Wolfgang Kramer

ASS

2~4人用
60分

キャプテン・フューチャー


時は未来、ところは宇宙
光すら否む、果てしなき宇宙へ
愛機コメットを駆る、この男
宇宙最大の科学者であり冒険家カーティス・ニュートン
だが、人は彼をキャプテン・フューチャーと呼ぶ!

プレイ感

わしが子供の頃、NHKのアニメ第二弾として、エドモンド・ハミルトン原作のキャプテンフューチャーを見てた。これがめっちゃ好きで毎週楽しみに見てた。従兄弟のうちに遊びに行ったときに居間のテレビが別の番組をかけられてて、お店の方に行ったら従兄弟がキャプテンフューチャーを見てて「やるな!」と話した思い出がある。

その思い出があって、Amazonでフランス版(再生環境が違うので欲しい人は要注意)ではあるが安くDVDが出てたので、子供らと一緒に見ようと購入した。日本の正規品のBDは高すぎて無理。子供の頃の思い出通り大人になってみてもおもろい。実はその繋がりで、スターウルフもエドモンド・ハミルトン原作だったと知り、DVD借りてみた。スターウルフちゅうたら宍戸錠がほっぺたブルブル震わせてた思い出しか残ってない。

そしてふとBGGを見てたら、キャプテンフューチャーのゲームがあることを発見! ま、まじか!
フランス、ドイツでも人気のアニメやったようで、デザイナーはクラマーである。個人売買している人がいたのでコンタクトを取って購入した。
mia、10歳コタとの3人プレイにて。ソージロは寝てた。


昔のボードゲームだけあってルールは非常に簡単だが、ルールが曖昧なところと、訳がいまいち分からないところがあった。

各自10枚ずつ手札を配る。また決められた人数による宇宙船駒を持つ。3人だと40個だが、これは後述するがもっと少なくした方がいいだろう。


カードはばっちりキャプテンフューチャーである。

手番にカードをプレイする。数字とアルファベットの場合はその列もしくは行のどこかに宇宙船駒を1個置く。惑星の場合は惑星に1個置く。これを2回行うのが基本だ。おけるマスは+のところである。ジョーカーはどこでも置ける。

特殊なイベントカードが4種類ある。これはカード2枚とは別に出せるのか、3枚目として出せるのかが曖昧で分からない。
1枚は、全員が1個ずつ駒を手元に戻すものでフューチャーメンの名前がついてない。
サイモン博士は、秘密の石を好きな場所に移動させる。この石の縦横は宇宙船が置けない。
オットーは、すでにおいている自分の駒を移動させる。相手の駒があれば場所を交換する。
グラッグは、手元の駒を他の駒がある場所含めて好きな場所に置ける。その駒は持ち主に戻る。


ボードは箱に埋め込まれており、そのままプレイできる。行がアルファベット、列が数字となっている。

普通に駒を置く代わりにすでに置いている駒を攻撃することもできる。攻撃された駒はゲームから取り除く。
惑星の過半数を持っていれば、1枚(つまり通常通り)で奪える。惑星に自駒があれば、2枚で奪える。1つもなければ3枚必要だ。その場所を指定した3枚なのでジョーカーを交える必要がありきつい。
で、2回目の攻撃で、過半数に達した場合のみ、追加手番を行える。

最後に手札を10枚に戻す。

こうして誰かの駒がなくなったら、他のプレイヤーは1回ずつ手番を行ってゲーム終了。
途中で問題になったが、出したくなければパスしても良いということにした。

得点は、駒1につき1点。惑星を完全に埋めて支配してたらボーナスがあり、大きな惑星5点、中が4点、小が3点。過半数であれば1点である。

ゲームをスタートしてみると、意外とどこに置くか悩んでしまう。
このゲームの肝は過半数を越すことで、中央にある大きな惑星はあまりにも広大でまずは小さい惑星からせめていくことにする。

わし「これ、番号によってはクソみたいなカードがあるな」

4,5,8,9、D,E,H,Iという中央ちょい横あたりは大きな惑星にしか置けず、めっちゃ使いにくいカードである。

ルールを見ての通り、思いっきり陣取りである。

結構忘れがちなのは秘密の石の存在。縦横はおけないのだが、これがめっちゃ効いてる。うまく移動させることで防御にも攻撃にも使えるのだ。


中央左に赤い円柱があるのが秘密の石である。

攻撃にどのように使うかといえば、ゲーム後半コタがあと1個で惑星を支配するところがあった。ここに秘密の石をおけば、支配することが出来ないのだ。

mia「ドイツゲームらしくいっちょ噛みがええのかな?」

わし「うーん、ルール的にはそんな感じがないな」

と、過半数を超えた場所でmiaの置いた駒を1枚で攻撃する。

わし「カード1枚という普通の手番で、取り除けるから、過半数越させないようにプレイする感じでいっちょ噛みは意味がない」

ドイツゲームの陣取りはいっちょ噛みが基本だが、このゲームは初期作品なのか、まったくその方法が使えない。簡単に除去されるのだ。攻撃されると駒がゲームから取り除かれるので結構痛い。

わりと直接攻撃できるのでそのうちこういった会話がなされる。

mia「ちょっと、パパにも攻撃しなさいよ」

コタ「だってカードがない」


取り除かれた駒の残骸。

駒1個が1点なので、出来る限り手番が多い方が有利だ。つまり2回目の攻撃で過半数を越すアクションがかなり有効に思える。今回はできなかったが。
そういった意味ではイベントアクションも強すぎるので追加ではだせない気がするな。

ゲームの後半になり、はたと困った。駒が多すぎる。
このペースでいけば、泥仕合が始まるのは目に見えている。
ひょっとしてそこからがこのゲームの醍醐味かもしれないが、泥仕合を恐れて、ボードが埋まれば終了ということにした。また少し間違ったのが、使ったイベントカードを取り除いた。変な誤訳があって、そう解釈してしまったおかげで秘密の石を移動させることができなくなってしまったのだ。

とまあ、こんな間違いがあったものの、最後はわしがボードを埋めて、miaがコタに攻撃するかわしに攻撃するかというキングメーカーとなり、わしを攻撃してゲーム終了。

コタ32、mia31、わし30という僅差でコタ勝利。

所要時間50分


最終。わしは左の小惑星の支配を解かれて負けてしまった。

miaのコメント

なんか楽しかった。もっかいやりたい。

コタのコメント

結構おもしろかった。

ソマーリオ

二人の評価はかなりいい感じだが、ちょっとシステムが古いかな。
特に最後の一手にキングメーカーとなったのがちょっと残念かも。そういった意味では、最後の1手番やるのではなく、そのまま終わった方が良いように思った。

そして何より駒が多くてびっくりした。すべてのマスを埋めるのは72個あれば足りる。それに比して持ち駒の総数は驚きの120個である。
原文ルールからは、ショートゲームとして駒数を減らすことを明記しているので、26~30個くらいが適当かもしれない。

直接攻撃のところが気になったのと、大きな惑星が合計24マスもあるくせにたった5点という得点配分も気になる。
ん? 今これを書いてて思いついたが、ひょっとして大きな惑星って4箇所に分かれているので、それぞれで見るのかもしれない。そうすると各地域はわずか6マスしかないのでかなり熱い場所になる。

キャプテンフューチャー感はまったくないし、ドイツゲーム初期の陣取りという粗はあるが、後にリメイクもされているようだ。
色々踏まえた上で、再度やってみて付け足したい。

そうそう、忘れてた。Iと1、Bと8がスゲエ紛らわしいのはなんとかして欲しかった。

一応まとめてみる。
手番はテキスト含めて2アクションまで。
イベントカードは使っても除去せず通常のカードと同じ扱いとする。
駒数を一人27個にする。
誰かが駒を使い切ったら即座にゲーム終了。
中央の大きな惑星は4箇所それぞれで過半数とボーナスを判定する。

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