Forrest-Pruzan Creative

Ravensburger

2〜5人
45分

ジュラシックパーク:デンジャー!

こんなこと、信じられるかい?
恐竜が現代に蘇ってる!
「幻想じゃなく、実物を見せたいと思った。本物を。みんなが見て、触れられるものを」

プレイ感

Amazon.comを調べてたら、なんかもろにジョーズのゲームを発見。さらにジュラシックパークも発見して、メーカーがラベンスバーガーとみて興奮して輸入してしまった。今更に45年前のジョーズ1と27年前のジュラシックパークをそのままゲーム化するなんてマーケティングもクソもない狂気の沙汰やで。その心意気にわしらオールド映画ファンなんかは、嬉しくなってしまうのだ。
子供らとジュラシックパークよりもジョーズを先にやりたかったが、ジョーズなんか見せたら海水浴へのトラウマになることは間違いない。当時小学生のわしは未だに海水浴に行くと、サメが襲ってくるんちゃうかという恐れを抱くもんな。その点、ジュラシックパーク1はすでに3Dで子供らも観てるし、恐竜が襲ってくるなんてことは想像することすらできない。
恐竜プレイヤー対人間プレイヤーという1対多のゲームなので、わしが恐竜すれば、全員相談してできるだろうということで、mia、コタ9歳、ソージロ5歳との対決を行った。


人間プレイヤーは、まずジュラシックパークに出てきたメンバー10名から好きなキャラクターを選ぶ。なんと映画に出てきた全員が写真付きで特殊能力付きで付いているのだ。すげぇ。
キャラが決まれば、ボードとそのキャラのカードを一式手札にする。


わしが恐竜、ソージロがサトラー博士、miaがネドリー、コタがマルコム博士だ。ネドリーは、カスみたいな男だが、能力は恐竜を引きつけるので、意外と重要なキャラだったりする。死んだら別のキャラクターに交代できる。

恐竜プレイヤーは恐竜カードの山札を作りそのうち3枚を手札にする。1枚プレイしたら1枚補充する。

1ターンの流れは、恐竜カード選択、キャラカード選択、恐竜移動、キャラ移動というプロット方式だ。
まずは恐竜プレイヤーが手札を1枚伏せてだす。次にキャラプレイヤーが手札から1枚伏せてだす。まあ、伏せて出すので、同時にやっても問題はないとは思う。
それから恐竜プレイヤーが伏せたカードを表向けて、アクションを実行し、次にキャラプレイヤーも同じように表向けてアクションを実行する。
アクションは、Run(走る)、Climb(登る)、Sneak(隠れる)とあり、Runは1マス移動、Climbは崖とかフェンスに阻まれるマスを1マス移動、Sneakは駒を倒して隠れる。隠れた駒は次のラウンドに同じマスか隣のマスに出現しなければならない。


恐竜カードのアクションは2種類描かれている。プロット方式なので、伏せて出す。

アクションは恐竜プレイヤーはそのままできるのだが、キャラはClimb、Sneakには判定ロールする必要があり、書いてある数字以上のサイコロ目が必要だ。判定ロールは、他のカードを捨てることで、その数字分を足してブーストすることもできるが、キャラカードは、プレイすると基本的に二度と返ってこないので、慎重に使う必要がある。キャラは手札がなくなれば死ぬのだ。恐竜は再シャッフルして使う。

映画に出てきたように、コントロールセンター、ビジターセンター、メンテナンス小屋があり、これらの電源をOnにすることが目的となっている。
コントロールセンターが復旧すれば、これら3つの拠点とヘリポートが恐竜禁止区域となり、恐竜がいたとしても追い出す。
ビジターセンターが復旧すれば、各キャラは、捨札となっているカードを2枚選んで手札に戻せる。
メンテナンス小屋が復旧すれば、電流柵の電源がOnになり、誰も越えることができなくなる。
そしてこれら3つを復旧すれば、ヘリポートにヘリコプターがやってきて、脱出することができるようになるのだ。

ただし、それだけではあかん。各キャラ毎に目的があって、グラント博士ならTレックスを気をそらすだとか、サトラー博士ならトリケラトプスのマスに行くだとか、映画そのものの目的があり、それを達成しないとヘリコプターを使って脱出することができないのだ。


映画のキャスティングそのままの絵となっており、これはかなりテンションあがる。またそれぞれのキャラクターに目的があって、達成する必要がある。各キャラの目的は映画のイメージそのままだ。素晴らしい。

どちらもSneak状態になくて、恐竜と同じマスに動いたら、恐竜に襲われる。恐竜は一人しか襲えない。襲われたプレイヤーの手札をランダムに1枚抜き、それをゲームから取り除く(Burn/焼くと書いてる)。当然、手札がなくなったキャラは死ぬことになる。

恐竜プレイヤーは、カードアクションとは別にボーナスアクションとして、恐竜毎にマークした行動を順番に行うことができる。Tレックスなら襲ったときにカード2枚、ヴェロキラプトルは直進2マス、ディロフォサウルスは、隣マスを襲える。もしこの能力を使ったら1段ずらすが、使わなかったら、Restに移動させ、次回好きなアクションを選べる。

人間プレイヤーもFreeActionと書かれているカードを使うことができる。
グラント博士の恐竜の気をそらすカードはそれで、これをやると隣の恐竜駒をこちらへ引き寄せる効果がある。もちろん攻撃されるが、他のプレイヤーを庇う場合にも使うようだ。(使えないカードやけど)
また手番の終わりに、いらない手札をBurn/燃やして、捨札から同じ枚数を手札に戻すこともできる。

人間プレイヤーは、もう無理と思えば、そのキャラをゲームから離脱させて、新しいキャラで始めることもできる。というか絶対にそうしないと勝てないので、序盤はいらないプレイヤーで始めた方が良い。その場合、スタートマスに恐竜駒がいても、攻撃はされない。

こうして、恐竜プレイヤーは3キャラクターをゲームから殺す/離脱させれば勝ちで、人間プレイヤーは4〜5人プレイだと3キャラクターを脱出させれば勝ちである。2〜3人だと2キャラクター。

さてゲームスタート。
どのキャラクターを選ぶかで揉めている。ソージロはサトラー博士(目的:トリケラトプスのマスに行く)、コタはマルコム博士(目的:判定ロールで奇数偶数を予想する)、miaはネドリー(目的:最初から持っているが、恐竜に襲われると失う)を選択。なぜネドリーを選んだかというと、序盤は死ぬのを覚悟でやったほうが良いとアドバイスしたからだ。

どちらも移動をプロットし、恐竜から動かす。
Run+Run。恐竜カードは複数の組み合わせでできている。この場合2個の恐竜をそれぞれ動かすことができる。
人間が目指すところは、3つの拠点なので、そこを塞ぐように移動させる。

キャラクター側はもちろんそちらに移動。

コタ「ビジターセンターって捨札から戻すんだったら、今やってもしょうがないよね?」

わし「そやな」


サトラー博士がビジターセンターに近づいてきたのでヴェロキラプトルを移動させる。

そして3手目、ソージロがビジターセンターにたどり着きそうなので、前もってヴェロキラプトルを隠れて侵入させておく。
3拠点は早めに抑えた方がいいんじゃないかとアドバイスしたので、サトラー博士、特攻してビジターセンターに侵入。判定ロール3だが、ブーストして成功させる。


ビジターセンター復旧成功。タイルを表に向ける。恐竜が倒れているのは、隠れている状態を表している。
地形タイルの一辺にたくさんの崖マークが描かれているのがキャラクターが移動するのに非常な制限を課している。恐竜は簡単に越せるが、キャラクターは判定ロールをする必要があるのだ。

各自2枚捨札から回復。序盤であっても、回復は悪くないっぽい。

コントロールセンターに向かうmiaネドリーをTレックスで強襲し目的を失わせるが、その後、簡単にコントロールセンターにたどり着かれ、判定ロールで5を出して復旧する。これですべての重要拠点は恐竜から守られることになった。


恐竜駒が2個同じマスに入っているがこれはルール間違い。本来は1マス1個しか恐竜は入れない。

さらにコタがメンテナンス小屋にたどり着き判定ロールをブーストさせて成功。
これですべての電流フェンスがOnになり通行禁止となった。


フェンスの電源がOnになるとタイルが表向けられ、移動が更に制限される。実はこれが非常に厄介で逆にプレイヤーを苦しめる結果となる。逃げ道が一本道になりやすいのだ。

ヘリコプターが到着。後はそれぞれ目的を達成すれば逃げることができる。


ヘリポートにヘリコプターが到着するが、ほとんどのキャラクターで目的は達成できていない。

わし「おいおい、これ余裕で人間有利やん。簡単に3つ回復させられた」

恐竜が襲っても、カードがある序盤では殺すことはそもそもできないのだ。

しかし、そうではなかった。実はこれが大きな失敗の要因である。

電流柵を通過できないとなると、移動が恐ろしく制限されるのだ。移動先が絞られるので逆に恐竜の方が圧倒的優位に立つ。

なんとメンテナンス小屋が袋小路になってしまい、かなり迂回しないとヘリポートにたどり着かなくなってしまった。

mia「これ電流切ることできないの?」

わし「うーん、ルール的には書いてないように見える。ただネドリーは1個ずつなら電流切れるけど」

ここから、キャラクター側がまったくの苦戦になる。

カードはどうしても1枚は選ばないといけないので、恐竜に飛び込む必要がある。また迂回路に閉じ込められたコタとソージロはもうどうしようもできない感じ。

mia「ネドリー離脱させて、グラント博士にする」

グラント博士登場。

Tレックスが襲いかかる。

mia「これ、目的がTレックスの気をそらすなんだけど、同じマスだとできないの?」

わし「多分できひんのとちゃう?」

そうなるともうどうしようもなくなってくる。一手動いて、呼び寄せないといけない。

もうそこからは、キャラクターは何もできずに、ただ無駄に手札を消費していくのみ。

ソージロは、怖いといって、ビジターセンターから動かない。

そしてキャラクターは全滅した。
自滅ともいえる最後だった。

所要時間45分


2個入ったらあかん。。まあ、でもこんな感じで惨殺されてしまいましたとさ。

miaのコメント

これ、キャラクター側で勝てんの?

ソマーリオ

調べてみた。キャラクター側で勝つのは至難の業だと書いてた。最初からきちんと協力してかからないと勝てないらしい。
圧倒的に恐竜有利である。あっという間に3拠点を復旧させられるが、その後の展開が非常に厳しすぎる。手札の構成もかなりきつくて、移動にさけるカードはそんなに多くないのだ。

特にえげつないのはメンテナンス小屋である。これは電流柵タイル毎にOn/Offを好きに切り替えるようにした方がよい。
それだけで随分マシになる気がする。

また気をそらすってのもルール解釈違いかもしれないが、同じマスでもOKとしたほうが良い。

コンポーネントは最高。完全に一番楽しいジュラシックパークの世界観そのものである。正直、これほど完璧にテーマに則したボードゲームはなかったといっていい。マジで最高。
すべてのキャラクターが写真付きで勢揃いしており、目的や特殊能力の再現性もペルフェット!

なんといっても最初のジュラシックパークだけをテーマにしているのが良い。続編は見る価値もないクソ映画やから。

唯一にして最大の欠点が、ゲームの展開が恐ろしく早く、あっという間にキャラクター側が閉塞状態に陥ってしまうところ。そこは前述の方法で回避できれば、映画ファンのわしにとっては最高のゲームとなるので、是非試してみたい。

できたらウエストワールドも出して欲しいわ。

gioco del mondo