Scott Almes

White Goblin

2人
20分

王国の派閥

王が死んだ!
一体何が起きたのか。
王は今朝酒樽に顔を突っ込んでいた・・・真相を知るものはいない。
王は後見人を決めずに亡くなってしまったため、王国の5つの派閥を制しだれが新しい王になるかを決める必要があるのだ。
今、二人の候補者が王になるため、激しい戦いを繰り広げることになる。

プレイ感

二人用トリックテイクという珍しいジャンルである。昔、オビワンのサイトで読んでおもろそうと思って買うてたが、我が家では贅沢なことに二人プレイゲームの稼働率が大幅に下がってしまった。合間を見つけてコタ11歳とやってみることにした。


各自13枚ずつ配る。スートに類する種族は5種類あり、数字や枚数も若干違っている。
また種族には特殊能力があるが、それは後述する。

最初に掛札として山札から1枚めくる。
親が手札からカードを1枚プレイし、マストフォローする。


山札から1枚めくり、それを賭けてトリックテイクを行う。要らないカードもあるので、その場合は負けたいケースが多々ある。
トリック取れなかった方はブラインドで1枚貰うのだ。

トリックを取ったプレイヤーは掛札を貰い裏向きにし、負けた方は山札からブラインドで貰う。今回トリックに使ったカードは基本、捨てる。次回の親はトリックを取った方である。
これを13回繰り返すと、新たなカードが13枚手に入るはずだ。

再びトリックテイクするが、今度は掛札なしで、トリックに用いるカードを奪い合う。


2周目は先に獲得したカードを手札として再びトリックテイクを行う。今度はガチ勝負である。

最後に各種族毎に枚数を比べて、より多くの種族を制覇したプレイヤーが勝ちである。

常に勝てばいいのではなく、アンティがヘボければ負けたほうが得なのだ。

というわけでアンティがヘボった。

コタが出したのを負けるようにフォロー

わしは山札からカードを引く。

再びアンティがヘボった。

同様に負けるように出す。

と、なんか知らんが微妙なアンティが多かったのもあったが、ココイチ欲しい時にもコタの手札が強くて、わしはひたすら山札から次回の手札を補充するのがほとんどだった。

ここでアンデッドの特殊能力が炸裂する。

こいつら、いきなり捨札になるのではなく、そのまま得点として残るという能力なのだ。もちろん、最後にまとめてではなく、出てくるたびに処理してた。
コタのアンデッドがすでに4枚もある。これはもう取られたな。


2周目はそのまま種族ごとに列を作っていく。最終的に種族毎の枚数で何勝するかで勝敗を決する。

そしてボロボロだった1回目と違い、2回目は良い感じでトリックを取っていく。相手との兼ね合いをみて、トリックを取ればいい。
中でも特徴的なのはドワーフの能力である。こいつ弱いものの味方なのだ。負けた方へ得点として移動する。つまりドワーフ対ドワーフで負けたら2枚ともトリックを取ったのに、相手側へ行ってしまうし、他の種族対ドワーフでドワーフが負けたら、カードが入れ替わる感じで得点となる。

そういったせめぎあいで、コタより1枚でも上回るようにやりくりして出していく。ドッペルゲンガーはオールマイティの強さがあるので、こいつとドワーフでいかにうまく出していくかになった。

得点計算すると、なんとわしが3勝して勝利した。

所要時間20分


最初の手札が弱すぎたのに勝ててしまった。

コタ「最初の手札が強すぎても駄目だったんだよねえ。もっかいやろ」

と2回戦目

今度はわしの手札が強すぎてコントロール不能となった。

その結果2ラウンド目に良い手札を持つことが出来ず、なんとすべての種族で負けるというパーフェクト負けを喫してしまった。

コタのコメント

面白い。これ、大阪の帰省に持っていこうよ。

ソマーリオ

思った以上にトリックテイキングやった。かなり昔の話になるが、二人用で競りゲームと言われたくにちーのメディチ&ストロッツィに比べると、嘘偽りはない。

特筆すべきは負けたい状況というのが自然にシステムに組み込まれているところだ。
種族による能力の違いってのも面白く、これがなければ競りの意味がないといってもおかしくないくらいシステムにガッツリと食い込んでいる。
ルールは非常に分かりやすく、勝つのは難しいが勝つための見通しはとても良い。

絵柄もファンタジーテーストの味わいがしっかりと出ており、雰囲気にそぐわない素晴らしい出来栄えである。
無味乾燥としたカードゲームなのに背景を加えることでちょっとしたボードゲームの気分が味わえる。

とてもコンパクトでコタが言うようにそっとかばんに潜ませておけば、コロナが収束すれば新幹線とかでも遊べる。
唯一の欠点は2022年現時点で日本で流通してないことくらいだ。
拡張セットもあり、是非、日本で流通させてほしい。

また4人用に改良されたキングダム王国の派閥というのもある。
そもそも二人やから変わってると思ったのであって4人にすると普通のトリックテイキングやんけというのはさておき、やはり気になる。

gioco del mondo