Dominic Crapuchettes
Dmitry Knorre
Sergey Machin

North Star Games
アークライト

2〜6人
75分

エヴォリューション

amazonで購入

産めよ増えよ地に満ちよ。
造物主となって恐竜のような最強動物を創り、種の繁栄を目指そう。

プレイヤーは新種の動物を創造する造物主となり、最強の動物種を創り繁栄させることを目指します。
手札のカードをプレイすることで新規の動物種を創造したり、既存の動物種の個体数かサイズを増やすことができます。
また、既存の動物種のボードに差し込むことで進化させることができ、カードに記された特徴を与えることが可能です。

プレイ感

ロシアの生物学者が開発したゲームを元にしており、科学雑誌ネイチャーにも取り上げられたことがあるらしい。この手のゲームは、テーマ的にはツボなのだが、クワークスであんまりおもろくなかった記憶があるのでスルーしてたが、ネイチャーときいては欲しくなった。転売ヤーのターゲットにもなってたのだが、上手く買えた。コタ9歳とmiaとの3人プレイ。


最初の生物ボードを1枚ずつ貰う。繁殖数とサイズの1のマスに駒を置いておく。
ラウンドの最初に、特徴カードを基本3枚+生物ボードの数だけ配る。最初なら4枚だ。

それから各自、特徴カードを1枚伏せて、水場ボードに出す。このカードは特徴カードとしてではなく、餌場の量だけを決めるものだ。


真ん中にある水場にカードを1枚出す。このカードは餌(草)の豊富さを決める。ボードが生物種1つを表す。緑コマが個体数で、茶コマがサイズだ。今、2つの特徴を付けた。

手番にはカードを使うことで以下のアクションを行える。カードは後に残して置いても良い。
カードを1枚捨てることで、生物ボードを追加する。
カードを1枚捨てることで、生物ボードの繁殖かサイズを1段階上げる。
カードを裏向けにして生物ボードに特徴づける。1つのボードには3枚までしかつけられず、この時、要らないカードを捨てても良い。

それが終わると、全員一斉に裏向けのカードを表向ける。

次は水場に置いたカードを表向けて、餌の数を合計して水場に出す。もしマイナスなら残っている餌を減らす。


ここに出されたカードの特徴は関係なし。右下にある数字だけが関係する。ここを合算して餌トークンを置く。
つまり意識的に餌の数を少なくしたり、多くしたりできるのだ。

親プレイヤーから順番に、餌を1つずつ取っていく。餌は書く生物がお腹いっぱいになるか、餌が足りなくなるまで行う。
ただし捕食の特徴カードを持つ生物だけは、他の生物を襲うことで餌を手に入れる。自分のサイズよりも小さい生物を襲い、その生物のサイズ分の餌をストックから手に入れる。また屍食を持つ生物は、そのときにストックから餌を貰える。

ここで個体数を手に入れた餌のところまで減らす必要がある。飢えたのだ。
もし1つも餌がなければ絶滅する。
絶滅した生物は、ボードと特徴カードを全て破棄するが、持っていた特徴カードの枚数を山札から貰うことができる。このルールがないとジリ貧になるので大事だ。

こうして、山札が尽きたときに、最終ラウンドとなる。
最終得点は、餌の数+生物の繁殖数の合計+生物に使われている特徴カード数で争う。

実は、このレビューは2回目である。初回プレイは2つの大きなルール間違いをしてたのでやり直しである。特徴カードが4枚以上があかんと書いてたので、4枚までと勘違いした。書き方として3枚までって書いとけっつうの。4枚つくと完全生物みたいなんが現れたのでおかしいなと思った。
それから絶滅したときにカードを貰う処理を忘れてた。

まずは餌場である。ここに何個の餌が置かれるか考えるのだが、最初なんて、4枚しかカードがないので単に自分に要らないカードをここに放り込むのである。登攀なんざ、要らんわ。

実はここで登攀を使ったことが後々大きな影響を及ぼすのは、この時には知るよしもない。

そして生物に特徴カードをつけていく。あれ? と思うのは、生物ボードだけでも生物として存在しているところに注意。なんの特徴もないだけだ。

わしは、いきなり捕食と群猟という、肉食にせよといわんばかりのカードがきてた。
群猟は、捕食サイズに繁殖数を足すことが出来るカード。捕食は相手よりサイズが上回らないと失敗するので、群猟は捕食にとって非常に大事なサポートカードとなる。

そして一斉に公開。

miaの生物に登攀があるやんけ!


特徴カードをここで公開する。わしは肉食を付けたので、餌場からトークンを取れないが他の生物を襲うことでトークンを得る。トークンは勝利点なのでこれを集めることが目的となる。

登攀は、登攀がないと捕食できないのだ。木登り上手ってこっちゃ。

しょうがないので、コタの生物をガブガブって食う。

わし「はい、絶滅」

コタ「ひっどい!!」

わし「しょうがないやん。こいつも食わな死ぬねんから」

生物を作るのはプレイヤーだが、生物は生きるために必死で、食えるものがあればなんだって食わなければならない。それが例え自分の生物であってもだ。


2種類の生物に増やした。餌はまず左端から順番に詰めていく。個体数未満の餌しか食べられなければ、その個体数を餌トークンの数になるまで減らす必要がある。それからトークンを自分の衝立の後ろに取り除く。これが勝利点となる。

そして第2ラウンド

今回はこの肉食のすげぇヤツを強化することにした。
数量を増やし、サイズを大きくする。

そして公開。

コタの新生物、登攀もってる!

周りは登攀ばっかり。

Oh! No! ジョセフ風に

マジかいな。なんという登攀ブーム。
野口健もびっくりやで。


なんという登攀ブーム。

このままではわしの可愛子ちゃんが死んでしまう。

わし「しょうがねえ」

自分で餌となる生物を生み出すことにした。

動物は神の手を離れると、例え自分の作り出した生物であっても、食べられるなら食べるのだ。

そして生き残らせた。

コタは捕食動物を作り出した。もちろん登攀付きだ。
羨ましいぜ、チクショー。

今の地球は緑が生い茂り、草食動物には天国みたいな場所だ。

わし「あああ!!! しもうたぁ!! これ、捕食を廃棄して、草食にしたら良かったんや!」

と今更気づくがすでに遅い。


3種類目。一番左のやつは右からのガード特徴を持っているので弱くてもなんとかなる。

ここでわしは、こいつを生き残らせるために、屍食をこっそりつける。
コタの肉食獣のおこぼれを貰うのだ。くっそせこい。

生物はなんかと生き延びようとするものだ。

そしてもう一匹、硬殻に有角をつけた新種を作り出す。
硬殻はこのゲームでも相当強い特徴カードのように思う。なんといっても、捕食サイズを比べる時にサイズを+4として扱えるのだ。サイズを2にすればほとんど無敵である。

コタ「じゃあ、ママのを襲う」

わし「おこぼれ、ありがと」

コタ「せっこ」

子供にたかるお父ん。


衝立の後ろはこんな感じ。餌トークンを貯める。

しばらくはこれでいこう。一応、こっちに襲ってこないように、あいつのサイズだけは注意しとかんと。
肉食対肉食は忘れがちだが、当然襲ってくる。

次のラウンドでは、やはりこの素晴らしい地球環境に感謝し、新たな草食動物を作らねばいかん。
右にいる、ほぼ無敵の草食動物に共生する生物だ。これは右隣の生物のサイズ未満なら、襲われることがないという特徴カードだ。
このゲームでは右と左はかなり重要で、特徴カードによって、どちらかの生物に依存するカードが結構ある。

miaは、その頃、長頸をつけて、むしゃむしゃと先に餌を頬張っていた。

わし「こ、こいつ。木登りするくせに首が長いのか」

なんか腹立つな。

といいつつ、わしも共生野郎に長頸をつける。

ここまでくると、もう肉食のヤツは要らんわ。

コタに襲わせて、そのまま絶滅させることにした。
手札がこれで増える。


わしの新たな生物種の誕生だ。

代わりに今いる2種類の草食動物の繁殖させて、葉っぱをもしゃる作戦にする。
そのために最も有効なのが多産である。
こいつ、毎ラウンド個体数が1増える。

コタがこいつを食うても、食うても一向に減らないのだ。

しかしそういった草食動物マンセーの時代はすでに終わりを告げ、地球環境は激変した。

mia「餌がない」

個体数を多産で増やしても、すぐに大量死が待っている。

ここは肉食でないとあかん。

しかし、肉食には大きな壁がある。コタの肉食が虎視眈々と狙っているからだ。

カードをためて一気に出し切るしか方法がない。

というわけで、木登り野郎どもを始末するために、知能をつけた。
知能はカードを1枚捨てることで、襲う相手の特徴を1つ無効にできるのだ。つまり登攀を無効にすれば捕食可能となる。

そしてさらにカードを捨てる事で、サイズを最大まで大きくした。これでコタからの襲撃を無効にする。

わし「よっしゃ、バリバリ食うでぇ」

miaの草食を襲って餌にする。

わし「よし、つぎはそいつを襲う」

コタ「無理だよ。飢餓状態じゃないもん」

コタの生物に穴居ってのがあって、満腹状態つまり餌を求めていない状態だと襲うことができないってのがある。襲われないように、長頸をつけてさっさと巣に閉じこもりやがるのだ。


クソでかいスタートプレイヤーマーカー。アパトサウルスと思ってたが、ブラキオサウルス?

そこからいくつかは食うことができたが、それもここまで。

皆、サイズ、くっそでけぇ。最大の6になってる。
サイズが小さいのは、硬殻つけて守ってやがる。

特に最初からおったmiaの登攀があり長頸で、サイズ6ってなんかそんな生物おるかあ? なめとんか!

この頃にはほとんどの生物がサイズ6となる巨大生物の時代に突入していた。
白亜紀後期ってやっちゃな。

そしてカードが切れて、全員にくばるために再シャッフルして配り直し最終ラウンドへ突入。

ポイントを稼ぐために、できるだけ数を増やしたいところだが、途中から餌が少なくなっている。
しょうがないので、出来る限り特徴カードをつけることにした。

こうして終了。


わしの最終生物はこんな感じ。


登攀野郎共はこんな感じ。

勝利点を数えてみると、わしが勝利してた。
正直、なんで勝てたのか、分からない。

所要時間75分

コタのコメント

これ、めっちゃくちゃ面白い! あの肉食動物は最後まで絶滅せずに生き残った。こうして今の生物に続いていくんだね。

ソマーリオ

わしがやった中で、生物の進化を扱ったゲームでは、一番面白い。特徴カードをつけて進化させるというところは、今まででもあったが、どういう勝利点システムにするかというところで、エヴォリューションはどんなけ餌を食べたかで判定するところが非常にユニークで素晴らしい。

非常に面白いのだが、多くの要望があったりする。
カードにもっと多様性が欲しい。ある程度、決まったカードばかりをセットで使う事が多いように感じた。
また環境が餌の多寡だけなので、同じ生物が絶滅もせず、ずっと存在しているのは面白くない。
餌トークンを多く使うので煩雑なのはしょうがないとして、10点トークンが少なすぎるし、20点トークンなども必要だ。つまり餌トークンの種類と量がゲームに合っていない。

もともとキックスタートではじまったゲームなので、リメイクする時にここらへんは考慮に入れてほしかった。

ただし、このゲーム拡張があり、特徴カードの種類が増えると共に、環境が変わるという拡張もある。これよ、これ。環境の激変によって生態系が変わるってのが欲しかった。

システム的には、最初に餌場の数を決めるってのが良いとは思うが、どこまで機能しているかはもうちょっとやってみないと解らない。飢えさす作戦とか、上手くできるのだろうか?

特徴カードを読む手間は掛かるが、システムは非常にシンプルでわかりやすい。相手との駆け引きもある。意外と見過ごされがちなのが、手番順である。先にやった方が最初に攻撃できるのでタイミングをみて生物を作るなり、進化させるなりした方がいい。

くっそでかい親マーカーは、木製のアパトサウルス(ブラキオサウルス?)で非常に無駄な感じはせんでもないが、いい感じ。生物ボードも穴あきで使いやすい。

カードの絵柄はそんなに良いとは思わない。日本語タイトルも硬くて、わかりやすい方が良かった。捕食は肉食、長頸は首長、登攀は木登りみたいな感じでええやん。

をつけてて、こんなに文句があるのは初めてだが、そんな欠点どこ吹く風で面白かった。
あー、あと、家族で狩りをすることになり、しばらく更新頻度が2週間に1度になります。

gioco del mondo