A. J. Porfirio

Van Ryder Games
アークライト

1人
20分

ザ・ネゴシエーター -人質交渉人-


刻一刻と変化する状況、迫りくるタイムリミット。
あなたは無事に人質を解放し、事件を解決できるか。

このゲームでは、プレイヤーは交渉人となり、人質をとった犯人と対峙します。
犯人の感情を読み、適切な言葉を投げかけながら事件を解決へと導かなくてはなりません。

犯人との交渉は、状況ボード上で犯人の感情を確認し、
手札から会話カードを出しながらダイスを振って判定を行うことで進行します。
交渉にはタイムリミットが存在し、一定の条件が満たされれば犯人の逃亡を許してしまいます。
また、激高した犯人は人質を殺害してしまうかもしれません。

プレイ感

Youtubeの紹介をみて、交渉人となって人質を救出するというテーマがおもろそうと思い購入した。
一人用ゲームで、シナリオが3つあって、それぞれ難易度が違っている。


まずは一番簡単なシナリオを始めることにする。犯人カードを出して、人質の数や感情マーカーを指定の位置に置く。会話ポイントを0に置く。
初期手札を持ちゲームスタート。


アルケインマソーが一番簡単な犯人らしい。そこに表示されている人質数(7)感情(4)にしてゲームスタート。黄色い駒が人質、赤い駒が感情を表している。感情が悪化すると振れるサイコロ数が減る。その周りにあるのが会話駒で、デッキ構築ゲームのお金にあたる。

カードを1枚プレイして、その効果があったのか、なかったのか、むしろ失敗だったのかをサイコロの成功目を使ってきめる。サイコロの数は犯人の感情に左右され、感情が悪化してるとサイコロが減るし、さらに悪化すると人質を殺していく。逆もまたしかりで、良化すると人質を開放してくれる。

もうひとつ重要なのが、会話ポイントで、これを使ってカードを購入する。いわばお金の概念で、1ラウンド毎に0にリセットされるのは、デッキ構築ゲームと同じだ。そう、これは一人用デッキ構築ゲームなのだ。
違うのは、使ったカードは手札に戻らず、再買い直す必要があるところだ。前の手番に使ったカードは買い直せないが。


周りには購入できるカードが並ぶので意外と場所はとる。

基本はこんなけ。サイコロの目は成功と、カード2枚と、表記無しがあり、カード2枚は、手札からカード2枚捨てることで成功の目にするというものだ。

もう手番をやりたくない、やれることがないとなったら、最後にイベントカードを引く。これによって状況がさらに変わっていく。

こうして人質を半分以上救出して、犯人を確保するか射殺できれば勝ちだ。人質を半分以上殺された時点で負けである。


手札から1枚出して、サイコロを振って成否を判定する。使った手札は、再度購入する必要があるが、毎回同じカードを使う事を避けるために次次回に購入可能となる。

まずは相手の話をきいて、会話を増やすことにする。
「ちょっと、話をしようか……」

サイコロ振る。成功1なので会話+2

もっかい。

失敗! 会話は増えるものの、交渉打ち切りでこのラウンド終わり。

会話ポイント3を使って、待て、そんなつもりじゃ、とそんなにカッカするなよを購入。

イベントカードを引く。
「試すような真似をするな!」

サイコロ振って、失敗。人質一人死亡。


早速一人、殺されました。このイベントカードで、刻々と時間が進むのだが、これまたランダムなので、どういう順番に出るかは解らない。

次に感情レベルが大事だと気づいたので、

「オイオイ、そんなんにカッカするなよ」

サイコロを振る。失敗。

感情レベル悪化、交渉打ち切り。

イベントカード

状況は悪化している。感情+1

やばい。

そこからは何をやるにも、失敗が多くて、あっという間に人質半分殺された。

所要時間5分


あっという間に4人も殺されてゲームオーバー。

は? は?

もっかいやる。

しかしここでは少し粘ったものの、やはりサイコロには勝てなくて、少しずつ感情が悪化してまたしても失敗。

所要時間15分

再度やってみたが、同じく失敗。

どうやらわしは交渉人には向いてないようだ。

ソマーリオ

テーマは面白く、デッキ構築システムで、まったく外れる要素がないのだが、結局はサイコロ頼みというハズレ要素があった。ポケットパンチの一人用ゲームでよくこういうのがあったが、それをデッキ構築型にしたようなイメージである。

本来は、少しずつ進展させて、人質を開放させていくという青写真を作っていくのだろうが、そんなのお構いなしのサイコロ運で、計画をたてることができない。最新のゲームシステムがまったく活きておらず、それこそポケットパンチのシステムでも同じ感覚を味わえるだろう。

計画を立てることができなければ、ネゴシエーターである気分がまったく味わえない。なんか手順を踏んでいるだけで雰囲気にまったく浸れなかった。このゲームのキモはまさにここで、雰囲気にはまれるかどうかだ。思うにイベントカードがランダムなのがあかんように思う。ある程度順番に出てくるようにしないとストーリー仕立てにはならない。

海外では人気があるのか、他にシナリオも出ている。残念ながらわしにはまったく合わなかった。

gioco del mondo