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Heinrich Glumpler
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KOSMOS
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2〜4人
30分
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魔法の掃除機
ここはイギリスにある魔法学校。
魔法科目のひとつに空飛ぶホウキがあるのは皆さんご存知ですよね?
それは間違いです。
というのは、現代の魔女は魔法の掃除機にまたがって空を飛ぶのです。ホウキで空を飛ぶ魔女なんてもう居ませんよ。ご存じでしたか?
プレイ感
コンポーネントからして、かなりおもろそう。まずはBBとの二人プレイにて。
ルールブックを読んでほほうと唸らせる。彗星の軌跡タイルを魔法の本にセットしていき、一気に空を飛ぶ。前もってプログラミングする感じである。
今回のシナリオは奥にある家を8の字に描いて帰ってくるレースである。
プレイヤーはそれぞれ、魔法の本1冊と魔法の掃除機と彗星タイルを手にする。もうこれだけで魔法っぽくてワクワクしてくる。
手番になると、目測で欲しい軌跡タイルを選んで魔法の本に順番にセットしていくか、空を飛ぶことを選択するだけ。飛び方は、魔法の本にセットされた順番に軌跡タイルをつなぎ合わせてその先に掃除機を置く。
順番がきたら、バラバラのタイルを選び魔法の本にセットするだけ。そして飛び立つ時は一気にこれを使って飛んでいくのだ。目線でどれだけ上手く操作出来るかを競うゲームだ。
おお! 美しいラブシュプールを描いて掃除機が飛んでいく!
ジェミニ、ジェミニ、イッソライト!
青い空ひかるう、その微笑みは
真冬に咲いた花さあ♪
つうトシちゃんの歌はいい。年がばれる。
素晴らしいシステム! あの、何もせずいつも事件を解決するのは周りの二人だけというハリーポッターのように空を飛ぶ感じがよく出ている。
お、お前、何曲がってきとんじゃー!! 相手にちょっとでも当たると元の位置に戻される。
次のターンに軽やかに抜けた。つもりが、正面に障害物がぁぁ!!
いくつかシナリオがあり、まずは練習シナリオ。猫を捕まえるつう奴からだ。
目測には自信のあるわしだが、さすがに最初は曲がりすぎたり、いきすぎたりしてしまうものの猫に最初に到着して勝ち。
すすいのすぃ〜
これではあまりおもろくないので、次のシナリオに挑戦。
8の字を描いて自分の家に帰ってくるというもの。
上手く操作が出来ないBBを尻目に、気持ちよ〜く空を飛ぶわし。
驚異のミニターンを決めるわし。
見物客「ま、あのステキなラブシュプールを描いてるのはあきお様の掃除機だわ」
やんややんやの大喝采(嘘)
ようやくBBも飛び出す。
もうぶっちぎりの勝利かというときに、BBが不気味な軌跡タイルを取る。
わし「へ? なんで左カーブ? 右カーブせんとあかんのんちゃうの?」
BB「ええねん。ほな、飛ぶわ」
わし「へ? もう飛ぶ???」
あああああーーーーーーーー!!!
ここで右カーブすればそのまま帰れるのに、何故か左カーブを取るBB。
BBはわしの前方に来るように飛んできたのだ。これではわしが次飛んだら当たってしまう。
当たったら、その飛行は失敗とみなされてターンを無駄にするのだ。
わしのセットはこうだ! 確実に当たるじゃねーか!!
わし「お、お前って奴は!!!」
BB「じゃ、次どうぞ」
この女、最低や! 何時の間にやらゲーマーみたいなことしやがって。
再び同じことやろうとするBB。
こいつが何を取ったか確認しつつ、わしも同じ方向に大きく迂回。
BB「みんといて」
わし「見るちゅうねん」
そして目いっぱい迂回して飛行開始。
もうその手は食わん!!
BB「ちぇ」
ここまで来れば追いかけてきても無駄じゃー
勝ちー!
所要時間 20分
勝利!
BBのコメント
上手いこと飛べんわあ。
「お前、ほんま最低やな」
なんで? これってこういうゲームちゃうの?
あー、でも私が意地悪したって書かんといてや!
もう書いたちゅうねん!
ソマーリオ
コンポーネントに出てくる小品といい、デザインのやり方といい、非常にテーマとして上手くまとめている。
いくつものシナリオがあるのもいいし、独自に作ることも可能だ。
アナログならではのレースゲームが楽しめる。
わしゃやったことがないのでなんとも言えないが、巷で悪評判のドラゴンライダーよりもこっちのほうがアナログならではの良さってのがゲームのシステムにきちんと織り込まれているように感じる。
初心者はともかく、子供には大うけするのは間違いないゲームだ。今回は二人でやったが本来はもっと、多人数でてんやわんやの中遊ぶべきパーティーゲームだろう。多人数でやれば評価はへと上がる可能性は大いにある。
感覚は、ハリーポッターか、魔女の宅急便そのものである。
ひとつだけ難点をあげるとすれば、掃除機の駒がカチンとはまらず、へにゃんっとウイリーする奴があるところだ。しょうがないので糊付けしたが、ここまで作りこんだのなら、こんなことにならないように返しを作って欲しかった。