|
Werner Hodel
|
Goldsieber
|
3〜5人
45分
|
ミシシッピークイーン
ミシシッピー川を外輪船が進む。
右へ、左へとうねる川に合わせて蒸気船が進んでいく。
レースをしたら、もっと楽しいじゃない?
ほんの少しのアイデアが、民衆を熱狂へと誘うことがある。
さあ、今、蒸気船のレースが始まろうとしています。
プレイ感
1997年のドイツゲーム大賞作品で、少し経ってから、安田均氏がセレクトしたドイツのボードゲームをエポック社経由で取り扱った。コンポーネントはそのままだが、きちんと印刷された日本語ルールが付属していた思い出がある。そのうちのひとつがこれ。
何度かやったが、正直、あんまりおもしろかったイメージがない。最近、子供にトムソーヤーの冒険を見せており、何度も外輪船が登場するので、久々にやりたくなった。7歳のコタとmiaとの3人プレイにて。
一言でいえばミシシッピー川の蒸気船レースである。ルールは簡単なので、上級ルールの説明をする。
蒸気船にはスピードと石炭のゲージがある。手番の開始時に、スピードの上下ができる。1段階は無料、2段階以上一気に上下させるにはその差分だけ石炭を消費する必要がある。それから蒸気船は辺に向かってスピード分直進する。どのタイミングでも60度は無料で方向転換できるが、それを超えて方向転換するには差分だけ石炭を消費しなくてはならない。
スタートマス。今いる外輪船のタイルのひとつ先のタイルまでみえるようにする。川タイルはランダムに選ばれるのだ。
外輪船は左にスピード、右が石炭だ。ヘクスマスの辺に常に先頭が向くように置く必要がある。赤は×ってこと。外輪船にはシールがはり、全てマークが違っているこだわりようである。
プレイ手順は、先頭の蒸気船から。もしスピードを落としきれず激突したり、川からはみだすと即座に負けである。
また相手と同じマスに入るには追加で1移動コストがかかる。その場合、その駒を押しのけて別のマスに移動させる。押しのけられた駒は、好きな方向を向かせてよい。
さて、ミシシッピー川は曲がりくねっており、先頭の蒸気船のいるタイルと次のタイルまでしか見えない。先頭の蒸気船が次のタイルに入ったら、サイコロを振って次のミシシッピー川のタイルをつけるのだ。さいころの目には直進、右折、左折があり、うねうねとうねることになる。
途中、はしけの絵があれば、そこに貴婦人の駒をおく。ここにスピードを1にして入ると、貴婦人を乗せることができる。二人の貴婦人を乗せてゴールする必要がある。
こうして最後のタイルがおかれた後、ゴールタイルがおかれ、そこに最初にたどり着いた蒸気船が勝ちである。最後だけはスピードは突っ込んで構わない。
ちゅうわけでスタート。
最初のスピードは1なので、順番に2にして進んでいく。
次の次のタイルではしけが見えたので、貴婦人駒をおく。3人プレイの場合は、1個しかおかないので、争奪戦である。
いかにスピードをうまく殺して、そこにたどり着くか。
わし「よし、じゃあ、石炭1個消費して、スピードを2段階下げる」
これで次の手番で貴婦人を乗せられるハズ。
石炭は6個ある。うまく使わなければいけない。
mia「じゃあ、スピードをあげて、この駒を押しのける」
なにぃぃい!!!
わしの駒はへんてこなところに押し出されて、miaが貴婦人を狙う位置に。
結局、
mia「よし、乗せた」
白のわしの駒が次のタイルに移動したので、サイコロを振り、直線、右、左に川タイルをつけることになる。先が見えないので、あまりスピードを出すとえらいことになる。
石炭まで使ったのに、とほほ。
押しのけられると、かなり作戦が狂ってしまう。
しかしめげてる暇はない。
スピードをあげて、一気に突き放すことにした。
といっても、ミシシッピー川はうねっているため、あまりにスピードを出すと、岸や小島に激突してしまう。
最大の6なんてさすがにだせない。せいぜい4くらいがちょうどいい。
あたらしく貴婦人。
ここは着実にゲットする。
貴婦人のマスは、スピードを1にして進入する必要がある。
コタはなかなか操作に慣れず、貴婦人をゲットできない。
わしは二人目の貴婦人をゲット。
ゴールが見えたころコタは、ようやく一人目をゲット。
miaはスピードを出してゴール前に現れた最後の貴婦人、二人目をゲットしにむかう。
もうゴールは直前。
mia「これは勝った」
しかしわしはここですべての石炭を消費してスピードを6にあげ角度もまげて、驚きの追い込みでゴール。
石炭の消費の途中で写真を撮ってしまったが、ここで3石炭を利用して、スピードを6にあげて、角度を2回曲げてゴールにたどり着いた。
mia「えーー!」
しかしそこからハプニングが起きた。
わし「あれ、これお前、激突すんのちゃうの?」
mia「ちょっとまって。あ、これ無理」
なんと、ゴール前スピードをあげすぎたせいで、曲がることができず蒸気船、沈没。
クラッシュ。アホすぎ。
コタ、ゆっくりと二人目の貴婦人を乗せてゴール。
所要時間40分
ソマーリオ
見るからにキャッチーな駒、いまは無駄に豪華なコンポーネントが多いが、当時ではこれはかなり革新的なコンポーネントであった。特に外輪部分をスピードメーターと石炭メーターにした工業デザインは誠に素晴らしい。
ただ、やってみると、ちょっと細々してて、扱いにくいところがある。
それはともかく、ゲームとしてみればあまりに平凡な出来で、雰囲気を楽しむものだろうと思う。
川がうねるというアイデアは面白く、実際にそのせいで、右往左往するのは間違いない。きちんとシステムとして吸収されているのだが、どう遊んでも平坦な普通のレースゲーム以外に感じられない。
ひょっとすると3人という人数がそう感じさせるのかも。もっと人数が多ければかなりごちゃつくので面白くなるのか?
というわけで、コンポーネントだけでドイツゲーム大賞をとったという世間の評判通りの評価とさせて貰う。もちろん、ゲームとしては成立しているので、コンポーネントに惹かれたならば買うてみても損はないだろう。
まあ、トムソーヤーの冒険をみると、これをやりたくなるのは間違いない。琵琶湖のミシガンにも乗りたくなる。意外と食い物も美味かった記憶がある。
下の子も大きくなってきたし、久々に行ってみるか!