Trevor Benjamin
Brett J. Gilbert
Look Out Games
ホビージャパン
2人
20分
マンダラ
色砂を敷いて曼荼羅を描き、秘術を競え。
曼荼羅(マンダラ)とは古のシンボルであり聖なる儀式です。
色砂を敷いて世界を象徴する図を描き、
その後に破壇の儀式を経て砂は川へと流されます――それは生と死、そして永遠に繰り返す輪廻です。
プレイ感
二人プレイでお手軽そうなので購入した。こういうのんて当たり外れがあるが、コタ9歳と二人プレイにて。
初期手札6枚で、それとは別に裏向けに2枚ずつ器の場所にカードを置く。これは最後まで見てはいけない隠し得点カードだ。
ゲームマットには2つの曼荼羅が描かれている。曼荼羅の山には2枚のカードをそれぞれ表向けておく。
2つの曼荼羅は独立しており、両方のプレイヤーが置ける山と、それぞれ自分だけが出せる場で構成されている。
ボードは、厚めの布製で綺麗な絵が描かれている。表向きに2枚ずつ置かれているのが2つに分かれた曼荼羅である。中央が山、その麓にそれぞれのプレイヤーが出せる場がある。
その下は川とよばれる6つのカード置き場がある。川の右には器と呼ばれ、点数となるカード置き場がある。
手番は以下の3つのアクションから1つだけ行う。
山に1枚カードを出して、3枚まで(手札上限8枚)手札を補充する。
場に同色のカードを好きなだけ出す。補充は出来ない。
同色のカードを好きなだけ捨てて、同じ枚数手札を補充する。
注意すべきは、同じ色のカードは別グループに出せないという事。
例えば、山に水色が出ていれば、自分の場に水色を出すことはできない。その場合は山になら出せる。
自分の場には同じ色のカードをどっさり出せるがカード補充できない。山は1枚しか出せないが、カードを3枚まで補充できる。
どこかのタイミングで、ひとつの曼荼羅に6色全てのカードが揃ったら、以下に従って破檀(決算)を行う。
それぞれの場に出してるカードを比べて多いプレイヤーから順番に、山に置いているカードを1色交互に貰っていく。
場が同数なら手番プレイヤーではない方から順番にこれを行う。
手に入れたカードの1枚目は自分の川に左詰めで置き、残りは裏向きにして器マスに置く。すでに同色が川にあるならば、手に入れたカードをすべて器に置く。
それが終われば、曼荼羅をリセットするために置いているカードを全て捨札にして、新たに2枚のカードをめくり山に置いてゲームを再開する。
川にはすべて違う色が置かれる。どちらかのプレイヤーが6色すべてを川に揃えればゲーム終了である。
終了したら器にあるカードを全て表向けて、川にあるカードの下に並べて点数計算を行う。
右のマンダラでは同じ色のカードは同じ場所にしか存在できないので、黒も赤も緑も自分の場に出すのを封鎖されてしまっている。せめて1枚でも場に置かないと食いっぱぐれてしまう。
川は左から順番に1枚1点、1枚2点……1枚6点となっている。
並べた器のカードがその得点となる。つまりある色が、器にだけあっても、川にだけあっても、0点だ。
得点が多いプレイヤーが勝ち。
わし「じゃあ、自分の場にどーんと出す」
コタ「あ、じゃあ、それに対抗して」
と最初はこんな感じに出した。
しかし、自分の場に出すという事は、補充できないのだ。
ちゅうわけで
わし「山に1枚出して、3枚補充と」
お、キタキタ。
コタ「じゃあ、僕も」
手札はパワーである。TAM夫妻いわく、カードちからである。
一つの曼荼羅に6色揃ったので破檀(決算)を行う。場を比べるとわしが3枚、コタが1枚なのでわしから順番に山を1色ずつ取っていく。
コタの川をみるとすでにオレンジ、黄色を持っているので、これを残したものを取っていく。複数ある場合は、1枚は川へ、残りは点数とすべく裏向きに器に置く。
同一色を出すのは、そんなに難しくない。
問題は、勝った場合、負けた場合、如何に美味しく山を貰うかだ。
例えば勝てると思った場合、単純なところでは山は奇数が良い。相手より余分に貰えるからだ。
負けると思った場合は、相手が取るであろうカードの次のカードを強化したり、自分が手に入れられたりする方法を考えるのだ。
ちなみに負けのとき自分の場に1枚も出してなかったら、カードは貰えない。単に選んで捨てるだけとなる。
というわけで要約するとこのゲームの面白い所は自ら積み込むところにある。
ひたすら自作自演を行うのだ。
序盤に川に置くカードははっきりいってうんこである。1枚1点しかならない。
そこらへんも考慮にいれて、山の構成を考えると俄然面白くなってくる。
川の得点は左から1点、2点、3点……となる。この場合、紫は5枚あるものの1枚1点にしかならないので、緑を選びたいところだが、コタの川をみると紫は1枚4点となるので合計20点も入ることになるので差し引きマイナス8点だ。こちらが紫で5点ならばコタは緑で新たに5枚目になるので10点の差し引きマイナス5点。この曼荼羅はどちらに転んでもコタが有利だった。こういう形を作られてはいけない。悩んだ挙げ句、失点の少ない紫を選ぶことにした。
また相手が大量に持っているであろう色のカードを自分の場に出して、封殺するプレイも有効である。
コタ「あ、くっそー」
とこんな感じでゲームは進み、コタが6色揃えてしまった。
こりゃあ、負けたな。
と点数計算してみると、なんとわしが勝ってた。6色揃えようが、そもそも器にそのカードがなければ無得点なのだ。
それが大量にあったからだ。
かなり考えて山を構成する必要がある。
所要時間15分
器のカードを表向けて、川の下において点数計算する。つまり器と川の両方に同色カードがないと0点ということだ。
面白いというので、再戦。
今度は、お互いに山にできる限り枚数を出してから、分配するようになった。
最初に自分の場に大量に出して、相手にその曼荼羅に出すのためらわせる作戦も有効である。
ただし、その場合、せめて1枚くらいはだしておかないとおこぼれに預かれない。
それをコタはやってしまい、わしは1枚でおこぼれに預かる作戦にでた。
その差がでて、今度は圧勝。
それ以来、短時間に遊べて面白いので、しょっちゅうやってる。
最初のプレイでは、自作自演度が少なかったが、山に配置して、いかに手札を回転させるかの重要性が解ってくる。山は1枚だけではそもそも得点にならないのだ。
コタのコメント
簡単で面白い。負けても、またやりたくなってくる。
ソマーリオ
ルールは非常に簡単で面白い。
二人用ゲーム
の中でもかなりの良作。
たった15分程度で、満足度の高いプレイ感が得られる。
戦い方に読みの要素も加味されており、単純なルールなのに奥が深い。
また、最初に配られる器カード2枚のおかげで、運の要素も加えられているのは非常に良い。
このゲームはいかに手札を回転させるかがキモとなっている。
手札を回転させるには、8枚制限があるため、場に同色をドバっと出して手札を減らし、それから山に1枚出す必要がある。
2回目以降はそれが解ってきて、自分でハンドリングしてる感がでて圧倒的に、面白くなってくる。
また布製のゲームマットの印刷品質は非常に高く、美しい仕上がりをしている。
カードは正方形で大きめのため、ちとシャッフルしにくいところだけが欠点かも。しっかりとシャッフルする必要があるだけに、再戦するときレイシャッフル(ディールシャッフル)をせざるを得ない。
※レイシャッフルとは、どこかでも書いたが、わしとTAMがゲームするときに、ディールシャッフルという名称を知らずに例のシャッフルと呼んでたため、レイシャッフルがわしらの正式名称となっている。
シミュレーションチックなのが好きという最近のボードゲーマーにはあまり魅力的に映らないかしれないが、ルールは簡単で、奥が深いのが好きというおっさんゲーマーや夫婦で楽しみたい人に勧めたい。ルールが分かりやすいため子供が楽しめるのも素晴らしい。全然関係ないけど、MandaraではなくMandalaなんやな。
gioco del mondo