、、、、、なんだ、このおもろなさは。
カルカソンヌタイプのゲームでいまいちもまあまあもあるかいな、気持ちの持ち方じゃと思ってたが、ほんまにまあまあである。わざわざ二人用にせんでも普通のカルカソンヌで十分なのだ。特典タイルもなんていう事もなかったし。
理由を考えてみた。
何故か大きな塔や家が作りにくい。これが一番大きな原因である。
カルカソンヌといえば「超巨大都市萌えー!」なところが男心を熱くする。ディブルグは周りの城壁がそれをさえぎってるから無理なのかというとそうではないのだ。
問題はタイルの構造にある。このディブルグは最初に説明したように水平垂直方向に分断されているので、周りを固めないと大きさが確定出来ないのだ。分かりやすくいうと、従来のカルカソンヌで一番小さな城壁はリップ型都市、2枚で作る事が出来る。ところがディブルグでは、水平垂直方向にまっすぐ区切られた線のおかげで3枚必要となるのだ。
また塔と家が混在出来るので、スペースがあれば相手の意志によって簡単に小さな区画に納める事が出来る。(スペースがない場合は道が邪魔をするので難しいケースがある)
ここがカルカソンヌとの違いである。相手の隣に置くなんて区画を広くするだけで通常考えられないが、ディブルグでは区切り線がタイルの端(書いてる意味が分かりにくいかも知れないがカルカソンヌはタイルの中にある)にあるので、相手の区画を増やす事なしに確定させる働きがあるのだ。
例えば一番手前の真ん中付近の白コマが乗っているタイルの家(赤の屋根)部分を完成させようとすればタイル3枚必要になる。これはタイルの境界線が端にあるからである。
自然にこじんまりとした塔と家が立ち並ぶ城内になる。周りの特典タイルを獲得するにもズドンと大きな点数を手に入れるよりも細かく得点した方がよいとなっている。おそらくこれは意図したものだろう。城内が大きな家2軒と塔1つだけで済むようじゃ、おかしな城内都市になってしまうからだ。
ところがこれがゲームとなると、かなりロマンが感じられないものとなる。大地に自由自在に広げられたカルカソンヌを懐かしく思う。タイルが4辺しかないので、凄く大きい城塞を作った気にさせられるのだ。
こういったタイル構造なのでカルカソンヌでありながらプレイ感は違ってくる。細かくちょびちょび得点する様は、ビリヤードの4つ玉のような感じである。タイル構造の変革により二人用にチューンナップされバランスは抜群によいが、個人的にはタイル引きの運こそがカルカソンヌの醍醐味であるように思うのでまあまあになってしまったという訳だ。
正にクニッツィアらしいゲームといえる。カルカソンヌをやってて、大きな都市を完成させた時に心地良さを感じた人には勧めない。こつこつと細かくやっても勝ちは勝ちだという風に計算して勝つカルカソンヌがやりたいという人は是非買うべきだろう。