|
Adam Kaluza
|
REBEL.pl
|
1〜5人
60分
|
K2
K2はカラコルム山脈にある山。標高は8,611mで世界第2位。中国・新疆ウイグル自治区とパキスタンの境にある。
人里から遠く離れた奥地にあるため、19世紀末までは無名の山であった。不安定な天候、強い風、急峻な傾斜に加えて、アプローチのために季節によっては40度近い高温となるパキスタン国内を移動しなければならないなど、登頂の難しさでは標高は8,848mの世界最高峰エベレストより上と言われており、実際にエベレストよりも登頂成功者が少ない(250名)ため、世界一登ることが難しい山とも言われる。遭難者の数も多く、チャールズ・ハウストン、ロバート・ベイツ共著の書籍から「非情の山」と呼ばれる。Wikiより
プレイ感
あちこちでおもろいと評判になったので買うてみた。ルールを読むと非常にシンプルな感じ。初心者用の夏山と上級者用の冬山の裏表2バージョンとなっている。まずはmiaと夏山をやってみることにした。
各プレイヤーは同じ構成の自分の山札を持ち、そこから6枚手札にする。そのうち3枚を選び、一斉に出す。移動力の合計が一番多いプレイヤーは、リスクチップを1枚貰う。
スタートプレイヤーから順番に、3枚のカードのアクションを行う。つっても2種類しかない。移動力を消費して駒を移動させるか、順応度をあげるかだ。順応度というのは、各駒(一人2駒ある)のHPと思ってくれればよい。これが0になると死亡する。またリスクチップを受け取ったプレイヤーは、ここで移動力か順応度をその数だけ減じなければいけない。
手札6枚のうち3枚を一斉にだす。緑色は移動カード、青色は順応度をあげるカードで、移動力の合計が高い方がリスクチップを1枚受け取る。ボード左の方に3枚表向けられているのがリスクチップ。プレイヤー駒は2個で、少し形が違って区別がつくようになっている。ボード右が最高でどこまで登ったかを表す駒。これが勝利条件となっている。右下が順応度ボードである。
それが終わると、適応チェックというのが入り、マップに記された数字や天候によって順応度が下がる。これで1ターン終了して、天候が進み、3枚手札を補充して同様に続けていく。全部で18ターン(18日間)でゲーム終了。どこまで登ったかの合計点が高いプレイヤーが勝利する。
実はこのプレイが2回目。というのは、1回目はルール間違いで、このゲームで最重要ともよべる天候が、6000m以上なら全て影響を受けると思ってやっていたので夏山のくせにやたらと厳しかった。その時、miaの駒は山頂で「我が人生にいっぺんの悔い無し!」と言って息絶えたとか。
このように3枚出して移動力の合計が高い方がリスクチップを取る。これは移動力か順応度をその数だけ下げる。今回は0のリスクチップがあったので、思いっきり移動力をあげて行動させることにした。
天候はこのゲームで最も重要な要素で、6日間の天候が解るようになっている。天候が悪いと6000m、7000m、8000m、山頂のセクションに分かれており、そこに居るだけで適応チェックで順応度が下がるようになっている。だから高さによる天候をみて、どこでビバークするか、一旦降りるか、などの予定を決める事になる。
これが最も重要な天候。またラウンドの進行も表している。端っこまでいけば新しく3日間の天気予報が解るという寸法。現在、6000mから山頂にかけて雪が降っており、そこにいる駒は順応度を2下げなければならない。当初これの見方が間違ってて、例えば一番右の雪は6000mから7000mまで雪なのだが、同じくすべての高さで雪と勘違いしたのだ。よくみると小さくゲージがある。小さすぎるのでこれはもっと視認性をよくして欲しかった。
各マスには最大コマ数が決められており、マックスの場合、通過する事は出来るが留まる事は出来ない。低地ではほとんど問題にならないが、高地では移動するにも移動力がかなり必要となるためかなり厳しくなるルールだ。
1駒を低地にて順応度を高めてる間に、もう1駒を登頂させるのが通常の手だ。
各高さ毎に旗のマークがあり、それをボード右にある最大でどこまで登ったかマーカーに反映させる。
最大でどこまで登ったかが勝利点であり、下山したところで、その点数は下がらない。ただし、死んでしまったら1点となってしまうのだ。
とりあえず上空の天気を見ながら登山を開始。
リスクチップは0〜2まであり、0の時に思いっきり移動力のあるカードを使うのが常套手段となるだろう。リスク無しで高機動力を発揮出来るからだ。ただし各プレイヤーのカードは全て同じなので、ここらへんは相手とのタイミングをみて使っていきたい。
高地に達した時、miaの方にスタートプレイヤーマーカーがいってしまった。高地では入れる数に制限が掛かるので、先攻の方が当然有利となる。このゲームでは手番の綾はかなり重要なので、それを見極めてカードを出していかねばならない。
これが順応度ボード。ま、ヒットポイントだ。0になると死亡する。テントはそれぞれの形になっており、1度だけ作ることができる。
ここは一旦、しょぼいカードで出方を見る。
どちらももう1個の駒は低地でひたすら順応度をあげる。
しかしmiaも良いカードがこなくて、その場に留まった。わしも一気に駆け抜ける機動力がなかったので、悔しくはなかったが、これで次のスタートプレイヤーのわしが良いカードがきたら一気に出し抜く事が出来る。本来ここから高地の天気が悪化するので、一気に登頂して、下りたいところだ。
(良いカードこい!)
ところが配られたカードではどうしても移動力が1足りなかった。くっそー!
mia「どうしようかな。もう一か八か行くか!」
なんとmiaは後攻のままそのまま高い移動力を出して強行。わしが留まったのをみて、やったとばかり登り始めた。阿呆はこれやから困る。
やられたー。
ここでmiaが先にいってしまい、わしはその後の天候の悪化に対応するため、泣く泣くここでビバークする事にした。
各駒ごとにそのマスに入る移動力を消費することで1度だけテントを張ることが出来る。テントと同じマスにいれば、順応度を1あげることが出来るのだ。高いところでは、天候関係なく順応度は下がるので、テントを張るタイミングは非常に重要となってくる。
ちなみにテントは自分と同じ色のテントなら使えるらしい。
mia「やった! 山頂にたった!」
万歳三唱するmia。
頂上にたったmia。毎回2ずつ順応度が下がるこの高さで待ちはつらい。
わしはさらに詰めて、マス目制限に引っかけて下山出来ないように嫌がらせしてやろうと思ったが、予想以上に天候が悪く、ぐんぐんと順応度が下がっていく。
高いところはやはり危険だ。
mia「やばい、死ぬかも」
慌てて下山するmia。
下りる場合は、移動力が増すカードがあるので、それを使ってひょいひょいと降りる。
そして安全圏に入りやがった。
困ったのはわし。このままビバークし続けたら確実に死ぬ。
死ねば1点になる。
もう少しで山頂というところで、下山を開始しなくてはならなかった。無念。
無念の7000mで下山開始。残りの駒にすべてを託す。
こうなりゃ、もう一つの駒で勝負じゃ。
下でひたすら順応度をあげていた駒の登山を再開。
miaも当然、登山を開始。
今度はタイミングを失敗しないように、カードの内容をカウンティングしつつ山頂を目指す。
天候は、中腹では荒れ模様だが、山頂付近ではむしろ問題ない。ということは中腹を一気に駆け上がれば後はこのままゲーム終了となる筈である。
わしは前に使ったキャンプを上手く使い中腹の天候の悪さをクリアするとそのままするすると登り、あっという間に山頂へ。
わし「やった!」
mia「やられたー」
そのまま山頂に留まり、トータル得点でmiaを上回りこのゲームを勝利という終演で迎えた。
最後の瞬間に生き残っているかどうかなので、これでOKなのだ。
所要時間60分
最後の最後に頂上に登った。右のどれだけ最高で登ったかの得点を合計して勝敗を決める。
miaのコメント
雰囲気がいい。でも夏山の2度目はちょっと簡単すぎたかな。最初間違ってやってたルールの方が厳しくておもしろかったんで冬山をやりたい。
ソマーリオ
夏山の2度目では少し簡単すぎたみたいやけど、これは皆が絶賛するだけあって、登山というテーマに非常に合致してる。週間の天気予報が出るところとか、登山家にとって最も重要なものがこのゲームでも最も重要となっている。
登山家のHPを順応度というたったひとつのパラメータで現しているところなんかは秀逸で、ルールはたったこれだけなのに、プレイヤーはヒーヒーと言いながら駒を進めるのだから恐れ入る。
プレイヤー同士の絡みは、リスクチップを使い必要十分備わっている。さらにリスクチップは急激な行動を起こすときにリスクが伴うという登山の鉄則をも見事に表現している。また手番順の綾もあり、単純な双六レースではなく、他プレイヤーの動向を見定めなければならなくなっている。
すぐにでも冬山ボードを遊んでみたい。そこが過酷であればあるほど登りたくなるという登山家の気持ちが少しだけ解る気がする。現に拡張ボードも発売されており、さらに過酷となっているようだ。
同人でも、様々な山が作られそうな気がする。というか、南極点を目指すというテーマであっても、これはそのまま使えるなあ。
やってて思ったのは、昔、磁石の駒が付いてて3種類のゲームが遊べるというポケットパンチというゲームがあった。その中で深海に出来るだけ深く潜るゲームがあったが、そのゲームに苦しさとかプレイ感が似てる。このゲームはソロプレイだが、出てきたのでTAMに貸したら偉くはまって何度も挑戦してたとか。
ちなみに高校1年生の時に冬山登山があって、アイゼン付けて金剛山に登った事がある。最初、アイゼンを学校で借りた時は、こんな長いトゲトゲ要るかいと思ってたが、そんな事はなく、これがないとまじで登れんかった。狭いし急やし、もう超さぶくて、つま先は冷えて感覚は無くなるわで、山頂に来たときにはこれからさらに下山せんとあかんのかとうんざりした。
山頂には200回登山したとかそんなんが書かれており、わしゃこいつら阿呆かと思ったもんや。
そしたら帰りはなだらかな坂で超楽ちんで、友達と新雪にダイビングしたりして遊びながら降りた。
当時付き合ってた彼女に話すと「阿呆ちゃう? その登ったのって上級者コースで、普通は登りでも下りを使ったコース使うよ」と言われた。
通りで。
わしゃ、登山はやっぱりゲームだけでええわ。