Richard Breese

R&D

3〜6人
90分

ボードゲームギークゲーム

しまった! 売り切れてた!
ギーク店には残ってるかな?
ここはそもそも客層が違うんだよ。
今日もボードゲームオタクは、自分の欲しいゲームを買おうとあちこちのお店巡りをします。

プレイ感

世界最大のボードゲームのデータベース、ボードゲームギークのゲームである。実際にある出版社やゲームが登場し、やたらと内輪ネタで盛り上がりそうなんで、買うてみる事にした。mia、OEC、ロー、オビ湾、タメラとの6人プレイにて。


ボードには6つの店がある。そこに自分のゲームを卸すわけだ。ゲームタイルには1〜6の数字があり、それぞれ3枚ずつある。他にブラフとしてブランクタイルが2枚入って合計20枚ある。手番に、このタイルを裏向けに好きな店に卸すのだが、店には扱えるタイルの数字指定があり価格もこのとき決める事が出来る。
タイルの数字が大きいほどゲーマー向けという事だ。そしてゲーマー向けの方が価値も高くなっている。


それぞれがほんまにあるゲーム出版社となり、それをお店に卸すのだ。さらに次のフェイズでは今度はボードゲームヲタクとしてそれを買うという2種類のアクションを行う。衝立の後ろに手札を持ち、これを卸す。

全員がパスすると、次の購入フェイズに移る。
今度はゲームオタクとして、ゲームを買う事になる。サイコロを3個振って出た目に対応したお店におく。サイコロが人を表している。

ここでスタートプレイヤーから順番に、移動するかサイコロのふり直しをしていく。どちらも1勝利点掛かる。ここでも全員がパスしたら、裏向けに配置したタイルを表向けて購入開始だ。


このサイコロ1つ1つがボードゲームオタクたちを表しており、出た数字のお店に買い物に行く。

スタートプレイヤーは、1の店にサイコロを配置しているプレイヤーだが、複数いた場合、その中で2の店に配置しているプレイヤーとなる。スタートプレイヤーから順番に1個ずつ自分のサイコロをゲームタイルの上に置いていく。全員置き終わったら、そのゲームを自分のものにし、棚の価格だけ、卸した出版社が勝利点を得る。

最後に、売れ残ったゲームを安い棚に移動して、自分のゲームタイルを3枚補充して終了だ。


最初のタイルが5と6のリーフエンカウンターばかりで、どうにもよろしくない。安く売るのが嫌なので、ギーク店の高い棚においていくことにした。

それが終わると購買フェイズ。わしは一番最初に何も考え無しに買えるもんを買うた。

オビ湾「ありがとうございまーす」

タメラ「モンテゴベイってどんなんでしたっけ」

あまり深く考えずに買うた。

オビ湾「ありがとうございまーす」

2巡目、

オビ湾「モンテゴベイは2つ合わせるとギガモンテゴベイになるんすよ」

わし「ふーん。ってあれ? わし同じのん2つ買うてるやん」

オビ湾「そうっすよ。だからギガモンテゴベイ」

わし「ん?? あー! これ2個ともモンテゴベイやんけ!」

今、気づいたー! 阿呆か!


各店には取り扱えるゲームが決まっており、数字が小さいゲームほど初心者向けとなっている。マニアックな店から初心者用の店まである。店の陳列棚は3列あり、数字はそれぞれ売値を表している。数字の高いゲームを安く買うのが基本だ。

このゲームの勝利点は、手に入れたタイルの数字なのだが、もうひとつの要素として色違いの同じ数字タイルを全て集めると1枚6点になる。5点のタイルでも6点なので、点の低いタイルほど有効だ。

※これはプレイヤー人数によるルール。少人数だと同じのを集めるとボーナスとなる。

つまり、このモンテゴベイのダブりはオビ湾だけが得する。

つっても安いのであまり気にせず進める。
それより売れ残ったリーフエンカウンターが値段の安い棚に移動させられたほうが痛い。
思うに、これは、お客さんの数が決まってるのでばらけて卸した方がいいみたい。というのをゲームの後半に気づいたが、このときはそんなこと露も思わず。

中盤になって、さいころの目が4のぞろ目となった。当然、4の店に全部置く。

タメラ「意外とそれはいいんですよ。同じ数字のゲームを集めやすくなる」

なるほど。店によって取り扱えるゲームが決まってるので集団で買いあさった方が同じ数字を集めやすい。


得点ボードは、有名なボードゲームのパッケージのイラストをそのまま使用している。素晴らしい。

ここで基本戦略として、モンテゴベイを含む3のゲームを集める事にする。

それより気になるのが、1の店の在庫数の少なさ。いつも1枚くらいしか置かれない。

タメラ「これがちょっと駄目なんですよねえ。スタートプレイヤーになるのは大きな強みになるので1の店に駒を置く動機付けになるんですが、1の店に卸す動機付けがないんですよ」

少し考える。

わし「いや、そうでもないと思うで。1の店に人が集まるという事は、ここでゲームを買うてくれる可能性が高いって事じゃないの? 確かに売値は安いけど、売れないよりは売った方が得やろ。もちろん安く買うた人が一番得するけど」

ここで在庫数が多い店には卸さない作戦にでる。ボッタクリデイズでもしょうがなしに卸してあげるかという奴だ。ゲームタイルは、毎回すべて配置する必要はなく、8枚までストックしておけるのだ。最初に重いゲームをいっぱい卸したのは失敗やった。


買いたいゲームはこのように抑えていく。速いもん順なんでプレイ順は非常に大事である。

こんな感じで、最後にようやくローYstariの3のゲームを購入して、グループ化成功。

ロー「これ、グループ化、意外と簡単かも」

なにぃ!

その通り、得点計算で2種類グループ化成功したローの圧勝。
他のプレイヤーもmia以外は1つグループ化してた。

所要時間90分

OECのコメント

売りたいけど売れない! 買いたいけど買いたくない!
読めない客足!読めない店頭在庫!そして、売れたときのメーカーとしての悦びと在庫破棄の悲しみ…
その辺の感覚が新鮮で面白い!
とは言え、メーカーで自身がコレクター魂みなぎるギークって設定が何となくポワワワン。

miaのコメント

なんだか、ぼやぁっとしたゲームで全然意味が分からなかった。

ソマーリオ

なんとも構造が難しいゲーム。どうすれば得するのかが一目で分かりにくい。今、こうして文章を起こしてみて、ああ、こうしたら良かったんかというのが解るが、初見ではなかなか解らない。

卸す場合、基本なるべく買うて貰った方が得であるので、確率的にばらけて卸した方がいい。

買う場合、タイルの価値よりも安値で買うのが一番得である。でなければ、買う事自体は悪くないが、卸元の勝利点の状況をみて買う。

特に、買う場合、その卸元に得点が入るが、自分は支払わなくてよい(勝利点をマイナスにしない)というところが、難しくしている。

様々なゲームがあるが、同じ色の数字は同じゲームってのが面白くない。合計36種類。これはもっと種類を増やすべきだったと思う。ボードゲームギークゲームなのだから、擬似的にゲーマーの気分となって、これが欲しい、これは要らないなんて、システムに関係のないところで楽しめるようにすべきだった。

内容的にはきちんとした作りになっており悪くはないのだが、どうにも見通しが悪く、切れ味も鈍く、おまけにこの内容のくせに時間の掛かるゲームとなってしまった。そうであるなら、システムに目新しさはなくとも、単にマニア心をくすぐるお買い物ゲームにしても良かったのではなかったか。オタクってそういうもんでしょ?


箱の横にもギークユーザーのアバターが載っている。けがわ曰く一時期ギークで募集していたとのこと。こういう心配りは嬉しい。

gioco del mondo