ゲームを10段階評価する!
私がこのHPで点数による評価をしていない理由は2つある。一つ目の理由は至極簡単、ぱっと見で分かりやすいという事だ。このHPを作る時に最も影響を受けたのが、B級SF分科会である。ここでも点数による評価はなく、おもろかったゲームにという評価をつけているに過ぎない。
これが非常に分かりやすかったのだ。またソマーリオという書き方もとても分かりやすく、面倒だったのでそこだけ集中して読んだものだった。
今から考えると、マイナーなテーマばかりで、ゲームとしては破綻しているのも多い時代の為に10段階評価システムでは意味がないのだろうと思う。
とにかくこの分かりやすさが気に入った。長い文章を読むのが嫌いな人はソマーリオだけを読めばいい訳だ。またメビウスの影響も大きい。当時、ゲームが面白いかそうでないかを判断する基準はメビウスのゲームカタログしかなかった。☆と◎で評価していた。これはそのままとに相当しているのは分かると思う。(まあ考えたら売り手が10段階評価したら、不味いでしょうとなるのだが(笑)
そして第二の理由、これは自分の書き手としての誇りとスタイルである。
昔読んだ小説作法の本に、悲しい、嬉しい、好き、嫌い、楽しいなど感情を表す形容詞を書くなと書かれていた。こう書いてしまうと文章は1行で終わってしまうのだ。
例えば、「このゲームは楽しい」で文章は終わりである。感情を表す形容詞を書いてしまうと文章はそれで終わってしまうのだ。小説作法ではそれを禁じ手としている。つまり、どのように楽しいかを「楽しい」という言葉を使わずに説明するのだ。これが作家の書き方だという。
なるほどと思った。作家というのは1行で済む話を10ページくらいに渡ってつらつらと書き並べる職業のようだ。普段、自分の感情を思う時に、楽しいとか好きだとか一言で片づくように考える人はいないだろう。あれこれ色んな思いをめぐらす筈である。上手な作家の本を読んでいるといつの間にか感情移入しているのは、この為である。(しかしながら文章が下手な作家だからといって、内容がつまらないとは限らないのが面白いところ。もしそうなら翻訳物は全て駄作になってしまうw)
私にとってこの長ったらしいレビューは、点数と同じなのである。点数で評価すべきものを、文章で評価しているに過ぎない。早い話「このゲームは7点かな」だけじゃ、この募る思いをぶつけきれないのだ。もっともっとこいつには言いたい事がある! そんな感じである。HPをやっている人なら、多かれ少なかれ全員そういう風に思っているのは間違いない。自分の気持の情報発信がHPだからだ。
これは文章を書くのが好きな私のケースなので、口べたの人がいるように文章を書くのが苦手という人も多い筈だ。口べたの人はお喋りよりも多くを考えていないから喋れないのだというのはありえない。口べたの人が自分の思いを伝えるにはどうしたらいいか? 答えは簡単、楽しい、と言えばいいわけだ。それが点数である。どれくらい楽しかったかを同じ基準の点数で表すデータベースの良さはここにある。誰にでも簡単に思いを伝える事が出来るのだ。
その場合、一言コメントがあるとその数字は益々生きてくる。例えば「4、システムはいいのだが・・・」とあれば、システムはいいのだが、それが上手くテーマとマッチしていないのだな、と感じる事が出来るだろう。テーマは好みだから自分ならもう少し評価は上かも知れないなどと想像出来る。これはただ4と書かれているよりも、システムはいいのだが・・・とだけ書かれているよりも、たくさんの情報を与えてくれる。
※ 実は10段階評価の最も困ったところはここにある。人によって点数の付け方に格差があるのだ。その人物がどういった傾向(高得点連発する人とか、しぶちんだとか)を持つのかから推理しなくてはならない。だから、このコメントは非常に重要になる。よって10段階評価をするHPのほとんどでは評価基準を設けている。個人的にはこの不備があるおかげで戦略やら運やら楽しさやらに細分化するのは無理があるように思う。やるならここにも基準を設けるべきなのだが、基準を決めるのはとても難しい。。。
ボードゲームの場合、好き嫌いがはっきり分かれるところがあるので、自分の好みとマッチする評価をする人を見つけるととても役に立つ。そして今度は自分も同じように評価をして、思いを伝えていく楽しさを味わって欲しい。それはとてもたくさんの人に役立つ筈だ。
もう既になくなってしまったが、私の好みとよく似ているHPがあった。点数による評価はなく、簡素な文章だけだったが、とても参考になったものだ。ちなみにメビウスの好みも私とよく似ているのでとても助かる。
私が遊びにいく点数評価をしているHPは下記である。BoadGameGeekはフレームに採用しているように、世界一のデータベースであるが英語なのと登録せんと駄目なのがネック。和製ギークを目指すPlayGameはゲームの大きさ重量など、私などは阿呆か? というくらい情報が豊富だが、ページが重いのとインターフェースが若干入り組んでるのが欠点だ。しかし日本語ベースなのは読みやすく、よくぞここまで作ったという管理人の熱意といい、日本では最良のデータベースサイトである。
軽いところではボードゲーム評価の掲示板があるが、画像がないので寂しい。しかしお手軽に点数を入れられるのはいいところだ。同じようなクラスにゲームギャラリーがある。ここは画像どころか、邦題もないので知らない人からすると何のゲームかも分からないが、老舗だけあってゲーム数(PlayGameには完全に負けるが)と評価している人が多いのが特徴である。
点数と一言コメントだけでは募る思いを伝えられなくなったら、是非HPを作って多くの人を楽しませて欲しい。
まあ、こんな風に偉そうに書いておきながら自分がデータベースで10段階評価するのが面倒なのは、ここのレビュー書き終えると燃え尽きてしまうのよ。既に評価し終えたみたいな脱力感が襲う。逆に先に10段階評価してしまうと、こっちのレビューする気が失せてしまう。仕事終えたーみたいに感じてしまうのです。一応自分のHPを優先したいので、評価しにいかないのは勘弁してねえん。またやる気が出てくればやります。
追伸 けがわさんにBuonoは点数にすると一体どれくらいかと問われた。は27段階評価で17以上、は22以上である(笑)
gioco del mondo