Klaus Teuber

KOSMOS

3〜4人
40分

グナーデンロス

ルール概要

冒険者を雇い、決闘、ギャンブル、ゴールドラッシュ3つの名声を高めていくゲーム。


なかなか雰囲気の良いコンポーネント。ボード上にある7枚のカードをめくって何勝負か決定される。右に並んでいるのは証文カード。その右が冒険者カード。

プレイ感

ぴの、TAM、MIRUと4人プレイ。ネットで結構おもろいと評判になっていたのでかなり期待してプレイ。
ちょっと証文のところが説明しにくいゲームなので、とりあえずやってみる事にした。


これが冒険者たち。それぞれ能力がちがう。最高が7である。上から順番にゴールドラッシュ、決闘、ギャンブルの才能である。

最初に引いたのはゴールドラッシュ。金鉱掘る能力で勝負するのだ。手札から冒険者カードを一斉のせで出す。

トップのぴのが金塊3個、同点2位のMIRUとTAMが1個ずつ貰う。

わしのは??

べべは貰えないのだ。同率でも同じだけ貰えるのがこのゲームの特徴。しかし、トップのぴのの冒険者は「わしゃあ、役割を果たしたけん、いぬわ」と言って帰ってしもうた。トップ能力の冒険者カードはまるでアメリカ人実業家のようにさっさと出番が終わると捨て札になる。

忠誠心がねえな!

とか言いながらも、能力しょぼしょぼのカードばかりのわしは、帰って貰わんとえらい目に会うのだ。

決闘だ! どきゅん、どきゅん……ばたりっ
この場合べべは殺される。相変わらず強力カードを出して勝ちまくる(帰りまくられる)ぴの。カードがなくてへろへろになってきている。

ギャンブルで勝負! 唯一、栄光への道を進める(これが最後まで辿り着くと優勝する)カードだ。ここでもぴのが優勢。

わしの冒険者はどうなったかって??

何をやってもそこそこ。うだつが上がらない万年係長的能力のおかげで手札はいつも冒険者であふれている。やられる訳ではない。単にそこそこ、なのだ。

しかしこのそこそこのおかげで新しい冒険者を雇わずに済む。ぴのなどは手札がすぐになくなってしまうので、冒険者の競りの時にがんがん証文を発行して、雇い直さなければならない。


右に証文を裏返して並べる。覚えておいた方が有利。

そして、とうとう恐怖の証文回収日がやってきた。市場に証文がいっぱいになると、回収日がくる。さいころをTAMがふって次々に裏向きの証文をめくっていく。ここで証文を発行しまくってたぴのは、お金を払えず不名誉のはげたかマーカーを貰って栄光から5マス後退。

ほとんど証文を発行しなかったわしは、お金をあまり払わずに済んだ。

いいぞ! 係長軍団! 熱いぞ! 万年係長!

しかしはげたかを貰うということはすぐに次の回収日が近づくのと同義。どうしても冒険者が欲しいTAMやMIRUもがんがんと証文を発行して、CEOクラスの冒険者を雇う。

阿呆やのう。時代は係長やのに。そんな上のクラスの役職になったら残業つかへんで? まあ、係長でもサービスで残業させられとるけど、気持ちの問題じゃ!

そして支払日に再びぴの、はげたかゲット!

うらやますぃ!

そして4回目の支払日にはげたか3つ目をゲットして、ぴの惨敗。


ガンガン後退するぴの。これ以上戻れなくなった。

スタート地点からわずか7マス進んだだけのわしが勝利。
所要時間40分。

……ええのか? これで??


スタートマスからわずか7マス進んだだけでわしの勝利。ええのか??

わし、なんもやってへんで? いやまじで。係長やし、全然(やったっていう)壮快感もなく、ゲームしてたんやけど。つーかゲームに参加してなかったような感じすらするで??

うーん、コンポーネントはいいし、雰囲気もいい。ルールだけ読んだらかなりおもろそう。
しかし、つまらない。手順がややこしいというか、煩雑でゲームに没頭出来ない。どれとどれが絡んでるのかもすぐに気づきにくいし。
唯一ゲームが盛り上がる場面は、回収日のさいころふりだけ。これは確かに燃える。自分の証文出るな! みたいな祈りがあってこの瞬間は楽しい。……と思われる。わしゃ、あんまり証文うたんかったんで、特に熱くなかったからよう分からんのよ。

やっぱりゲームに参加してねーな。どう考えても。それで勝ってしまうのは如何なものか。結構時間かかったなあと思ったら40分しか経っていなかった。これはつまり、その一言でいえば、おもろない、という言葉に集約されるのだろう。

たぶん、これがんがん証文発行して、わいわい楽しむようにデザインされてるのでは? だからわしみたいに勝ちにきたらおもろないのでは? そんな気がする。まあ、もっかいそういう感じでやってみるべきではあるな。

でもさ、これ、やってみた感じ、貴族の務めにそっくりなんよなあ。貴族の務めでは、コレクションを公開して駒を進める、これは冒険者を公開して駒を進める。似てる。これでほんまにルールおうてるんか? と思う感覚がそっくりだ。

トイバー、やりやがったな!

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