Peter Lewe

Spiele Spass

2〜5人
50分

ガリレオ

ガリレオは、自家製の天体望遠鏡を使って、星の運行を詳細に観察した。
夜空には無数の星と惑星がある。
この星の運行を予言することが出来たならどんなにステキだろう。
間違いなく占星術会の発展に繋がる。
ガリレオは何度も観察するうちにふと閃いた。
一見、不思議な動きをする火星だが、実は地球が太陽の周りを回っているのではないか。
ガリレオはこのことが原因で、宗教裁判にかけられる。そして、自説である地動説は間違いだったと認めた。
最後に「それでも地球は回っている」と捨て台詞を残して。

プレイ感

わしゃ宇宙が好きである。そして天体物理学者が大好きである。この人らの理論を読んでるとわくわくしてくる。という訳で、どうしてもガリレオが欲しくて輸入した。で、星が好きなBBと二人でやってみたのだが、あまりにもつまらなくて、そのまま眠っていた。で、もっかいチャンスをやろうという事でTAM夫妻との3人プレイにて。


各天体望遠鏡から惑星が多く見えるか、星が多く見えるか予言(賭ける)する。ただし、一番向こう側の星は遠すぎてガリレオ式天体望遠鏡では見えないのだ。

周りを取り囲んだ天体望遠鏡から見える、星と惑星の数を予言するゲームである。惑星が多いか、星が多いか、それとも同数(+ー1まで許容)か。ただし望遠鏡からみて最も遠いタイルは遠すぎて見えないのだ。天体望遠鏡の性能がまだそれほど高くないからである。

※ うんちく ガリレオは4センチの凹凸2枚レンズのガリレオ式天体望遠鏡で星を観察した。高倍率にすると恐ろしく視野が狭くなる欠点があるが正立像が得られる。14倍しかないのに月の全体像が見えない。しかしこれで木星の衛星を発見し、これら4つの衛星はガリレオ衛星と呼ばれている。

最初は完全に当てずっぽうである。予言マーカーは相手のターンなら早いモノ勝ちで一気に何個でも賭けていいのだが、情報が少ないうちに賭けてもしょうがない。ここはしばし、星の運行を眺めつつ、時間を進ませる事にしよう。


こんな風にあちこちから見てどのように見えるか賭けるだけ。予言は早いもの勝ち。彗星があれば+1。

しばらくすると、夜空に星がちらほらと輝きだした。手番プレイヤーのTAMが「予言しますか?」と尋ねるとわしはそろそろ予言を始めた。

考えてみれば、マイナス点になる事はないので、最初は当てずっぽうでもリスクはゼロなのである。

それでもある程度の予測はつく。そこからは全員が予言を行っていく。予言を行った後は、手番プレイヤーは、好きな夜空タイルを1枚めくるか、表になっている夜空タイルを袋に戻して、中に2枚ある夜空タイルを選んで、裏向けに戻す。それから戻したタイル以外を2枚表向けにするのだ。つまり、手番になれば1枚ずつ表向けになっていくタイルが増えていくという事である。

最初は嫌がらせで、相手の予想したタイルを外すように、タイルを交換していくので、誰もプラス点にならない。

TAM「この得点ボード、35までありますけど、全然意味ないですやん」

確かに、全員、1、2点をいったり来たり。

しかし点数はともかく、段々とゲームの楽しさが解ってきた。

TAMの惑星が多く見えるという予言を外すために、惑星3つのタイルを取り上げ、袋の中身にある星3つのタイルと置き換える。


彗星は高得点なので、真ん中のゾーンに集中しだす。

そんな事を何度か繰り返しているうちに、おっさん特有の記憶障害が起きる。
TAM「これ、めくります。あ! これ、何時の間に変えてたんですか!」

わし「やりー、星多いが当たり!」

TAM「くっそー、惑星が多いと思ったのに」

わし「星の巡行や。そろそろ、回ってくると思ってん」

とまあ、そんな感じで、中盤から後半にかけては、あちこちが絡んでくるので、迂闊に星を変える事も出来なくなってくる。

その間に、低得点だが、一進一退の攻防が繰り広げられるが、わしはほんのちょっとリードを保っている感じだ。

TAM嫁「予言します!」

あああ! しもうたあ! 先に取られた。予言は早い者勝ちなので、彗星が見えている場所は、彗星1つにつき+1なので高得点ゾーンとなるのだ。

とまあそんな感じで結局、最後のタイルがめくられて、そのままリードをキープしてわしの勝利。

所要時間50分


最終的な夜空。わしがなんとか勝利を収めた。

TAMのコメント

意外とおもろかったですねえ。

ソマーリオ

二人でやったときは、さっぱりおもろなかったのだが、3人でやってみるとなかなかに楽しい。

もっと多人数でやると、様々な思惑が表れて更に面白くなるだろう。

ガリレオという天体の運動を予測するテーマと、システムが上手くマッチしており、天体好きにはなかなかの好ゲームといえる。

残念なのは、タイルの裏に、黄色で先と丸が描かれているのがよくない。裏も星っぽくて、どっちが表か解らなくなるし、天体観測という雰囲気からも、真っ青のままで良かったのにと思う。

得点計算ももう少し考えて欲しい。当たれば1点、彗星で+1点、間違えればー1点となると、全然進まない。また、2プレイヤーまで同じ予言が出来るのだが、そうすると先に予言した方が3点という高得点となってしまうのも良くない。この少ない点数で3点は大きすぎるので、同じ予言をするくらいなら、別のとこに張って、その予言を潰すと考えてしまうのだ。2点くらいでいいのではないだろうか? そうすると協力プレイが生まれてもっと得点が進むと思う。

それと、このゲームを周りで見てると「おもんなさそう・・」と思うに違いない。妙に言葉少なく淡々と進むのだ。しかしやっているプレイヤーは、待て待て、こうしたら惑星の方が多くなるし、そうなるとこの線も予言出来るとか考えて、これが楽しかったりするのだ。そういう意味では楽しさの見栄えしないタイプのゲームといえる。

ま、日本では手に入りにくいし、マイナーテーマなのでわざわざ輸入してまで欲しいという人も少ないでしょう。後日、これは1992年にドイツゲーム大賞にノミネートされたドナーヴェッターというゲームのリメイクである事が解った。ドナーヴェッターでは、天気予報をする。詳しくは海長とオビ湾のカジノロワイヤルを参照。なかなかに可愛い。

全然、こいつとは関係ないが、大宇宙の旅つう本を読んで最近すっかり天体望遠鏡にはまってる。組立天体望遠鏡は値段も安く遊ぶのに丁度いい。安いくせによう見えるねん。

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