Emerson Matsuuchi

Plan B Games
アークライト

2〜5人
60分

センチュリー:ゴーレム

駿河屋で購入
この星の地下深くには《ソウル・クリスタル》が眠っています。
それは人間が生まれるよりもずっと前、かつてこの星に住んでいた住民の亡骸(なきがら)が変容したものだと、言い伝えられています。
プレイヤーはクリスタル商人となり、さまざまな《ソウル・クリスタル》を交易します。
取りそろえたクリスタルを使ってゴーレムを作り上げ、得点を競いましょう。

プレイ感

ボードゲームに対する情報収集がおざなりになってる間に、なんだか妙なゲームが出てた。センチュリー:ゴーレムは、先に発売されたセンチュリー:スパイスロードのテーマ替えただけでまったく同じゲームとのこと。3部作として出す予定で次はニューワールドらしい。3つ揃えると別のゲームができるという話だが、どう見ても中身同じなので、どうなんのか。miaと7歳コタとの3人プレイにて。


ルールはたった1枚の紙にシンプルにまとめられている。
手番でやることは、自分の手札から商人カードを1枚プレイするか、場から商人カードを手に入れるか、必要なクリスタルを支払って場から勝利点カードを手に入れるか、プレイした商人カードをすべて手札に戻すか、のどれかを行う。

プレイする商人カードは、アイコンによって、クリスタルを手に入れる、クリスタルをアップグレードする、クリスタルを交換するの3種類示されており、描かれている通りの事を行うだけ。
場にある商人カードを手に入れるには、一番左のカードなら無料、二番目のカードなら一番左のカードに自分のクリスタルを1個置いて手に入れる。三番目が欲しいなら、一枚目、二枚目のカードにそれぞれクリスタルを一個ずつ置いて、四番目以降も同じように手に入れる。
勝利点カードはゴーレムの絵となっており、描かれているクリスタルを支払う事で、手に入れるが、一番左には3点と二番目には1点の追加ボーナスコインが付いているのでお得だ。
休息はプレイした商人カードをすべて手札に戻す。
クリスタルは赤、青、緑、黄の順に価値が高くなっている


初期手札。黄色クリスタル2個手に入れるカードと、2回アップグレードできるカードだ。場は上に勝利点カード、下に商人カードを並べる。カードの順番は左の方が得になっている。

こうして誰かが5枚(3,4人の時は6枚)の勝利点カードを手に入れたら、ラウンドを最期まで行ってゲーム終了。
ゴーレムカードの得点と、ボーナスコインと、手持ちのクリスタルは黄色以外は1点として合計点が多いプレイヤーが勝ちだ。

初期商人カード手札として、黄色クリスタル2個手に入れる、アップグレード2回を貰う。それから先攻有利なため、後攻プレイヤーはクリスタルを貰う。

コタ「僕からやっていい?」

わし「ええで」

コタ「やった、これ狙ってたんだよね」

一番左の黄色クリスタル4個手に入れる商人カードを手に入れる。

実は、これが後々まで効いてくることになる。
わしは黄色3個で赤1個交換するカードを手に入れる。

序盤は、このように自分の手札を強化する事に努めることになる。

自分がもてるクリスタルの数は、キャラバンの制限があり10個までしかもてない。

だから順次、クリスタルをアップグレードや交換を行って、価値の高いクリスタルに交換していく必要がある。

わし「あ、お前、緑のゴーレム狙ってんな?」

mia「ばれたか」

ほとんどすべて公開情報なので、相手のクリスタルの動きをみればどのゴーレムを狙ってるかがすぐに解る。

mia「よし、ゴーレム錬成!」

今回のゴーレムの配置は左側に勝利点の高いのが偏っている。できればここを狙ってボーナスコインも一緒に手に入れたい。

幸い、赤のクリスタルを直接手に入れられる商人カードはわししか手に入れていない。

わし「黄色3個で赤に交換」

このカードを使うと当然、黄色が枯渇してくる。

わし「くっそー、コタの黄色4個カードが欲しい!!」

しばらく進めてみると、あのカードがかなり強力なカードだと解った。


ゴーレムの上に置いているボーナスコインは、ルール通りの銅貨が3点、銀貨で1点ではどうにも納得がいかなかったので、わざと銀貨3点、銅貨1点として順番を入れ替えている。

コタ「じゃあ、休息」

なんか手札を使い切らんのに、すぐに休息するコタ。

わし「手番損するからまとめて休息した方がええで」

そしてようやくボーナスコイン付きゴーレムを錬成する。

ゴーレムは隠し情報なので、裏向けにする。

miaは、安いゴーレムを次々に手に入れていく。
わしは高いゴーレム狙いだ。

中盤になって、青クリスタルを多用するゴーレムが山ほど出てきた。

わし「くっそー、青クリスタルは、初期アップグレードでしか作り出せん」

かなりピンチな感じ。

ここでわしはさらに失敗を招いた。

アップグレード3回という商人カードをコタに渡してしまったのだ。

わし「まあ、コタはすぐに休息するというパターンなんで、少々譲っても大丈夫やろ」

mia「子供だしね」

miaは青クリスタルゴーレムを順調に作って行き、とうとう5枚に。

わしはこのときまだ4枚しかない。

慌てて安くてもいいへっぽこゴーレムを錬成する。

最期は、miaが6枚目のゴーレムを錬成して、わしでゲーム終了。

mia「くう、負けたか」

わし「こりゃあ、勝ったな」


最終。藁ゴレームのへっぽこさが失敗やった気がする。

と思いきや、コタがぶっちぎりで勝利。

なんと!! 完全に油断してた。

所要時間60分

コタのコメント

面白かった。またやりたい!

ソマーリオ

ルールを読んだ感じでは、「あれ、これ宝石の煌きやん」とまじで宝石の煌きの作者が作ったんかと調べたくらい似てる。というより、宝石の煌きの別バージョンかと思ったくらい。しかし実際にゲームをやってみると、プレイ感は違っていた。

宝石の煌きが拡大再生産なのに対して、センチュリーは、拡大要素はなくコンボを探す感じだ。最初やった感じでは、そこらへんがよく解らなくて、単に安い商人カードを手にして、流れるままにやっていったが、本来は、自分で強力なコンボを頭に描いて、そのガイドラインに従って惜しまず商人カードを手に入れていくのが本筋だろう。

間違いなくこの2つが対比される事は多いと思うが、オリジナリティの面と、他人への嫌がらせを加味するとわしは宝石の煌きに一票を投じる。
センチュリーは、中盤以降、完全にソロプレイ状態となる。相手があと何手で、どのゴーレムを手に入れられるかが計算出来てしまうので、楽しみが半減してしまう。
またやりこんだ人には絶対に勝てない。

否定的な意見を書いたが、決して面白くない訳ではなく、プレイ感も軽いし、ルールは簡単、セットアップは簡単でリプレイ欲求は高い。ただ宝石の煌きがよく出来すぎていたというだけだ。わしの評価としては、Buonoの一歩手前くらいで、宝石の煌きよりも楽しいという人も多いだろう。

絵柄はフランスのボードゲームぽさ全開で良いと思う。コインはメタル製だし、クリスタルはとても綺麗だ。クリスタル収納箱もセットで付いており、蓋付きでばっちりとまとまる。このコンポーネントでこの値段ならコストパフォーマンスは高い。

テーマ的にはスパイスワールドの方が好きだが、あちらがありきたりな木製駒なのに対して、こちらはきらきらと輝くクリスタルなので、微妙な差でわしはゴーレムの方がいいかな。

gioco del mondo