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Kristian Amundsen Ostby
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テンデイズゲームズ
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2〜5人
60分
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4人の容疑者 湯けむりに消えた謎
温泉旅館で起きた殺人事件を解き明かせ!
殺人事件を解き明かすため、裏付けの取れないアリバイを集め犯人を特定する論理思考ゲームです。
スリルある駆け引きを楽しめます。 【遊び方】・滞在中の温泉旅館で起きた殺人事件を解決するために、アリバイを証言を聞きながら裏付けの取れないアリバイを推理し、犯人を探します。
旅館には協力者がいるので、彼らの協力カードを使い、誰よりも早く犯人にたどり着いたものが勝ちとなります
プレイ感
タナカマオリジナルのクルードである。火曜サスペンス劇場の雰囲気を作っているのが面白くて購入した。
このゲーム、そもそもやる気が起きなかったのは、ひとえにルールの文字が小さいということだったが、そろそろできるんではないかと、コタ8歳とmiaとの3人プレイにて。
小さい文字を読んでみると、ルールはおそろしく簡単だった。
16枚のアリバイカードから1枚抜き、残りをすべてプレイヤーに配る。その1枚がアリバイがないことになり、真犯人、犯行時刻、場所を表している。まあ、クルードのシステムそのものだ。
アイコンで左上が時刻、右が場所、そして人物名が書かれている。1枚のカードですべての情報が記載されている。
個人的には時刻はデジタル表示のほうが見やすいと思う。
クルードはそれぞれについて1枚ずつ抜いたが、このゲームではカード1枚にすべての情報が描かれている。
容疑者4人、犯行現場4箇所、犯行時刻4つである。
ん? と思った人はわしと同じ。
3つの要素ならば64枚ないとおかしいと思うだろうが、容疑者の居場所は時刻と共に移動しているので、16枚で済むのだ。
手番には、2枚表向けになってる聞き込みカードを選び、他のプレイヤーに質問する。
このゲームの一番大切な捜査メモ。絶対に人に見られてはいけない。ここに16枚のカードがすべて網羅されており抜かれた1枚のカードを選ぶのだ。
捜査メモの書き方は工夫しなければならない。後で気づいたが、どのプレイヤーが、というのを一緒にメモしておいたほうがよい。
聞き込みカードは容疑者、犯行現場、犯行時刻の3種類あり、1から3の数字が振られている。
容疑者2と書かれていれば、容疑者を2人選び、聞かれたらそれを何枚持っているかを答える必要がある。
その時、2枚以上なら、そのうちの1枚を相手に見せなければならない。
それからその聞き込みカードを裏向けにして答えたプレイヤーに渡す。これは情報コインともいうべきもので、これを支払うことで、特殊能力を持つキャラクターを使えるようになる。質問されると得するようにできている。
こいつらがこのゲームを特徴づけるキャラクターだ。情報を渡したらコインに変わり、こいつらを使って捜査を撹乱したり、有利に進めたりする。
同じ人物を連続で選べないというルールもよい。
こうして真相がわかれば、解明と宣言して手持ちの操作メモにしっかりとマルをつけてから、こっそりとカードを見る。
当たっていれば勝ちだが、違っていればゲームを抜ける。抜けても相手に聞かれたら答える必要はある。
最初に配られたカードから、庭では一人だけアリバイがない。これは捜査に重要。
つまり庭を含めてしまえば、残りを予測できる訳だ。
まずは庭で唯一アリバイがない上原夫妻を犯人と想定して洗い出していくことにする。
わし「じゃ、コタに上原夫妻と赤木京子」
コタ「2枚」
わし「1枚見せて」
ここで赤木京子がきた。赤木京子はこれで3枚目。
結構困るのが3種類のカード
わし「これ、意味あんのか?」
まあ、複数枚当たりやすいっちゃ当たりやすいけど。
ゲームは進んでいく。
そのうちクルードで使ったテクニックを利用するようになった。
mia「3時は何枚持ってる?」
わし「2枚なんで1枚見せる」
mia「…」
mia「…」
mia「これ、見たやつじゃないのよ!」
それから一番恐るべき質問がきた。
mia「庭の枚数」
わしの手元には庭が3枚もあるのだ。これはばれる訳にはいかない。
そこで情報コインを使って、嘘つきの小説家を使うことにした。こいつは正しい枚数にプラスマイナス1をして答えなければならないのだ。
わし「2枚」
mia「2枚? ということは1枚か3枚。とりあえず1枚見せて」
わし「ほい」
mia「…」
mia「…」
mia「これ、何回も見たちゅうの。腹立つわ」
わし「わははは、アホや」
このゲームを特徴付けているのはなんといってもそのキャラクターの特殊能力である。コタにどうしても聞かれたくないときに中居を使ったりもする。
こいつを使ってコタに情報をみせなくした。後半はキャラ使いまくりである。
もちろん
コタ「パパ、これ見た。くっそー」
基本である。
mia「しかし渡したやつ、よく覚えてるなー」
ここでわしはコタから衝撃的なカードを見せてもらう。
上原夫妻の庭でのアリバイ成立。
これで捜査は振り出しに戻ってしまった。
少々まずい捜査メモ。プレイヤーのカードを書いておくべきだった。
とりあえず庭はコタが1枚持っており、わしが3枚持っているので、miaに庭と混ぜて聞くことにした。
しかし後半になると聞き方がとても難しくなってくる。なんといってもわしのように同じカードを見せられる可能性が高くなってくるのだ。
むむむ。どうやって聞けばいいのだろう。
コタとmiaの質問にもしっかりと耳を傾けて、縦系の場所と横系の時刻の枚数をしっかりと把握した。
最初から自分のカードと誰に見せて貰ったかをメモに書いとくべきやったなあと思いつつ、じーっと考える。
あ!
見えてきた。
もうそろそろ終わらさないと晩ごはんがとmiaが言い出した。
ここは一か八かだ。考えている時に、キーとなる枚数を聞き逃したのだ。多分、3枚と言ったはず。それなら
わし「解明」
mia&コタ「うっそ!」
わし「少し自信がないけど挑戦する」
メモ帳に大きなマルを書いた。上原夫妻が客室で犯行に及んだと。
こっそり見てみる。
わし「…」
わし「…」
(これ、上原夫妻なのか?)
わし「…あ」
mia「間違い?」
わし「当たった」
上原夫妻、カードの絵は夫婦で描かれてるのに、メモとかでは夫だけなので、すげえ分かりにくい。
間違わないように、大きく丸で囲む。そして……正解!
mia「あ、言わないで。わたしも予想してみる」
コタ「ぼくも」
mia「あ、くっそう。間違った。犯行場所はあってたのに悔しい」
わし「それわしが隠してたやつや」
mia「そうなの?」
コタ「間違った。悔しい」
わし「それもわしが隠してたやつや」
所要時間60分
miaのコメント
推理ときいて苦手だなあと思ってたけど、意外にも楽しかった。
ソマーリオ
基本的なシステムはクルードとまったく同じ。失敗すると脱落してしまう。修道院殺人事件では、脱落しないようになっているのでがっかりした。まあ、この枚数だと、しょうがないかもしれない。
このゲームらしさというのは本文中にも書いてあるが、答えることで、自分にもコインが手に入るというメリットがあり、それを使って、特殊能力を使えるところだ。
キャラクターはいかにもな人材が揃っており、雰囲気を盛り立てている。
これは情報撹乱にも使えるし、取得にも使える。特に芸者は、煮詰まった後半部分で打開策になるだろう。
このゲームの難点は、まさにそこで、後半、容易に同じカードを見せられるところである。これを防ぐために、絶対的に、誰に見せて貰ったかをチェックしておかなければならない。
縦軸と横軸で情報が違うので、聞き方は難しく、クルードよりも難易度は高い。
コンポーネントは、ほとんどが推理メモの束だ。これにカード数十枚という構成である。絵柄は火曜サスペンス劇場の雰囲気を真似ておりとても雰囲気が出ている。
わかりやすさでいえば、クルードを推したいが、少し難しいものをというのであればこれを候補に入れればよいだろう。ただし、人数が4人以上になるととても難しく、時間が掛かると思われる。