Richard Garfield

iello
Hobby Japan

2〜6人
30分

キングオブトーキョー

駿河屋で購入
怪獣が東京にやってきました。
暴れています。
今、東京タワーが怪獣の手によってなぎ倒されました。
みなさん、逃げてください。
あ、こちらに向かってきました。
これ以上、放送を続ける事はできません。あーー!!

プレイ感

マジックザギャザリングのガーフィールドが、サイコロで遊ぶゲームを出してきた。日本語版の発売を待って購入。ネットでの評判もあほらしくて面白いというので期待してやることにした。門限のため先に帰ったオビ湾をおいて、これならバランスゲームとちゃうから出来るやろと腹痛のタメラとmiaとの3人プレイにて。


手番に6個のサイコロを振る。で、好きなのを置いといて2回までふり直し出来る。効果は、攻撃、ライフ回復、エネルギーチップ獲得、それに1,2,3の勝利点がある。攻撃は自分が東京で暴れているなら、場外にいる怪獣のダメージを与え、場外の怪獣なら東京で暴れている怪獣にダメージを与える。ライフ回復はHPを回復させるが、東京に居る場合は回復出来ない。エネルギーチップは特殊効果のあるカードを買うたり、その能力を発揮するのに使用する。勝利点の目だけは1個だけでは意味が無く同じ目が3個揃えば、その数字の勝利点が入るというもの。

先に勝利点20を得るか、他の全ての怪獣のライフをゼロにしたら勝ち。得点の主な方法は、手番の最初に東京にいると2点貰える。東京にいるというのは怪獣が東京で暴れているイメージなのだ。場外の怪獣は、東京で暴れている怪獣を引きずりおろし、自分が東京で暴れる事を目的とする。やり方は、ライフを削りまくって場外に逃げさせたらいい。これはプレイヤーの自由意志だが、東京ではライフを回復出来ないことに注意されたい。さらに場外の怪獣の方が数が多いのでいずれこうなるのだ。場外に逃げ出すと、引きずりおろした怪獣が今度は東京で暴れるという寸法だ。

最初は、一番最初に攻撃の目を出した怪獣が東京で暴れる事が出来る。わしのメカゴジラみたいな怪獣が暴れる事になる。


この土俵に残れるのは1体だけ。サイコロもフィギュアも巨大である。

わし「おりゃあ! どりゃ」

サイコロを振って、勝利点を獲得する。

タメラ「じゃ、あきおさん、1点減らしてください」

mia「2点攻撃」

タメラとmiaが、攻撃してわしを降ろそうとするものの、3点削られたくらいでは降りない。

わし「まだまだ東京におるでー」


1点ダメージを無視する装甲を手に入れ、ますますメカゴジラぽくなるわしの怪獣。常に3枚のカードが表向けられており、エネルギーチップを支払って買うことができる。各怪獣に合わせてライフと勝利点を表示するマーカーがある。


がんがん攻撃をしかけてくるタメラ星人。

自分の手番が廻ってきたので勝利点を獲得。このゲームでは東京で暴れている怪獣こそが主役なのだ。
怪獣なんだから、暴れてなんぼ、攻撃されてなんぼ、である。

ここで獲得したエネルギーチップを支払って、装甲を買う事にする。
装甲カードは攻撃が1点ごときじゃ跳ね返すというもので、わしの今の怪獣にぴったりだ。

タメラ「うわあ、これはやばい。早く引きずり降ろさないと」

タメラとmiaはひたすら攻撃の手をゆるめない。

わしの装甲をぶち破り、何度も痛撃を食らわせた頃、

わし「参った。東京から出る…」

攻撃を受けた時にだけ場外に逃げる事が出来るが、ライフは既に6点。死んだら終わりである。
場外で傷を癒すしかない。


タメラ宇宙人とうとう東京襲来。

タメラ「よーし、東京にきた!」

しかしタメラの暴れ方はわしへの攻撃だった。

タメラ「こんなに得点重ねられたら、殺すしかないです」

そこからタメラの執拗な攻撃にあい、ライフはさらに削られる。


小さい緑色のがエネルギーチップ。miaの怪獣はいまだ上陸できず。

mia「じゃ、これ買う」

miaはmiaでエネルギーチップで、翼を買う。なんと、エネルギーチップを2個支払えば、ダメージを0に出来る特殊能力だ。

タメラ「やばい。miaさんに東京に上られたら防ぎようがない」

わしの手番にライフを獲得する目がでない。
やべえ、残り3点。

タメラ「やった! 3点攻撃」

わしの怪獣が倒された。

(|| ゜Д゜)ガーン!!


装甲を手に入れたものの、タメラの執拗な攻撃にあい、あえなく死亡。

そこからはmiaとタメラの一騎打ちで、miaの攻撃が次々に決まって、最後は東京で屍をさらしたタメラ星人。

mia「やった! 勝った」

所要時間20分


最期はmiaの巨大キングコングが東京を制した。

ソマーリオ

下馬評通り、まあなんとも阿呆なゲーム。とても良い意味で。
手番にはサイコロを振るだけ。それにバラエティを与えている特殊能力カードは、こんな怪獣おったおったとなること請け合い。 ゴジラ、モスラなどの特殊能力が上手くカード化されて、非常に微笑ましい。というかね、子供の味方って明らかにガメラやんけ! その能力のマニアックさ、老舗の東宝のみならず、マイナーな大映の怪獣映画知っとんねんと言いたい。

コンポーネントも良くできており、怪獣の衝立は、巨大そのもので、プレイヤーにやる気と想像力をかき立てる。サイコロもやたらとでかくて、わざと大味にして、雰囲気を伝えているのには好感が持てる。

このテーマで、HABAの小箱くらいで出されたら、全然面白みがなかっただろう。そういった意味では、全てのものを大きくする事でテーマの再現性を高くし、価格も上げる事も出来るので、一石二鳥だ。デザイナーはもとよりこれをプロモートした人も高く評価したい。

サイコロゲームとしての盛り上がり、テーマの再現度、プレイ時間の短さなど、どれをとっても文句なしの出来だ。小学生なら友達同士で是非やって欲しい。大人がやっても楽しいのだ。むしろここら辺の怪獣映画をよく知ってる大人の方がそのレトロ感ににんまりするかも知れない。

しかし、良いデザインやなあ。ゲームのおもろさを高めるための戦略をよく知ってる。そしてそれが金儲けにもつながってるのが素晴らしい。

gioco del mondo