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Leo Colovini
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Winning Moves
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2〜4人
30分
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クランス
原始の時代
人々は家族単位で集落を作っておりました。
徐々に人が増え始め、養いきれなくなったとき、若者は旅立ち新たな集落を作ります。
ときには、他の部族との争いがおきます。
勝った部族だけが生き残り、我々の祖先となったのです。
プレイ感
えらく古いゲームで今更ながらのレビューは申し訳ないが、前からレビューせんとあかんなあと思ってたのでやることにした。
くにちー、クラマー、トイバーの御三家がドイツゲームの全てだった頃、新たなデザイナーとして出てきたのがレオコロヴィーニである。そのデザインのほとんどがアブストラクトチックで、人を選ぶデザイナーであった。一時よく出してたが最近すっかり見なくなった。タナカマ、おーしろ、COQとの4人プレイ。
各エリアは5マスで成り立っている。そのエリア毎に5色の家駒を適当に配置する。各自、どの色を担当するかカードが配られ確認する。
手番には、1カ所にある全駒を隣の駒が置かれているマスに移動させるだけ。
その時、隣に駒があるマスがなくなったら(つまり孤立したら)、そこは集落として定住する事になる。集落を作ったプレイヤーは、ボーナスチップを貰い、集落を形成する色毎に得点する。
招待隠蔽系である。わしは緑。緑の集落を相手を騙しながら生き延びさせるのがミッションだ。
こうして15個の集落が出来たらゲーム終了で、自分の色を公開し一番得点しているプレイヤーが勝ちである。
ちなみに4人プレイだと1色はダミーである。
正体隠蔽系なので、ゲームは淡々と進む。
自分の正体をあからさまにしてしまうと、リンチを食らうので、なるべく均等に進める事にした。
ただこのゲームでは、ボーナスチップという得点源がある。集落を作れそうな時は作るのが良いとなるのだが、逆にこれが相手の正体を見極めるためにヒントとなっている。
つまり、集落が作れたにも関わらず、何故作らなかったのだろうか? と。
1エリアにあるコマをまとめて隣に移動させる。そこで周りに誰もいなくなったら集落を作る。
集落を作ったらボーナスタイルを貰えるので、なぜ作らなかったかは大きなヒントとなる。
右に並んでるのがボーナスタイル。
最初に書き忘れていたが、強烈なルールがあり、5色全てが揃った集落では駒が1個しかない色は除去されるのだ。これまた先に書いた強力なヒントとなるだろう。少数民族は殺されるという、想像すると恐ろしいルールだ。
全ての駒が1個ずつ5色揃ったら、村人同士が殺戮を繰り返し全滅するのだ。おーこわ。
集落を作る場所によってボーナス得点が貰えるので、意外と点差がついてくる。ボーナス点は駒1個毎に貰えるので後半になれば一気に引き離す事も可能だ。まさにばれる覚悟で勝負を決めるという奴だ。
次々に集落が出来ていき、ゲームは収束に向かう。
そしてまた最後の集落を残すところでそういう場面となった。
COQ「あ、これ、あきおさんが青なら、集落作って勝ちじゃないですか?」
わし「違うのよ。残念」
そしてタナカマが別のところで勝負を決める集落を作ってゲーム終了。
ボーナス得点を足して黒のタナカマが勝利。
所要時間25分
黒のタナカマの勝利。わしは2位だった。
タナカマのコメント
これ、昔、めちゃくちゃ好きだったんですが、久々にやってみるとこんなもんかという印象ですねえ。
COQのコメント
ロットロットみたいな駒ですが、地域ボーナス点がちょっとでかすぎですよね。
ソマーリオ
こういう正体隠蔽系は突き詰めてしまえば、アンダーカバーとプレイ感はほとんど同じになる。ばれないように、均等に得点させていく。そして最後に決めた奴が勝ちだ。
とか書きながら、アンダーカバーを未だにレビューしてへんかった。
アンダーカバーの得点には雑さがあったが、さすがに後発だけあって、少し薄くなっている。
完全に消せないのは正体隠蔽系の性ともいうべき問題で、どこかで大逆転させるような得点体系でないとゲームが盛り上がらないのだ。
手としてはアンダーカバーでは一次元だったものが、クランスでは二次元空間になっているので、上手く立ち回ればどうあがいても勝ちという展開に持って行けるかも知れない。そこに気づいた時、初めてこのゲームはアンダーカバーを超える事が出来るように思える。
木製の駒や地域の絵などコンポーネントや雰囲気は良い。内容はテーマに即しているようでいて、かなりドライなのであまりテーマ性は感じられなかった。まあ、元々、コロヴィーニのゲームはドライなので、こういったゲームが好きな人は好きだろう。